『おまえの罪を自白しろ』:2023、日本
日本新民党に所属する内閣府副大臣の宇田清治郎は埼玉県の上荒川大橋建設地変更を巡り、国会で立憲改革党の三枝剛志から追及を受けた。当初、埼玉県は今より5キロ北を第一建設候補地としていた。しかし3年前に明確な理由も無く、上尾市に変更された。建設する土地を所有していた会社には、土地評価額の8倍となる8億円が支払われた。その会社の社長は、夏川泰平総理の友人だった。清治郎は便宜を図ったのではないかと質問され、そんな事実は無いと否定した。
戸畑市議の緒形恒之は、事務所の支援ボランティアの寺中初美から選挙に影響はないのかと訊かれる。恒之は大丈夫だと答え、清治郎の娘で妻の麻由美に賛同を求めた。麻由美は明確に返答せず、事務所を後にした。中央テレビ記者の神谷美咲は建設地変更の問題だけでなく、秋ヶ瀬遊水地拡張工事の談合を隠蔽した疑惑についても清治郎を追及した。清治郎はマスコミに囲まれてもコメントせず、その場を去った。埼玉県警捜査一課の平尾宣樹と樫田光太郎は、清治郎のニュースを苦々しく見ていた。5年前、平尾は秋ヶ瀬遊水地拡張工事の談合事件を担当していたが、警察庁からの命令で捜査は中止されていた。
清治郎は日本新民党の九條哲夫から電話を受け、県議会は長男の揚一朗が上手くやっていると説明した。九條が次の内閣改造で経産大臣のポストを約束したので、清治郎は礼を述べた。公設第一秘書の牛窪透、政策秘書の木原誠也、私設秘書の大島昇は喜ぶが、清治郎の次男で議員秘書の晄司だけは表情が硬かった。麻由美は娘の柚葉を公園で遊ばせた後、自転車で帰路に就いた。農道を走っていた時、彼女は背後から近付いた車の運転手に突き飛ばされた。倒れて気絶した麻由美が意識を取り戻すと、柚葉は誘拐されていた。
晄司は清治郎に、本当に建設地変更で夏川の指示は無かったのかと問い掛けた。清治郎が「だったら何だ?」と威嚇するように言うと、彼は言葉に詰まった。清治郎のスケジュール管理アプリに、拘束されている柚葉の映像が飛び込んで来た。戸畑署に捜査本部が設置され、捜査一課管理官の加持直樹や刑事部部長の牧村徹たちが動き出した。犯人は「正義を守る会」を名乗り、脅迫文を送り付けた。清治郎が事務所に戻ると、揚一朗がやって来た。
平尾と刑事部参事官の高垣義弘は捜査のため、清治郎の事務所に赴いた。彼らは誘拐の目撃者はおらず現場の周囲に防犯カメラは無いこと、脅迫文の送信地は高度な匿名ソフトが使われているので突き止められなかったことを説明した。アプリには犯人から新たなメッセージが届き、そこには「明日午後五時までに記者会見を開き、おまえの罪を自白しろ」という要求が記されていた。帰宅した清治郎は、人気の無い農道を使った麻由美を叱り付けた。麻由美は反発し、「犯人の要求はお父さんですよね。柚葉が誘拐されたのは、お父さんのせいなんじゃないんですか」と声を荒らげた。
揚一朗は晄司に、官房長官の湯浅哲道に指揮権発動を依頼するよう助言した。すぐに清治郎は、湯浅に電話を掛けた。揚一朗は晄司に説明を求められ、「法務大臣の指揮権発動で、事件の取り調べや処分をストップさせられる。自白しても逮捕も捜査もされない」と語った。捜査本部に戻った高垣は、宇田家の面々の経歴について課長の福田大介たちに詳しく説明した。晄司は大学を卒業してから建築設計会社を興したが倒産し、父親の秘書に転職したばかりだった。
清治郎は永田町衆議院議員会館に赴き、厚生労働副大臣の城山敏正と部下の小菅に会った。官邸では指揮権発動についての議論が始まっていることを城山が伝えると、清治郎は「なぜ官房長官は電話をくれないのか」と問い掛けた。下山たちが黙り込むと、彼は必ず記者会見を開いて罪を自白し、孫娘を助けると告げる。どんな罪を自白するのかと問われた清治郎は、「それは私自身が決めます」と答えた。小菅からの電話で湯浅と会えることになったため、清治郎は晄司を伴って出向いた。
清治郎は湯浅に、世間から非難を浴びて離党ぐらいでは済まないと分かった上で罪を自白する覚悟を語った。湯浅は彼に、「出来得る限りの手を打つ」という夏川の言葉を伝えた。すると清治郎は「全ての責任は私一人で」と述べた後、自分が全てを失ったら後継は宇田の人間だと夏川に一筆したためてほしいと頼んだ。牛窪と高垣は、清治郎の後援会長である草川庄一を訪ねた。清治郎を恨んでいる人物について彼らが訊くと、草川は同じ埼玉の衆議院議員である若鷺健太郎の名前を挙げた。
清治郎は戸畑市青少年研修センターを取り潰し、競艇場を移設しようとしていた。そして今の競艇場の跡地に研修センターを移設し、複合工業施設を作るつもりだった。若鷺は研修センターの整備管理常を請け負う会社と繋がっているため、清治郎と対立していた。聞き込みで研修センターへ赴いた牛窪と高垣は、下請けである秋本園芸の白い軽自動車が盗まれたことを知った。加持と牛窪は清治郎と会い、新しい競艇場の陳情に来たゼネコンの名前を教えるよう求めた。清治郎は言わなかったが、晄司が青柳建設だと明かした。青柳建設の港常務は、清治郎の大学の後輩だった。
清治郎は元秘書の井上が表に出せない事務所の金を横領し、怒って暴行したことを加持たちに打ち明けた。会見の直前、彼は小菅から電話を受け、指揮権発動の結論が出ていないことを知らされた。会見に臨んだ清治郎は、井上への暴行と青柳建設の子会社に賄賂を貰って便宜を図った4年前の事件については明かしたが、上荒川大橋建設地の件には触れなかった。全て自白する約束を守らなかったことを晄司が非難しても、清治郎は何も言わなかった。
外へ出た晄司は平尾に声を掛けられ、秋ヶ瀬遊水地の談合にも父が関与していたことを初めて知った。アプリには犯人の新たな脅迫文が送られ、午後10時までに会見を開いて罪を洗いざらい国民に自白しろと清治郎に要求して来た。晄司は麻由美に電話を掛けるが、すぐに思い直して切った。彼は清治郎の元へ戻り、上荒川大橋の件が野党に漏れたのは山本忠孝が関与しているのではないかと指摘した。山本は清治郎の元部下で、国交省から埼玉県に一時出向していた。
晄司は清治郎たちに、山本が夏川を失脚させるため、立件改革党に情報を流したのではないかと告げる。清治郎が「山本に指示した人間がいる」と口にすると、すぐに木原が調査した。すると山本の高校時代の先輩に、日本新民党の幹事長を務める木美塚壮助の子飼いの男がいた。晄司は道路交通局へ乗り込んで山本に詰め寄り、木美塚の関与を白状させた。彼は木美塚の元へ行き、夏川への離反行為だと厳しい口調で言い放った。その上で彼は、リークを指示したことは決して認めないよう要求した。
晄司の元に夏川から電話が入り、清治郎と話したいことがあるので折り返し連絡してほしいと頼まれた。木美塚から清治郎に連絡するよう促された晄司は「しません」と言い、未来の総理になる人間と話せる機会の方が大事だと述べた。夏川派の連中は清治郎の行く手を塞ぎ、会見の中止を要求した。木原たちは盾になり、晄司と清治郎を逃がした。晄司は清治郎に、夏川が宇田家を切り捨てたことを伝えた。会見に臨んだ清治郎は、上荒川大橋で夏川に便宜を図ったことを告白した。会見が終わるとアプリに「日の出緑地を探せ」と書き込まれ、柚葉は無事に発見された。しかし精神的なショックのせいで、柚葉は声が出なくなっていた…。監督は水田伸生、原作は真保裕一『おまえの罪を自白しろ』(文春文庫刊)、脚本は久松真一、製作は高橋敏弘&中村浩子&芦田拓真&奥村景二&井田寛、エグゼクティブプロデューサーは吉田繁暁、プロデューサーは石塚慶生&清水啓太郎&池端俊二&阿部雅人、協力プロデューサーは加藤賢治、撮影は中山光一、照明は藤井勇、美術は仲前智治&磯見俊裕、録音は鶴巻仁、編集は和田剛、音楽は平野義久、主題歌はB'z『Dark Rainbow』。
出演は中島健人、堤真一、池田エライザ、山崎育三郎、尾野真千子、金田明夫、角野卓造、中島歩、美波、浅利陽介、平泉成、升毅、尾美としのり、山崎一、三浦誠己、矢柴俊博、柏原収史、中村歌昇、佐藤恋和、アキラ100%、池田成志、橋本じゅん、春海四方、小林勝也、菅原大吉、今井朋彦、少路勇介、土屋佑壱、藤本隆宏、加藤満、石田圭祐、金児憲史、鼓太郎、小久保寿人、山口森広、白畑真逸、菊地荒太、和泉ちぬ、山本映子、木越明、秋里由佳、徳留歌織、麻里万里、松村光陽、中野剛、宇賀神亮介、蔵原健ら。
真保裕一の同名小説を基にした作品。
監督は『謝罪の王様』『あやしい彼女』の水田伸生。
脚本は『64-ロクヨン-』前後編の久松真一。
晄司を中島健人、清治郎を堤真一、麻由美を池田エライザ、平尾を山崎育三郎、初美を尾野真千子、夏川を金田明夫、木美塚を角野卓造、揚一朗を中島歩、美咲を美波、恒之を浅利陽介、草川を平泉成、湯浅を升毅、加持を尾美としのりが演じている。 他に、牛窪を山崎一、高垣を三浦誠己、木原を矢柴俊博、樫田を中村歌昇、柚葉を佐藤恋和、大島をアキラ100%が演じている。中村歌昇の芝居がモロに歌舞伎調で、完全に浮いている。
例えば大映ドラマなど、作品によっては馴染むこともあるだろう。だけど、ここでは場違いな大仰さになっている。
おまけに、演じる役が下っ端刑事なので、それなのに芝居が大仰だと余計に目立つんだよね。
そのまま使われているんだから、監督の演出としても「それでOK」ってことなんだろう。
だけど彼の出番が多い前半は、なかなか厳しいことになっている。後半に入って出番が減ると、ノイズが消えてストレスを感じることも無くなる。映画の冒頭、ドローンの空撮によって上荒川大橋の建設地が映し出さる。わざわざテロップまで出して、そこが上荒川大橋の建設地であることをアピールしている。
しかし、そんな空撮映像から入る意味を全く感じない。
そこから始めるぐらいだから、「その場所で何かが発見される」とか「その場所で何かが起きている」とか、そういうことなのかと思ったら、そうじゃないんだよね。すぐにシーンが切り替わり、清治郎が晄司たちと共に家を出る様子が描かれるのだ。
その後、清治郎が国会で建設地変更について追及を受ける展開になる。
だったら、そこで初めて上荒川大橋の建設地に触れる流れでも一向に構わないでしょ。清治郎が追及される国会中継を選挙事務所で見ていた恒之は、初美から選挙に影響は無いんだろうかと心配される。
この時点では、初美は恒之に何かお願いにでも来た人物なのかと思っていた。しかし、「ただの」と言ったら悪いのかもしれないけど、ただの支援ボランティアに過ぎない。
それにしては、演者が尾野真千子ってのは「そんなわけないじゃん」と言いたくなる。
そのポジションに尾野真千子を起用しているのは、変に役者が目立ちすぎる。恒之の存在感が薄いので、余計に初美の存在が浮き上がっているのだ。
そうなると、勘のいい人なら「絶対に単なる支援ボランティアじゃないよね」と気付き、何となく推理できちゃうかもしれない。犯人は柚葉を誘拐する時、車で背後から近付いて、自転車を運転する麻由美を突き飛ばす。でも、その程度の軽い突き飛ばし方で麻由美が気絶するのは、ちょっと不自然さを覚える。
「たまたま頭の打ち所が悪かった」と解釈すればいいのかもしれないけど、犯人は確実に柚葉を誘拐する必要があったはずで。そんな「当たるも八卦」みたいなギャンブル的な計画ってのは、どうなのかと。
それと、アプリに送る文字が、新聞の文字を切り貼りして作った脅迫状みたいになっているんだよね。それは変だし、まるで意味が無いだろ。
むしろ犯人を特定されようにするなら、何の装飾も付けない無機質なロゴの方が適しているんじゃないのかと。
愉快犯でもあるまいし、そこで細工を施しているのは不可解だわ。「おまえの罪を自白しろ」という脅迫文が届いた時、晄司は全文を声に出して朗々と読み上げる。
だけど、そんな行動を取る必要など全く無いはずで。そこにいる面々は全員、普通に日本語の文面が読めるんだからさ。電話で繋がっていて、文面が読めない相手に内容を教えるような状況でもないし。
もちろん、それが観客に内容を説明するための作業ってことぐらいは、さすがにボンクラなワシでも分かるよ。
だけど、そのために音読する主人公の行動が不自然極まりないモノになっているのは、本末転倒じゃないかと。「おまえの罪を自白しろ」という脅迫文が届いた時、画面には「記者会見まで21:55:02」と出て、そこから数字が減って行く。その後も折に触れて、会見時刻までのタイムリミットを示す数字が表示される。
だけど、そんなの全く意味が無いでしょ。
だって、清治郎は最初から「会見して罪を自白し、孫娘を助ける」と宣言しているんだからさ。
「タイムリミットまでに清治郎が迷い悩む」とか、「タイムリミットまでに誰かが説得しなきゃ」とか、そういうことは無いんだから、残り時間を表示しても何の緊迫感にも繋がらないよ。「絶対に記者会見させてはいけない」とか、「記者会見の時刻までに犯人を捕まえて事件を解決しなくてはいけない」と思っている人も、劇中に誰もいないはずだ。
そりゃあ清治郎に会見で色んなことを喋られると困る人は大勢いるけど、そいつらは事件を捜査して犯人を発見するために行動する立場の人間ではない。なので、ただ事態を見守ることしか出来ない。
警察は捜査しているけど、彼らにしても「何としても会見を開かせちゃダメだ」という思いで動いているわけではないし。
そのタイムリミットは、「その時が来たら人質が殺される」とか、そういう「絶対に阻止しなきゃいけない戦いが、そこにある」というモノではないんだよね。あれだけ「孫娘を助けるために全て自白する」と断言していた清治郎が、いざ会見に臨むと大事なことを何も言わずに済ませるのは、どういう心境なのかサッパリ分からない。
揚一朗は晄司に「総理を巻き込む案件だ」と言うけど、それを分かった上で清治郎は覚悟を決めたんじゃなかったのか。
会見まで「清治郎は間違いなく会見で全て自白する」と思わせているのは、完全に失敗た。
「最後まで迷っている」と見せておけば、少しはタイムリミットにも意味が生じたはず(あくまでも、ほんの少しだけど)。晄司が主人公のはずだが、それに見合った存在感を発揮できているとは言えない。
彼が何を考えているのか、良く分からないままで前半は話が進んでいくんだよね。
最初の会見が終わるまでは、ただの傍観者に留まっているし。
どうやら政治の汚い部分には反発しているみたいだけど、「清治郎は会見で全て自白するはず」と思わせていることで、そこの設定も全く活きていない。
清治郎が迷っていれば、あるいは自白に消極的であれば、「そんな父に腹を立てて自白を要求する」という晄司の役割もハッキリさせられたはず。再度の会見を犯人が要求した後、晄司が麻由美に電話を掛けたのに出ない内に切ってしまい、何かを吹っ切るような様子を見せる。そして父の元へ戻り、急に犯人探しに対して積極的な行動を取り始める。
この唐突なモードチェンジは、「なんでそうなるの?」と言いたくなる。
何がきっかけで、そのタイミングで妙なギアが入ったのか。
ここは重要なターニング・ポイントであり、晄司の心境の変化は丁寧に描く必要があるはずでしょ。
それなのに何も分からないし、晄司というキャラ自体が曖昧模糊とした存在と化している。ここで引っ掛かっちゃうと、その後の展開にも全く気持ちが乗らなくなるんだよね。それと、その行動は「犯人を特定して柚葉を助ける」という目的のためかと思いきや、そうじゃないのだ。
なので、2度目の会見に向けたカウンドダウンの表示も、やはり何の意味も無いのだ。
っていうか、事件の解決や柚葉の救出が目的じゃないのなら、何のための行動なのかと。
その直前に晄司が自分で言っていたように、今は家族である柚葉を助けることが最優先のはずだろうに。
それと関係の無い目的で奔走されると、こっちは「何を見せられているのか」と言いたくなっちゃうよ。あとカウントダウンでサスペンスを盛り上げようとするなら、タイムリミットがゼロになるってのをクライマックスに全体を構成しないと筋が通らないはずで。
しかし実際には映画開始から70分辺りで2度目の会見が終わると、柚葉が無事に発見される。
なので当たり前だが、そこでタイムリミットは無くなっちゃうんだよね。
終盤の展開や結末から逆算しても、タイムリミットにはデメリットの方が多すぎるのよ。全体の構成を考えた計算に失敗しているとしか思えないのよ。終盤のネタバレを書くと、柚葉を誘拐して清治郎を脅迫したのは初美と弟の勲だ。
勲は3年前に父の清則を殺害し、姉弟で遺体を埋めた。その場所が新競艇場建設のために掘り起こされると困るので、それを阻止しようと目論んだのだ。
「建設予定地に何かある」と確信した晄司は警察に協力してもらい、宇田家として「自費で研修センターの地盤調査を行う」と発表する偽の会見を開く。
初美と勲は深夜に遺体を掘り起こそうとするが、待ち伏せていた警察に逮捕される。3年前、清則は最初に大橋が架かる予定だった場所で工場を経営していた。彼は移転して工場を大きくしようと考え、補償金を当てにして、借金までして代替地を購入した。
しかし予定地が変更され、父のために家まで売って大金を投入していた勲は自己破産した。
彼は清則に怒りをぶつけ、逃げ出した父は階段から転落死した。
遺体を埋めた姉弟は研修センター移設のニュースを知り、遺体を掘り起こすことも考えたが、通行人の目があるので難しい。そこで、計画をダメにするために犯行に及んだというわけだ。事件の真相を知った清治郎は、「あの家族を追い詰めたのは俺だ」と罪悪感を覚える。
だけど、それはどうかな。
清治郎が政界に染まり、薄汚れてしまったことは確かだ。だけどリスクを考えず、先走った行動を取ったのは清則だ。
また、その死を隠蔽したり、発覚を恐れて幼い女児を誘拐したりという神崎姉弟の行動に関しては、もはや人間としての資質の問題であって。
そこまでの責任を、清治郎に負わせることは出来ないんじゃないかと。清治郎が今回の件で政治生命を絶たれる代償を払うのは、仕方が無いと思うのよ。だけど柚葉の誘拐ってのがあるので、神崎姉弟の罪の方が、比べ物にならないぐらい遥かに重いんじゃないかと。
っていうか、もはや逆恨みとかじゃなくて、それってシンプルに「隠蔽のための犯罪」だからね。
神崎姉弟を「同情すべき被害者」みたいに扱っているけど、ちっとも同情心なんて沸かないからね。「それはそれ、これはこれ」だからね。
初美が柚葉を巻き込んだことへの罪悪感を全く抱かず、清治郎を激しく非難しているのも嫌な感じだし。(観賞日:2025年5月22日)