『劇場版 怪談レストラン』:2010、日本

怪談レストランの扉が開くと、支配人のお化けギャルソンが観客に挨拶をする。今日は新装開店の記念日だ。店の従業員・のろちゃんや ピエールも姿を現した。お化けギャルソンはピエールに、メニューの紹介を指示する。開かれたメニューには、前菜として『死神メール』 、メインディッシュとして『怪談レストラン…ができたわけ』と書かれてある。お化けギャルソンの紹介によって、『死神メール』の物語 が始まる。

[死神メール]
山桜市には廃墟のレストランがある。「入ると呪われる」という不気味な噂が広まり、いつしか怪談レストランと呼ばれるようになった。 最近、山桜市では不思議な失踪事件が相次いでいた。いつしか、それは死神メールの仕業だと噂されるようになった。山桜小学校6年生・ 大空アコ、甲本ショウ、佐久間レイコは、死神メールについて話す。3回続けてメールが来て、呪文を返信しないで放置しておくと4回目 には死神が来るという噂だ。メールにはアドレスが無いが、呪文が分かれば返信できるらしい。
3人が話していると、レイコにアドレスの無いメールが届いた。メールの内容は「564219」という数字の羅列で、添付データが一件 付いていた。レイコは「お婆ちゃんの打ち間違いよ」と軽く言う。しかし帰宅して確認すると、祖母はメールを送っていないという。彼女 が寝ようとしていたら、また同じ内容のメールが届いた。レイコは、その数字が「殺しに行く」の語呂合わせだと気付いた。
翌日、レイコはアコから、彼女の友人マイが消えて携帯電話だけが現場に残っていたことを知らされる。その時、3通目のメールが届いた 。添付データを見ると、怪談レストランの前に死神が立っている画像だった。死神は2通目で少し近付き、3通目ではさらに迫って来た。 3人は、数字で返せばいいのではないかと推測した。アコは「来るな」の語呂合わせで「967」と打つようレイコに指示した。その数字 で送信ボタンを押すと、「送信完了」と出た。受信ボックスを確認すると、メールは消えていた。その後、レイコに死神メールは届いて いないが、未だにマイは戻って来ない。

お化けギャルソンは「私とて、最初からこんな姿でありません」と言い、タキシードを着た色白の男性の姿に変身した。彼が話しながら 店内を歩いていると、アニメーションから実写に変貌した。彼の紹介で、メインディッシュの物語が始まった。

[怪談レストランができたわけ]
山桜中学校に通う黒川リュウという14歳の少年が行方不明となり、捜索願が出されていた。彼はヴァイオリンケースを持ったまま失踪して いた。リュウの同級生・皆神カオルが音楽室で演奏していると、クラス委員の高瀬ジュンが注意に来た。教室に戻ったカオルの前に、別の 学校の生徒・天野ハルが現れた。彼女は怪奇現象専門の探偵、略して“カイタン”だと自己紹介し、カオルが音楽室に忘れた携帯電話を 見せた。そしてハルは、そこに死神メールが届いていることを指摘した。
カオルがハルと話しているのを見たジュンは、嫉妬心を剥き出しにして教室に乗り込んだ。「よその学校の生徒が勝手に入って来ちゃダメ なのよ」と、彼女はハルに食って掛かった。ハルは、連続失踪事件がリュウから始まっていることを指摘した。カオルには、既に2通の 死神メールが届いていた。そしてハルたちが話している間に、3通目も届いた。ハルは呪文が「967」だと簡単に見抜くが、カオルは 「来い」の語呂合わせで「51」と打って送信ボタンを押す。すると、「送信完了」と出た。
しばらくすると、またメールが届いた。届いた画像は、3人を天井から見下ろしている写真だった。見上げても何もいなかったが、視線を 戻すと死神が立っていた。慌てて逃げ出す3人だが、廊下の非常扉が閉まって追い込まれる。死神は携帯電話から光線を発射し、カオルを 攻撃する。ハルは持参した道具で反撃するが、まるでダメージは与えられなかった。扉が開いたので、3人は再び逃げ出した。ハルは カオルに、妹も被害者であり、前日に消えたことを語った。
3人が廊下を走っていると、ジュンが紫ババアと呼んでいる用務員のおばさんと激突した。そこに死神が追い付き、紫ババアを光線で ペラペラにしてから死人の町に送信した。「妹を、マイを返して」とハルが叫ぶと、死神は攻撃してくる。カオルは「死人の町に行く」と 強情を張るハルを連れて、校舎の外に逃げた。ハルとカオルは場所を知っているジュンに頼み、怪談レストランへ向かった。
カオルはリュウと幼馴染で、一緒にヴァイオリンを始めた。消える直前、リュウは変なヴァイオリンを弾き始めたという。日曜日にカオル が学校へ練習に行くと、音楽室にリュウがいた。その演奏は素晴らしかった。気付くと、なぜか彼はヴァイオリンを隠した。彼は今までと 違い、かなり高慢な態度を示した。彼は「これが俺の実力だ。本来の自分に目覚めただけだ」と言い、見下すように笑った。
ジュンは、前に通った時とは違う道に来てしまう。だが、ハルたちの眼前には怪談レストランが見えた。「私たち、導かれてるのよ」と ハルは口にする。店に入ると、闇のギャルソンが軽快に登場した。彼は「このレストランには私の知らないお化けたちが出入りしている ようだ。正体は皆さんが突き止めてください。ヒントは全て、この中に」と語り、ある部屋に3人を招き入れる。彼はハルに、人の思いで 火を灯すという闇のロウソクを渡し、その場を立ち去った。
その部屋には、ヴァイオリニストの絵画や大きな柱時計が飾られていた。その柱時計は、山桜小学校と中学校にある物と同じだった。学校 の柱時計には、死の世界へ通じているという噂があった。2時22分22秒になると、鏡を通って死人の町へ行けるというのだ。ハルは携帯の ムービーで部屋を撮影し、お化けが写っているかどうかチェックすることにした。動画を再生すると、床の上を手が歩いていた。その手は 、いつの間にかジュンの手を握っていた。
ジュンが悲鳴を上げた直後、部屋にゆうれい尼さんが現れ、「皆さんを死人の町へご案内します」と言って幾つもの腕を飛ばしてきた。 ハルとカオルが全ての腕をやっつけると、ゆうれい尼さんは消えた。いつの間にかジュンがいなくなっていたため、2人は廊下に出た。 するとジュンは死神に捕まっており、ハルたちの目の前で死人の町へと転送された。死神が「次はお前たちだ」と光線を発射してきたため 、2人は逃げ出した。カオルはハルをエレベーターに避難させるが、自分は捕まってしまった。
動き出したエレベーターの中で時計が反対に回転し、10日前に戻った。エレベーターの壁には、映像が写し出された。そこではリュウが 「カオルに勝ちたい」と呟いていた。彼は橋を渡って怪談レストランにやって来た。ハルは後を追い掛け、様子を窺う。リュウが店内の 部屋で演奏していると、絵画の男が「これを手にすれば立派な演奏者になれる」と言い、自分のヴァイオリンをプレゼントした。それを手 にしたリュウは、心を奪われてしまったのだ。
再びエレベーターが動き出し、1分前になった。エレベーターが開くと、目の前ではハルとカオルがエレベーターの方を見ていた。ハルは 鏡で死神の電波を跳ね返し、その動きを停止させる。ハルが死人の町に行くと決めると、カオルは「俺も行く」と口にした。2人は死神の 携帯で自分たちを撮影し、送信ボタンを押して死人の町へ移動した。辿り着いた場所には、幾つもの墓石が並んでいた。そして、その 向こうには山桜中学校があった。
ハルとカオルは中学校へ行き、噂の柱時計から元の世界に戻れる可能性があるのではないかと推測する。2人はジュンとマイを手分けして 捜すことにした。体育館へ行ったハルは、マイを発見した。マイは、切っても髪が伸び続ける髪が伸びる市松人形・おきくちゃんに変貌 していた。そこにカオルも現れ、「良かったな」と声を掛けた。マイは「いつの間に彼氏作ったの」と姉をからかった。
カオルはジュンが見つかったことを告げるが、「ちょっと深刻」と強張った表情で言う。ジュンは三角頭巾を頭に着け、脚の無いペラペラ の幽霊になっていた。ここに連れて来られると、誰でも数時間でお化けになるのだという。もっと時間が経つと、墓石に閉じ込められる らしい。そこへ死神が出現して鎌を振りかざしたので、ハルたちは逃げ出した。そこから彼女たちの前には、占いガラスや解剖模型、 エンマ大王が次々に現れる…。

[実写パート]
監督は落合正幸、脚本は米村正二、製作は高橋浩&小林幹男&平城隆司&服部洋&遠藤茂行&古賀誠一&大下聡&竹中一博、企画は 古賀誠一&森下孝三、セネラルプロデューサーは梅澤道彦&北嶋(北崎は間違い)広実、プロデューサーは浅間陽介&鈴木篤志&松久智治 &角田朝雄&山田大作、アソシエイトプロデューサーは大越大士、撮影は五木田智、編集は深沢佳文、録音は岩丸恒、照明は花岡正光、 美術は山崎輝、特殊メイク・造形は中田彰輝、特殊造形は西脇直人、デザイン協力は松村宏、VFXプロデューサーは野口光一、VFX ディレクターはスズキケンスケ&平田耕一、ビジュアルデザイナーは高橋義文、音楽はcoba、音楽プロデューサーは峰征昭&清水健。
主題歌「愛言葉」作詞:青葉紘&Kohijar、作曲・編曲:tsunenori、歌:超新星。
出演は工藤綾乃、西村雅彦、片桐はいり、森崎ウィン、剛力彩芽、冨田佳輔、さくらまや、田中卓志(アンガールズ)、山根良顕 (アンガールズ)、長友光弘(響)、村松利史、森貞文則、石川詩織、大原麻瑚、富田遥渚、柳澤健二、David Marle、Kurt Wagner、 斉藤春貴、小島一華、岡田衣桜、安永優花、戸井田愛理ら。

[アニメーションパート]
演出は佐藤宏幸、キャラクターデザイン・作画監督は高橋晃、美術監督は倉橋隆、特殊効果は下川信裕、色指定は豊永真一、美術は 保坂有美&金山えみ子、デジタル撮影はAMGA、編集は片瀬健太、録音は立花康夫。
声の出演は白石涼子、優希比呂、浅野真澄、平田広明、麻生美代子、土井美加、大谷育江、西村ちなみ、阪口大助ら。


1996年から刊行が続いている童心社の児童文学シリーズを基にした作品。
プロローグとエピローグ、それに『死神メール』のパートはアニメーション。『怪談レストラン…ができたわけ』のパートが実写になって いる。
映画に先んじてTVアニメ化されており、そのスタッフがアニメの部分にも携わっている。登場人物や声優陣も、アニメ版と共通だ。
アコの声を白石涼子、ショウを優希比呂、レイコを浅野真澄、お化けギャルソンを平田広明が担当している。
実写パートでハルを演じているのは、第12回全日本国民的美少女コンテストでグランプリを受賞した工藤綾乃。これが映画初出演にして 初主演となる。他に、闇のギャルソンを西村雅彦、紫ババアを片桐はいり、カオルを森崎ウィン、ジュンを剛力彩芽、リュウを冨田佳輔、 マイをさくらまや、解剖模型を田中卓志(アンガールズ)、占いガラスを山根良顕(アンガールズ)、エンマ大王を長友光弘(響)、 ゆうれい尼さんを村松利史が演じている。
監督は『催眠』『感染』の落合正幸。

冒頭シーンでお化けギャルソンが「いつもと違うって?」と言ったり、彼らのキャラ紹介やレストランの説明が全く無かったりする辺り からすると、どうやらTV版を見ていた視聴者だけをターゲットに考えているようだ。
何の説明も無いのは不親切だと思うが、ターゲットを絞り込んだコミューン映画として割り切っているのなら、あえて文句は 付けない。
ただ、そうであるならば、なぜ全てアニメーションでやらなかったのか。
アニメの時間帯はオマケ程度でメインは実写というのは、「TVシリーズの映画化」とは言い難い。

しかも、TV版に沿った形で登場キャラクターや設定を引き継ぎ、アニメを実写化したのかというと、そうではないのだ。
実写パートは、TV版には登場しないハルやカオル、ジュンといったキャラクターがメインとして登場しているのだ。
それはイカンだろ。だったら、完全にテレビ版とは別物として作るべきだ。
メインの物語は完全にTVシリーズとは別物なのに、TVシリーズの視聴者も取り込もうとして、どっちつかずの中途半端な構成になって しまっている。

『死神メール』のパートは、8分ほどで終了する。
子供向けだから仕方が無いのかもしれないが、これから盛り上がるのかと思ったところで、あっさりと問題は解決される。
失踪したというマイは一度も出て来ていないから「主要人物が消える」という怖さは無いし、誰かが失踪するシーンも無い。
まあ全く怖くないのは子供向けだからいいとしても、話としての物足りなさを感じてしまう。

『怪談レストラン…ができたわけ』では、まずカオルとジュンが登場する。
ジュンはカオルに強く当たって文句を言うが、実は惚れているというキャラ設定になっている。
だが、その描写が下手すぎる。
カオルに文句を言っておいて、手が触れると恥ずかしがるのだが、そこは普通に、惚れているなら惚れている態度を最初から示した方が いい。
あと、「なんなのよ〜」と何度も言うのが疎ましいなあ。

前菜の『死神メール』で、アコたちは添付画像で死神が迫ってくることを知り、呪文を送信して問題を解決したのに、ハルやカオルたちは そのことを全く知らない。
アコたちが解決したのなら、その噂は広まるはずなのに変だなあと思っていたら、しばらく話が進む中で、どうやら『死神メール』の翌日 の出来事らしいということが分かる。
だけど、その設定って、どうなのよ。
そもそも、アニメのパートと内容が繋がっている時点で、プラスに作用しているとは思えないし。その繋げ方が半端で、ボンヤリして いるし。

前菜と同様、メインディッシュも怖さは大したことが無い。そして短かった前菜とは異なり、かなりコメディーとしての味付けが濃くして ある。
ホラー・コメディーと言った方がいいだろう。
ただ、怖がらせるべき箇所では、ちゃんと演出した方がいい。
ハルたちを天井から見下ろしている死神の写真が送信されてきた後、見上げても何もおらず、正面に死神が出現するというシーンがあるが 、ここは無駄に捻りすぎ。
そういう画像が送信されたのなら、「見上げたら、そこに死神がいました」という形にすべき。

カオルは「死人の町に行く」と強情を張るハルを引っ張る時、「俺も君を救いたい。行こう、ハル」と言うが、出会ったばかりの女に 対して、ものすごく馴れ馴れしい口調で話すのね。
あと、カオルは怪談レストランのことを噂で走っているけど、場所は知らないのね。だけど全員が知らないわけじゃなくて、ジュンは 知っているのね。
それは半端だなあ。
『死神メール』に登場した面々は、全員が場所を知っている様子だったのに。メインディッシュでも、全員が知っている設定でいいんじゃ ないの。

ハルをカオルたちと別の学校の生徒にして、初対面という形にしている意味がどこにあるのだろうか。
そもそもカオルたちだってTV版には出て来ない連中で、キャラ紹介が充分だとは言い難いのに、そこに初対面のハルを配置するのは得策 と思えない。
みんな知り合いってことでいいんじゃないの。それがマイナスに働くことは何も無いでしょ。
あと、ハルがカイタンという設定にも全く意味が無い。序盤で道具を使っていたけど、まるでダメージは与えられていないし。
カイタンらしい言動・行動は皆無に等しい。

カイタンという特殊な設定を全く使いこなせていないのだから、そんな設定は邪魔なだけ。
妹が失踪して死人の町に連れ去られたのなら、コミカル描写に付き合うのも引っ掛かるし。
いっそのこと、3人を怪奇探偵クラブか何かという設定にして、「同じ学校の生徒が失踪したから調査する」という展開にでもしたら どうだろうか。
カオルには死神メールが送られ、「来い」という挑戦的なメールまで送ったのに、死神は執拗にカオルを狙い続けるわけでもないし、そう なるとカオルが死神メールを受け取った意味も無くなるし。

リュウが既に消えているところから始めるんだけど、それって本来なら、消える前から始めるべきでしょ。
その場合は、ハルじゃなくてカオルを主人公にすべきなんだけどさ。
で、「不審な態度を示した翌日にリュウが失踪し、不審を抱いている中で、死神メールと関係があるのではないかと考えて調査を開始する 」という流れにした方がスムーズじゃないかと思ったりするんだが。

ハルが主人公というのは、あまりバランスが良いとは思えない。
妹のマイが失踪したのなら、失踪する前の姉妹の様子から描くべきだし。
一度も登場していないマイを捜索されても、ピンと来ないんだよ。だったら前述したように、そんな設定は削除して、怪奇探偵クラブと いうことにしておけばいい。
怪奇探偵クラブなら、妹を捜索する設定じゃなくても、積極的に関与するのはおかしくないし。

エレベーターのシーンでは時間が逆戻りし、ハルがもう一人のハルを目撃しているんだが、向こうのカオルとハルにはエレベーターにいる ハルが見えていないという不思議な現象が起きている。
さらに、タイムパラドックスに関してはメチャクチャだ。
その後、死人の町に移動したカオルはハルに「まず妹とジュンを(捜索しよう)」と言うけど、ハルの妹を「妹」と言うのは変だろ。普通 は「君の妹」とか、「妹さん」とかだろ。
言葉遣いがデタラメだぞ。

結局、これって「色んなお化けが現れ、3人が逃げ回る」というのを見せたい作品なんだよね。
だから、3人が怪談レストランへ行くまでの展開は、そのためのプロローグに過ぎない。
死神メールが来ても、そこを追求する方向で話が転がっていくことは無い。
メールとか失踪とか、どうでもいいっちゃあ、どうでもいいのだ。3人がレストランへ来る展開になれば、その理由は何でもいいのだ。
例えば「好奇心が旺盛なハルがカオルたちを引き連れてレストランの調査に」ということでも、大して変わりは無い。死神メールが届いて いないのに、紫ババアやジュンは送られるんだから、もはやメールの意味なんて全く無いしね。

「占いガラスや解剖模型など、コミカルなお化けが次々と現れる」という展開になるのが遅い。
もっと中盤辺りでそういうのは済ませておけよ。いよいよ物語も佳境という所に至ってから、そういう展開って、どういう計算をして いるのか。
もうデカい敵との最終対決に向かって、まっしぐらに突き進むべき段階に来ているのに、そこでダラダラしちゃうのはダメでしょ。
あと、なんで怪談レストランに舞台を限定しておかなかったんだろう。どう考えても、そこを舞台にしたアトラクション映画として徹底 すべきでしょ。
そこから死人の町へ移動するというのは、話のまとまりを欠いている。

終盤、「死神の正体がリュウだった」という、どうでもいいような展開があり、ハルが悪霊を倒すシーンに移る。
そのシーン、ハルは「あたしたちの固い友情、誠意ある愛を受けてみよ」と言い、5人で力を合わせて悪霊を攻撃するんだけど、それって 変だろ。
ハルって、その日にカオルやリュウたちと会ったばかりじゃねえか。それで固い友情もへったくれも無いだろ。
マイとカオルたちなんて、さっき会ったばかりだし。

(観賞日:2011年5月2日)

 

*ポンコツ映画愛護協会