『アトランタ・ブギ』:1996、日本
横浜の轟町では、町内運動会を行うことが毎年の恒例となっていた。不法滞在の外国人や風俗関係の人間の住む3丁目は今まで除外されていたが、今年は参加させてみようという意見が挙がる。町内会長である女性下着販売店「ランジェ白雪」の社長、松本は面白くない。
しかし、女装趣味の仲間である警察署長の高岡から、これは3丁目の連中を一掃するチャンスだと言われ、気が変わる。松本は今回の運動会をきっかけにして轟町を完全に牛耳ろうと考え、3丁目の参加を認める。
松本は1丁目を勝たせるため、金にモノを言わせて運動の精鋭達を集める。一方、3丁目は伝説の運動会スーパーバイザー・ハピの特訓を受ける。なぜか大金を賭けた勝負にまで発展し、いよいよ町内運動会が始まった…。監督&脚本は山本政志、製作は林海象、撮影は李似須、編集は冨田伸子、録音は浦田和浩、美術は林田裕至、音楽は松田弘&B.C.GUYS.BRAND NEW MONKEYS。
出演は鈴木彩子、古田新太、清水あゆみ、野沢秀行(サザンオールスターズ)、外波山文明、川村朱門、リリー・イーら。
ソウル五輪の幻の金メダリスト、ベン・ジョンソンの出演で話題となった映画。
あとはアミューズの全面協力で、永瀬正敏、塚本晋也、利重剛、町田康、小倉久寛、岸谷五朗、寺脇康文、深津絵里、福山雅治、松下由樹、爆風スランプなど多くの面々がチョイ役で出演しているのもポイントか。それ以外には何にも無い。内容の価値はゼロ。クズ鉄にもならない。B級の面白さすら無い。プロの枠内で作ったガキの遊びって感じ。
金をドブに捨てたい人はビデオをレンタルすべし。
ただし、怒りに震えることになっても、私は一切責任は持ちません。それにしても、ここまで酷い作品に、よくゴーサインが出たよなあ。日本の映画界って、ある意味では恵まれてるのかもね。金を掛けたトラッシュ・ムービーが作れるんだから。
しかし、どうせトラッシュ・ムービーを作るなら、日本のトラッシュ映画の帝王である中野貴雄さんに金を出してやれよ、アミューズ。