『あげまん』:1990、日本

ナヨコは捨て子である。7月4日に捨てられていたのでナヨコと名付けられた。老女に拾われ、彼女と夫に育てられた。中学生になった ある日、芸者の置き場に預けられることになった。先輩芸者・雛子の教えを受けながら厳しい修行を積み、やがて半玉になった。彼女が 18歳になった時、旦那を持つ話がまとまった。その相手は62歳の多聞院という僧侶だった。
ナヨコは多聞院の母・リンや水揚げの仲介役を務めた一ツ橋銀行の頭取・千々岩と共に、多聞院の別邸に赴いた。リンはナヨコに「アンタ は女房じゃないんだよ。あの子はここに泊めないでちょうだい。香水は控え目に、帰す時は匂いを残さないように」などと細かい注文を 出され、「千々岩さんの銀行に口座を開きなさい、月々のお手当を振り込むから」と告げられた。
多聞院と初めて同じ床に入る時、ナヨコは緊張で体を硬くした。多聞院は不能だったので、裸にして体を撫でるだけだった。ナヨコは旦那 にねだって短大に入り、ビジネスの勉強を始めた。彼女が昼間は学校、夜は旦那の相手という二重生活を続ける中、旦那の位もメキメキと 高くなっていった。しかし3年後、多聞院は死去した。リンはナヨコに礼を述べ、「これからはアンタの人生よ、自分で幸せを掴みなさい 。アンタはあげまんなんだから。アンタと連れ添った男は必ず運が開けるんだからね」と述べた。
10年が経過した。一ツ橋銀行の頭取秘書として働くナヨコは、満員電車で一人の男と遭遇した。彼はボタンがナヨコの衣装に引っ掛かり、 それを取ろうとした。だが、ナヨコは痴漢と思い込み、腕を掴んで「この人、痴漢です」と叫んだ。男は「がアンタみたいなブスに触るか 、このオールドミス」と罵り、駅で降りると「あんまり男を選んでいるとクソを掴むぞ」と捨て台詞を吐いて去った。
ナヨコに寿という男が声を掛け、「あの人、痴漢じゃありませんよ」と、ボタンが引っ掛かったことを説明した。彼はコンピュータ見合い サービスの会社を営んでおり、「何かの縁ですから、お力にならせてくれませんか」と告げる。寿はナヨコを銀行までタクシーで送り届け 、「自分で自分に隠し事はいけません。貴方は男が欲しい、それを認めるんです」と説いた。
銀行で業務に就くと、そこに先程の男がやって来た。彼は三ツ浜支店の支店長・鈴木主水だった。主水は婚約者の瑛子と一緒だった。瑛子 の父親は千々岩の友人だ。千々岩の面会を待つ間に、主水と瑛子は言い争いを始めた。千々岩はナヨコに見合いを勧め、「せっかくの あげまんも、相手無しじゃ力の出しようが無いもんな」と言う。だが、相手の写真を見て、ナヨコはゲンナリした。
ナヨコは寿と会い、PRフィルムを見せられた。「話がまとまってきたらヨーロッパ旅行。料金は2千万円コース」と言われ、ナヨコは 「私には縁の無い話です」と断る。すると寿は、一般のコースは20万円だと言い出した。コンピュータで選ばれたナヨコの見合い相手は、 大蔵善武という老人だった。日本の政治を影から動かしている人物だと言うが、相手が老人なのでナヨコはガッカリした。
寿は「問題は貴方の好みの男じゃなくて、貴方に必要な男だ」と説き、ナヨコと大倉と引き合わせることにした。大倉の屋敷へ行くと、 次の総理を狙う鶴丸幹事長が頭を下げていた。2億円の融通を頼まれた大倉は、株を利用して金を工面する方法を授けた。「もう一つ頼み があるんだが」と鶴丸が言うと、大倉は胸を押さえて苦しんだ。ナヨコは慌てて駆け寄り、呼吸器を渡した。
鶴丸が立ち去った後、大倉はケロリとした表情になり、「うるさい客を撃退するには一番の方法だ」と言った。彼はナヨコを眺め、「いい 女だねえ」と漏らした。大倉は「死ぬ前にもう一勝負したい。そのためには運が欲しい。アンタにはあげまんの相がある。あんたの運を 私にくれんか」と持ち掛けた。その頃、主水はツキに見放されていた。銀行では次々にトラブルが起き、愛人の純子と喫茶店で会うと 「なんでほっとくの」と泣かれて困り果てた。
瑛子からの電話で、主水は今日が彼女の誕生日だと思い出した。彼が「もうプレゼントも買ってある」と嘘をつくと、瑛子は5分で喫茶店 へ行くと言った。電話を切った主水は慌てて毛皮店に駆け込み、毛皮のコートを購入した。その店の女主人も、喫茶店のウェイトレスを しているサヨリも、彼の愛人だった。主水は適当に理由を付け、純子を帰らせた。純子は自分が編んだマフラーを渡して立ち去った。彼女 を見送ってから、主水はマフラーをくずかごに捨てた。
瑛子は主水のために、父に頼んでビジネスチャンスの食事会をセッティングした。だが、その席で主水はベロベロに酔っ払った。瑛子に 批判された主水は、嫌味をぶつけた。「だったら別れましょう」と言われ、主水は「ちょうどいい、君の独占欲にはウンザリしてたんだ」 と言い放った。主水は千々岩に会うため、本店を訪れた。ナヨコが来訪を知らせると、千々岩は怒っていた。
千々岩は「あいつが別れたせいで、瑛子の父親はウチをメインバンクから外すと言って来た。本来ならどっかへ飛ばすところだが、あいつ をどう思う?」とナヨコに意見を求めた。ナヨコは「セカンドマンのタイプです」と言い、千々岩の右腕になれる男だと評した。主水は 「今夜どっかで会えませんか」とナヨコを誘った。千々岩はナヨコの意見を聞き入れ、主水を左遷しなかった。
主水はナヨコに「銀行を辞めようと思ってるんです」と言う。ナヨコは「何言ってるんです、貴方は頭取にまでなる男よ」と告げる。彼女 は「離婚、おめでとうございます。ハッキリ言って、支店長と瑛子様は合わないと思ってました」と述べた。それからナヨコは、「貴方に やっつけられたので発奮してお見合いしましたのよ」と言い、大倉との見合いで迷っていることを語った。
ナヨコは見合いを断るため、主水に付いて来てもらって大倉の屋敷に赴いた。大倉は主水がナヨコの婿だと早とちりし、押し入れにある 3億円を見せて「お前の銀行に預けてやろうか。ナヨコを諦めたら預けてやろう」と持ち掛けた。大倉は「お断りします。失礼ですが、 貴方に勝ち目はありません。貴方は彼女の運を欲しがっている。私が欲しいのは彼女自身です」と告げた。
主水はナヨコを家まで送り届け、肉体関係を持った。その後、彼は急にツキ始めた。主水は千々岩から湊町支店長に命じられ、3年間で今 の収益を倍にする目的を与えられた。「成功の暁には最年少の取締役が誕生することになる」と千々岩は告げた。ナヨコは「貴方なら必ず 出来る」と主水を勇気付け、「蛭田って次長に気を付けて。告げ口するタイプだから。前の支店長もそれでやられたのよ」と教えた。主水 は就任の挨拶で自信満々の言葉を語り、行員たちの心を掴んだ。
主水はナヨコの家に入り浸るが、その一方で愛人たちとの関係も続いていた。1年が経過し、支店の成績はドンドン伸びていった。千々岩 は主水に「キリのいい所で本店に来てもらう、取締役だ。地位にふさわしいように、身辺を身奇麗にしておけ」と告げる。千々岩から 「瑛子との縁談復活を彼女の父親から持ち掛けられている」と告げられ、主水は「お取り計らいをお願いします」と即答する。すると、 そこに瑛子が姿を見せた。主水は早速、彼女とホテルでベッドインした。
主水が家に来ると、ナヨコは他の女と寝たことを察知した。ナヨコが問い詰めると、主水は返答せずに不貞腐れた。その態度をナヨコが 批判すると、主水は「うるさいなあ、俺の人生だ、俺の好きなようにする」と怒鳴った。ナヨコは寝た相手が瑛子だと悟った。主水と 別れたナヨコは大倉の元へ行き、再び芸者となった。大倉が置屋を購入して、そこのお父さんになった。
ある時、置屋では総理を招いての接待が行われた。大倉は鶴丸に、「総理が椅子を譲るのを承知した。地球環境研究会を設立したいから 10億を受け持ってくれと持ち掛けてきた」と語る。鶴丸から金の融通を頼まれた大倉は、「こういうのは銀行から掴み取りにするのが一番 だよ」と告げた。大倉は配下の人間を使い、千々岩が会員制のゲイクラブでフンドシ男に抱き付く姿を盗撮させた。大倉は写真を千々岩に 見せ、帳簿に残らない形で鶴丸に10億を融資するよう約束させた。千々岩は、その仕事を主水に任せた。
鶴丸たちの接待で、主水はナヨコの座敷に姿を見せた。主水はナヨコに「下で待ってる」と耳打ちした。その座敷には、次の次の総理と 言われている犬飼政調会長も来ていた。犬飼はナヨコを見て、「アンタに一目惚れしたよ。俺の子供を産んでくれんか」と口説く。ナヨコ は座敷を抜け出し、主水の元へ行く。主水はナヨコを外に連れ出し、「もう一度、やり直さないか」と持ち掛けた。ナヨコは「貴方と 別れて心が血だらけになったわ。治った時には石ころになってた。もう決して傷付かない。遅かったわ」と告げた。
鶴丸が倒れ、大倉は電話を受けて病院へ行く。担当医は犬飼の義弟だった。犬飼は、鶴丸が肝臓がんの末期で長くないことを聞き出した。 しかし犬飼は大倉が来ると、「鶴丸はピンピンしてるよ」と告げる。鶴丸本人も、単なる過労だと聞かされている。犬飼は大倉の屋敷へ 行き、「鶴丸は総理になれない。俺に鞍替えしたらどうか」と持ち掛けた。そして、鶴丸が総理になれない理由を教えて欲しかったら、 ナヨコを譲るよう要求した。大倉が取引を承諾したので、犬飼は鶴丸の病気を教えた。
犬飼はナヨコに、「お前の恋人が鶴丸に貸した10億は戻ってこないぞ。悪くすれば手が後ろに回るかもな」と告げる。「どうして手が後ろ に回るの?」とナヨコが訊くと、犬飼は「教えて欲しければホテルに弁当を持ってきなよ」と言う。警戒するナヨコだが、大倉も一緒だと いうので承諾した。しかし当日、ホテルの部屋に行くと、大倉の姿は無かった。犬飼はナヨコを手篭めにした後、それと引き換えに「次の 総理は鶴丸じゃなくて俺なんだ。鶴丸は末期がんで、もう長くない」と教えた…。

監督・脚本は伊丹十三、製作は玉置泰、プロデューサーは細越省吾、撮影は山崎善弘、編集は鈴木晄、録音は小野寺修、照明は加藤松作、 美術は中村州志、舞踊監修は猿若清三郎、芸妓所作は赤坂・育子、清元三味線指導は延千八寿、音楽は本多俊之、音楽プロデューサーは 立川直樹。
出演は宮本信子、津川雅彦、大滝秀治、金田龍之介、一の宮あつ子、菅井きん、三田和代、MITSUKO(現・石井苗子)、北村和夫、宝田明、 島田正吾、東野英治郎、洞口依子、南麻衣子、黒田福美、橋爪功、高瀬春奈、杉山とく子、柳谷寛、横山道代、関弘子、矢野宣、 北見治一、久保晶、加藤善博、内田あかり、柴田美保子、不破万作、上田耕一、押阪忍ら。


『マルサの女』の伊丹十三が監督&脚本を務めた作品。
ナヨコを宮本信子、主水を津川雅彦、大倉を島田正吾、千々岩を大滝秀治、瑛子を MITSUKO(現・石井苗子。これが女優デビュー作)、鶴丸を北村和夫、犬飼を宝田明、多聞院を金田龍之介、総理を東野英治郎、リンを 一の宮あつ子、養母を菅井きん、雛子を三田和代、純子を洞口依子、サヨリを南麻衣子、寿を橋爪功が演じている。

なぜ夫婦は芸者の置き場へ預けようとしたのか、ナヨコは自分の意思なのか、それとも仕方無く従ったのか、その辺りは全く 不明だ。
で、その辺りには特にドラマがあるでもなく、彼女の不幸な生い立ちが詳しく描かれているでもない。
だったら、もうナヨコが半玉になった辺りから話を始めてもいいんじゃないか。
後に繋がる伏線があればともかく、これといって何も無いよな。

宮本信子が中学生の頃からのナヨコを演じているんだが、タチの悪い冗談にしか見えないよ。
それをギャグとしてやっているならともかく、そこはギャグじゃないもんな、マジで演じさせているもんな。それはキツいぜ。
っていうか、そもそも彼女はミスキャストだよ。半玉として踊っている時点で、既に容姿がベテランの風格だもんな。ここは、もっと若い 女優(もしくは若く見える女優)、そして器量のいい女優を据えるべきだった。
監督としては、自分にとっての「あげまん」である女房を持ち上げようということなんだろうけど、こっちからすりゃ彼女はオバサン女優 だからね。だから『マルサの女』みたいな役柄は合うけど、この映画はダメだよ。

「18歳になった時、旦那を持つ話がまとまった」など、ナヨコが銀行で働き始めるまでの話は、テロップで経過を説明し、サクサクと ダイジェスト処理される。
旦那を持つ話がまとまった時点で、まだ始まってから4分程度しか経過していない。
その辺り、ナヨコは淡々としていて、水揚げをどう思っているのか、まるで反応が無い。
諦念があるわけでもない。全くの「無」なのだ。彼女の心の内はまるで見えてこないのだ。
初めて床に入るシーンで、ようやく少しだけ緊張の色を見せるけど。

「旦那の位もメキメキ高くなっていった」というのも、テロップで簡単に処理してしまう。多聞院がナヨコを水揚げしてからどんどん出世 していったという印象は全く受けない。わずかに高僧っぽい姿で車から降りてくるのが1度あるだけだしね。そんで、すぐに3年後の僧侶 の死が来てしまう。
そこは、もっとナヨコがあげまんであることをアピールする必要があったんじゃないのか。
それに、ナヨコと会うまでの多聞院が、全く出世の見込みが無い男だったのかどうかも分からない。ひょっとしたら、彼女がいなくても、 普通に出世していくような奴だったのかもしれない。
とにかく淡白すぎる描写で、ナヨコのあげまんパワーが全く伝わらない。
あと、リンが「アンタはあげまんなんだから。アンタと連れ添った男は必ず運が開けるんだからね」と言うが、多聞院の1度だけで、 「必ず」とは言い切れないでしょ。

千々岩は「せっかくのあげまんも相手無しじゃ力の出しようが無いもんな」と言い、大倉は「アンタにはあげまんの相がある」と 告げる。
そのように、周囲の人間は、みんなナヨコをあげまんだと評している。
だけど、彼女があげまんであるという説得力は全く感じないのよね。
具体的に、どうして彼女があげまんなのかという解説や分析が無くて、すごくボンヤリしているのよね。

ナヨコは千々岩に渡された見合い写真の男がオッサンなのでゲンナリするが、多聞院だってジジイだったじゃないか。それはスンナリと 受け入れてたじゃないか。
なのに、今回は顔で選ぶのか。結婚相手だから顔で選ぶってことなのか。
あと、彼女が男を欲しがるのも、良く分からないんだよなあ。それは愛する相手が欲しいということなのか。
でも、男に依存しなきゃ生きていけない女とも見えるし。
男を欲しがる理由というか、心情というか、そういうのがボンヤリしているんだよなあ。

ナヨコは千々岩から主水が瑛子と別れたと聞かされ、やけに嬉しそうな態度を示す。食事に誘われると、ホイホイと付いていく。 もう好意を持っているってことなのか。
一方の主水は大倉に「貴方に勝ち目はありません。私が欲しいのは彼女自身です」などと言うが、こちらもナヨコに惚れたのか。
2人とも、いつの間に惚れたんだろうか。
その辺りがサッパリ分からない。

ナヨコは湊町支店に移る主水に「蛭田って次長に気を付けて。告げ口するタイプだから。前の支店長もそれでやられたのよ」と言うが、 なぜそんなことを知っているのか。
それは、あげまんとかいう問題じゃないぞ。
そんで「1年が経過、支店の成績はドンドン伸びていった」というのはテロップで簡単に処理され、どういう理由で、どんな風に成績が 上昇したのかはサッパリ分からない。
あと、ナヨコに「自分はあげまん」という自覚があるような発言が目立つが、それも違和感があるなあ。

ナヨコに群がる男どもが醜悪なのはいいとしても、主水まで身勝手でイヤな奴にしておくのはどうなのか。
ナヨコは大倉との見合いについて「モラルが全く無い人だから迷ってる」と言うが、主水だってモラルは無いぞ。複数の愛人を作っている し、彼女たちに誠実に接していればまだしも、誕生日を忘れていたり、マフラーを平気で捨てたりするような奴だぞ。自分がベロベロに 酔っ払ったのが悪いのに、瑛子に批判されると嫌味を浴びせるような奴だぞ。
主水は千々岩から瑛子との縁談復活を持ち掛けられると、「お取り計らいをお願いします」と即答する。ナヨコのことなど全く頭を よぎらない。まるで迷わない。ナヨコに責められると「俺の人生だ、俺の好きなようにする」と怒鳴る。
そういうロクでもない男なのだ。
犬飼に手篭めにされて部屋から出て来たナヨコを見て「君は片っ端から誰とでもベッドに入るのか」と批判してるけど、お前も片っ端から 女と寝てるじゃねえか。しかも、テメエが捨てておいて、批判できる立場かと。
ナヨコは「私は便利な女でしかなかったのね」と言うが、その通りだ。

じゃあナヨコに同情できるかと言うと、そうでもない。
まず、そんなロクでもない男と一時期でも付き合っていたという段階でマイナス。
しかも、彼と別れて「便利な女」を脱却するのかと思ったら、最後まで便利な女のままなのだ。
その後も主水への未練タラタラだし、ホテルの前で遭遇すると、「部屋を取ってこのお弁当食べちゃおうか」とか、「部屋に行くのを 止めないの?」とか、色目を使いまくる。

ナヨコは主水を助けるために体を張って行動しているが、それも好意的には受け取れない。
結局、「男にとって都合のいい女」のままじゃないのかと感じるからだ。
そんな2人が最後に結ばれても、それをハッピーエンドとは受け取れない。ちっともスッキリしない。
最後の最後も、主水は幼稚園の先生を口説こうとしているし。
それをナヨコは笑って済ませているけど、いやダメだろ。
こいつ、また何かあればナヨコを平気で捨てるぞ。
例え監督が、あげまんを描くのではなく、ナヨコを狂言回しにして男たちの醜さを暴き出すことを意図していたとしても、主水の ポジションは誠実な奴じゃなきゃダメだろ。

(観賞日:2010年4月7日)

 

*ポンコツ映画愛護協会