『異動辞令は音楽隊!』:2022、日本
警察を騙った電話で情報を入手し、高齢者を狙うアポ電強盗が続発していた。県警本部長の五十嵐和夫も出席した捜査会議で、捜査一課の成瀬司は不遜な態度を取った。捜査会議が終わると成瀬が聞き込みに行こうとするので、後輩の坂本祥太は「これから班会議です」と言う。成瀬は他の刑事たちに聞こえるように、わざと大声で「会議なんて楽するな」と告げた。警部補主任の井上涼平は「各班で分担を決めているんだから勝手な行動をするな」と注意するが、成瀬は構わず立ち去った。
成瀬は坂本に車を運転させ、渋滞に巻き込まれるとルールを無視してパトランプを鳴らした。彼は前科がある西田優吾の家へ押し掛けて、昨日のアリバイを尋ねた。西田が「家にいた」と答えても成瀬は納得せず、バーベルを首に押し当てて威圧した。西田は「足を洗った」と言うが成瀬は信じず、彼が写真を取り出して「こいつはお前んトコの頭だろ。誰なんだ」と詰め寄った。捜査令状を持っていないと知った西田は、出て行くよう要求した。成瀬は頭を柱に打ち付けて出血し、西田の仕業だと主張した。
成瀬は「今日の所は勘弁してやる。でも俺はしつこいぞ」と言い、家を出て行った。坂本が「やり過ぎです」と言うと、彼は写真を見せて「こいつはな、俺がドロ警だった5年前に追ってたホシだ。追い詰めたが、目の前で逃げやがった。今日のヤマの頭だ」と告げる。坂本が「それは先輩の推測です」と指摘しても、成瀬は「西田はこの男と繋がってる」と譲らなかった。「先輩がやってることは違法行為です」と坂本が語ると、彼はルール通りにやっていても被害者が増えるだけだと反発した。
成瀬が帰宅すると、認知症を患う母の幸子が外で待っていた。幸子が妻と父の話をするので、成瀬は「ずっと前に妻とは別れたし、親父は死んでいない」と苛立った。翌朝、成瀬の娘で高校生の法子は、甲斐甲斐しく幸子の世話をした。彼女は成瀬に冷たい態度を取り、文化祭について確認した。成瀬は「文化祭に幸子を連れて行く」という約束を完全に忘れており、法子の怒りを買った。「日曜は聞き込みだ」と成瀬が言うと、法子は「もういい」と家を出て行った。
成瀬は警察署で部下たちの仕事ぶりに納得せず、激しく怒鳴り付けた。法子からはLINEをブロックされ、電話を掛けても出なかった。彼は捜査一課長の篠田誠に呼ばれ、本部長室へ赴いた。西田が脅されたと言っていること、家族が目撃したと証言していることを五十嵐が話すと、成瀬は嫌味を口にした。五十嵐は音楽隊への異動を通達し、広報部の係長扱いなので昇進だと告げる。成瀬は五十嵐から、履歴書に「7歳から12歳まで和太鼓をやっていた」と書いてあることを指摘された。
成瀬が「ちょっと上に楯突いただけで」と腹を立てると、五十嵐は私怨ではなくハラスメント対策室に「精神的圧迫を受けている」と投書があったことを明かした。成瀬は捜査一課を去る時に井上から馬鹿にされ、掴み掛かって周囲に制止された。音楽隊の事務所は県警の建物に入っておらず、バスで遠方まで移動する必要があった。事務所は古い木造小屋で、予算不足なので練習には隣の教会を借りていた。警察音楽隊の隊長兼指揮者の沢田高広は、メンバーに成瀬を紹介した。
成瀬は沢田に、長く音楽隊に留まるつもりは無いと言い放った。交通課所属でトランペット奏者の来島春子は、女手一つで幼い息子の蓮を育てている。自動車警ら隊所属でサックス奏者の北村裕司は刑事志望だが、講習で犯人を取り逃がしていた。同じく警ら隊所属でチューバ奏者の国沢正志は、マッチョで元気な男だ。成瀬は沢田から、パーカッションを担当するよう指示された。指導担当を任された広岡達也は、ラフィン・ノーズが好きな男だった。
夜、成瀬は同級生の男子2人と一緒にいる法子を目撃し、「何やってんだ、こんな時間に。もう11時だぞ」と注意した。法子が「関係ないでしょ」と反発して去ろうとすると、彼は娘が背負っていたギターケースに手を掛けた。ギターケースが道路に落ち、法子は「バイトして買ったんだよ」と怒る。彼女は今日が文化祭だったことを話すが、成瀬は完全に忘れていた。法子は文化祭でライブをした帰りだと言い、成瀬の腕時計を外した。彼女は腕時計を踏み付けて壊し、その場から立ち去った。
成瀬は広岡の指導を受けてドラムを叩いてみるが、すぐに苛立って「俺は音楽なんかやるために警察に入ったんじゃねえ」と怒鳴る。春子は「隊員を威嚇するのはやめて下さい。ここは刑事課じゃないんです」と説教するが、成瀬は全く態度を改めなかった。またアポ電強盗が起きたことをニュースで知った成瀬は、捜査本部へ乗り込んだ。坂本が呆れた様子で「分かってますよね。先輩はもう、ここの人間じゃないんです」と言うが、成瀬は皆に写真を見せて「グループの頭を知ってるんだ」と訴えた。しかし「そんな与太話はよそでやってくれ」と相手にされず、成瀬は捜査本部を後にした。
帰宅した成瀬は、幼少期の自分と亡き母の写真を眺めた。母が和太鼓の練習を笑顔で見学していた出来事を振り返った彼は、「なぜ俺に太鼓なんか叩かせたんだ。俺は刑事だぞ」と呟いた。成瀬は倉庫へ行き、埃を被っていた太鼓を見つけた。彼は太鼓を軽く叩いてから窓に投げ付け、ガラスを割った。漁港が音楽隊の演奏会が開かれ、成瀬はドラムを担当した。彼はスティックを落とし、拾おうとしてドラムセットを倒してしまった。広岡がドラム演奏を交代し、成瀬は風で飛んだ楽譜を拾おうとして水槽に落ちた。
演奏会の後、来賓として来ていた知事は沢田に「税金の無駄遣いだよ。本部長には報告しておくから」と言い放った。北村は「命令されたからやってるんだよ。やりたくないこと、一生懸命やれるかよ」と吐き捨て、カラーガードの柏木美由紀たちが交通機動隊の仕事へ行こうとすると嫌味を浴びせた。美由紀は北村に反論し、国沢や広岡も言い合いに加わった。成瀬は村田ハツという老女に声を掛けられ、「貴方のドラムには勇気を貰える。これからも応援してますよ」と告げられた。広岡は彼女が音楽隊のファンだと成瀬に教え、「家族みたいなモンだ。音楽隊が必要な人も、たくさんいるんだぜ」と語った。
夜、春子が母の営むお好み焼き店「伊勢路」にいると、成瀬が客として現れた。すぐに成瀬が去ろうとすると、春子は呼び止めて「一度、話したかったんです」と告げた。成瀬が「昔の刑事は」と自慢の混じった思い出話を始めると、彼女は「要らないです、そういうヤツ」と遮った。彼女は「音大を出て、給料を貰って好きな音楽できるから警察官になったんです。誰もが正義のために警察に入るわけじゃないんですよ」と話すが、成瀬は信じずに「自己暗示だろ」と決め付けた。
成瀬が音楽か交通課の仕事、どちらかを選ぶべきだと語ると、春子は「旦那と同じなんですね」と冷たく言う。彼女が「先輩こそ自己暗示掛けてるじゃないですか。とっくに刑事じゃないのに、刑事のフリしてる」と指摘すると、成瀬は怒って店を出て行った。彼が帰宅すると、幸子が姿を消していた。成瀬が焦っていると、北村と国沢が保護した幸子をパトカーで連れて来た。国沢は成瀬に「仕事、大変だろ」と言われ、最初は音楽隊の仕事を面倒に感じていたこと、今は楽しくやっていることを語った。
春子が成瀬の家を訪れ、店に忘れて行った上着を渡した。上着のポケットには警察手帳が入っており、成瀬は「何やってんだ」と自分を責めた。春子は彼に、「音楽と同じですよ。音をミスっても、誰かがカバーすればいいじゃないですか」と告げた。幸子が奥から出て来て、春子を成瀬の妻だと勘違いして夕食の用意を頼んだ。成瀬が苛立って間違いを指摘するが、春子は笑顔で夕食を用意した。彼女は倉庫で成瀬に和太鼓を叩くよ促し、トランペットを吹いてセッションした。
成瀬は定期演奏会にハンコを押す作業をしている最中、自然に足でリズムを取った。彼は広岡の紹介で、彼の教え子から中古のドラムを譲り受けた。彼は自宅で個人練習を始め、教会へ早く行って練習するようになった。スタジオを借りて練習した成瀬は、バンドの練習から帰ろうとする法子と遭遇した。成瀬が「刑事じゃない。音楽隊でドラムを叩いている」と明かすと、法子は「知ってる」と告げた。バンド仲間がドラムを聞いてみたいと言うので、成瀬はスタジオで演奏した。法子とバンドメンバーは、一緒にセッションした。
音楽隊はグラウンドでマーチングの練習をするが、ミスを繰り返して動きもバラバラだった。沢田が早々に切り上げようとすると、成瀬は「もう少し訓練しましょう。音楽隊は危機です」と意見した。すると北村は反発し、美由紀たちも同調した。「もう少しチームワークを重んじたらどうなんだ」と成瀬が声を荒らげると、北村は「パワハラじゃないですか。刑事の時みたいに告発されますよ」と言う。成瀬が「さっきの言い方は酷かった」と素直に謝罪すると、北村は戸惑いながら「伝説の刑事様に謝っていただけたので、やるだけやりますよ」と述べた。美由紀も「まず少しなら時間がある」と言い、音楽隊は練習を再開した。その後も隊員たちは練習を重ね、いよいよ定期演奏会の日が訪れた…。脚本・監督は内田英治、製作は依田巽&渡辺信也&藤野英人、エグゼクティブ・プロデューサーは松下剛&刀根鉄太、プロデューサーは横山和宏&楠智晴、ラインプロデューサーは尾関玄、撮影は伊藤麻樹、照明は井上真吾、美術は我妻弘之、録音・整音は伊藤裕規、編集は岩切裕一、音楽は小林洋平、音楽プロデューサーは安田裕司、主題歌『Choral A』はOfficial髭男dism。
出演は阿部寛、清野菜名、磯村勇斗、倍賞美津子、光石研、高杉真宙、板橋駿谷、モトーラ世理奈、見上愛、高橋侃、酒向芳、小沢仁志、六平直政、長内美那子、渋川清彦、城戸晴慶、山本道子、重松りさ、杉宮匡紀、飯作雄太郎、板倉武志、関本柊、斉藤祐一、小橋川建、松浦慎一郎、川村紗也、只埜なつみ、平田卓巳(Bamboo)、相澤大吉(Bamboo)、高尾悠希、小川あつし、下京慶子、高橋なおき、マシュー・チョジック、名越志保、白井紀充、大宮将司、高瀬哲朗、足立智充、川口望、結城さなえ、塚田文、森啓一朗、高橋良平、久保龍一、コーシロー、渡部龍平、小林勝也、宮田知行、蜂須賀茉衣、福井千春、柴田公代、浦野剛史、長谷川滉、小田直宏、田山由起ら。
『ダブルミンツ』『ミッドナイトスワン』の内田英治が脚本&監督を務めた作品。
内田英治は警察音楽隊のフラッシュモブ映像を見て、映画のアイデアを思い付いたそうだ。
成瀬を阿部寛、春子を清野菜名、坂本を磯村勇斗、幸子を倍賞美津子、五十嵐を光石研、北村を高杉真宙、国沢を板橋駿谷、美由紀をモトーラ世理奈、法子を見上愛、西田を高橋侃、沢田を酒向芳、井上を六平直政、篠田を岡部たかし、ハツを長内美那子、広岡を渋川清彦が演じている。この映画の大きな欠点はハッキリしていて、それはコメディーとして作らなかったことだ。ずっとヒリついた雰囲気が漂っていて、それが「違うんだよなあ」と強く感じさせる。
成瀬は傲慢で身勝手な奴で、見ていて嫌な気持ちにさせられるのだが、これもシリアスなテイストで演出したことが大きく影響している。
そりゃあ成瀬が高圧的で不愉快極まりない人物でも、そこから少しずつ変化していくんだろうってことは容易に推測できる。ただ、それにしたって、彼が序盤で放っている好感度の悪さは嫌な感じだ。
色んなことを考えても、コメディーにした方がいい。成瀬が太鼓を習っていた幼少期を回想するシーンがあるが、これの意味を全く感じない。
母に向かって「なぜ俺に太鼓なんか叩かせたんだ。俺は刑事だぞ」と御門違いの文句を言うのも、苛立ちの表現なのは分かるけど、かなりの強引さが否めない。
太鼓を投げて窓ガラスを割る行動も、同じことが言える。これも苛立ちの表現なのは分かるけど、過剰な演出じゃないかと。
成瀬と母の関係が後の物語で大きな鍵を握るならともかく、そうじゃないんだし、その辺りは無くてもいいかなあと。根本的なことを言っちゃうと、幼少期の和太鼓経験じゃなくて、学生時代にバンドのドラムや吹奏楽部のパーカッション経験があるという設定でも良かったんじゃないかと思うぐらいなんだよね。
和太鼓にしてあるのは、「ドラムは素人だけど、経験としてゼロとは言えない」というラインを狙ったんだろう。
しかし、「幼少期の和太鼓経験」という設定が絶妙なラインとして機能しているかというと、「それは全く」と言わざるを得ないんだよね。そして演奏会のシーンで成瀬が普通にドラムを叩く様子を見せられると、「マトモに練習していなかった奴が、あっという間に叩けるようになってるじゃねえか」とツッコミを入れたくなるんだよね。いつの間に、そこまで上達したのかと。
それを考えると、「少しだけドラム経験がある」という設定の方が、何かと都合が良かったんじゃないかと。
っていうかさ、やる気は皆無で練習もロクにやっていなかった奴が、なんで演奏会でいきなりドラム担当なんだよ。
ベテランの広岡がいるんだから、最初から彼が担当すれば良かっただろうに。あとさ、成瀬を「やる気皆無で早く辞めたがっており、態度も偉そうで集団の輪を乱す奴」という設定にするなら、他のメンバーは基本的に「音楽が好きで練習にも前向きに取り組む」という状態の方が良くないか。
だけど実際には、成瀬と同じぐらいやる気の無い奴もいれば、練習不足でつまらないミスをする奴もいるんだよね。
こうなると、もはや「予算不足とか「人員不足」とかいう問題じゃないでしょ。
音楽隊として、やる気の無い奴が多すぎるってのが根本的な問題じゃないのかと。で、それならそれで「すっかり意欲に欠けている演奏レベルの低い音楽隊」として徹底すればいいんだろうけど、そうじゃないんだよね。
春子や国沢、広岡のように前向きに取り組んでいる面々もいる。
「やる気が無かったり練習不足だったりする隊員」と「真面目に練習していたり音楽が好きだったりする隊員」の割合が、ものすごく中途半端になっているのよ。
そこはもっと分かりやすい分類でいいでしょうに。なんで「全体としては、どちらとも言えない」という微妙なバランスにしてあるんだよ。演奏会の後、北村がカラーガードに嫌味を浴びせ、美由紀が反論して言い合いになる。広岡が美由紀の肩を持ち、国沢が北村の味方になり、さらに計算課の隊員も言い合いに加わる。
そこから大きな口論に発展していくのかと思いきや、ハツが音楽隊のファンとして登場すると、なし崩し的に口論は沈下している。
そんなに簡単に終わらせるぐらいなら、最初から「隊員の口論」という展開なんて無くてもいいよ。口論させるなら、それなりの状態にまで発展させるべきだよ。
あとハツの成瀬に対する「貴方のドラムには勇気を貰える」という発言も、かなり無理があるなあ。
そして広岡の「音楽隊が必要な人も、たくさんいるんだぜ」という発言には、「ハツぐらいじゃないのかねえ」と言いたくなるなあ。春子は成瀬が母の店に来た時、わざわざ呼び止めて「話してみたかった」と言う。では、どんな話をするのか、何か質問したいことでもあるのかと思っていたら、すぐに成瀬の話を遮る。その後も、まるで喧嘩を売るような言葉を口にする。
じゃあ何の話がしたかったのかと。「音大を出て云々」ってのも、成瀬が「刑事は云々」と喋り始めたから、それに対する反論としての言葉だよね。
あと、彼女は最初から成瀬に不快感を抱いているのに、それにしては何度もチョッカイを出しているので、ここも違和感が強いんだよなあ。
お前は気になる女子にイタズラを繰り返す小学生男子なのかと。成瀬が警察手帳を店に忘れた自分を責めた時、春子は「音楽と同じですよ。音をミスっても、誰かがカバーすればいいじゃないですか」と話す。
ごめん、ちょっと何言ってんのか分かんないわ。
「警察手帳を店に忘れても、自分がカバーしたから大丈夫」ってのを音楽と重ねているんだけど、さすがに強引すぎるわ。
これが「警察官の業務」における仲間のカバーに重ねるならともかく、そうじゃないからね。
店に警察手帳を忘れたのは、成瀬のプライベートにおける失敗だからね。春子が倉庫で成瀬に和太鼓を叩いてもらい、トランペットでセッションするシーンは、なかなか強引な展開だなあと感じる。それは置いておくとしても、そこから成瀬がドラムに熱心に取り組むようになるのは、「なんで?」と首をかしげたくなるぞ。
まさか、春子の「音楽と同じですよ。音をミスっても、誰かがカバーすればいいじゃないですか」という的外れな言葉に感化されたわけでもあるまい。
音楽隊への異動を嫌がっていた成瀬の気持ちが変化し、真面目に取り組むようになるってのは、この物語において最も重要と言ってもいいぐらいのポイントでしょ。それなのに、そこに観客を引き込む力が全く足りていない。
マーチングのエピソードにしても、成瀬が謝罪したぐらいで反発していた面々が真面目に取り組むようになるとか、どんだけ安易な筋書きなのかと。定期演奏会のシーンは、成瀬が熱心に練習するようになってから初めて成果を披露する場所だ。他のメンバーにしても、一枚岩になって練習に取り組むようになってから初めての演奏会だ。
そのように書けば、いかに大事なシーンなのかは分かるだろう。
しかし見せ方が下手なもんだから、彼らの達成感や充足感が全く伝わって来ない。
おまけに、次のシーンでは五十嵐が馬鹿にするような態度で音楽隊の廃止を通告する。
なので、「喜びから一気に奈落の底へ」という落差も全く伝わって来ない。前半で成瀬がアポ電強盗の黒幕を捕まえようと必死になっており、その事件は未解決のままになっている。なので、そこを放り出したままで映画を終わらせるわけにも行かず、終盤には再び成瀬が事件に目を向けるための展開が用意されている。
完全ネタバレになるが、最終的には音楽隊を動かして黒幕を包囲し、アクションシーンにまで発展している。
だけど、そういうのは要らないんだよなあ。
「はみ出し刑事が音楽隊に左遷されて云々」という話なんだから、音楽隊としての活動に話を絞り込めばいいのよ。
「音楽隊だけど、警察官として犯人を捕まえる気持ちも忘れちゃいない」とか、そういうの、邪魔なだけだよ。(観賞日:2024年4月27日)