『ローズ家の戦争』:1989、アメリカ

夫はオリバー・ローズ。妻はバーバラ・ローズ。2人はオークション会場で劇的な出会いをし、やがて結婚した。2人の子供ジョシュとキャロリンも産まれ、恵まれた結婚生活を送っていた。弁護士のオリバーは仕事も順調だった。
2人は豪華な屋敷を買い取って住み始めた。バーバラは高価な家具を揃えた。自分の気に入るように装飾を施していった。努力を重ねて全てが完璧に揃った時、バーバラは次に何をしたらいいのか分からなくなった。
バーバラは次第に苛立つようになっていた。料理の仕出しの仕事を始めたが、それでも満たされない。オリバーがスーザンという家政婦を雇ったのも気に入らない。バーバラはオリバーの存在を忌まわしく思い始めていた。
ある日、オリバーは心臓発作で病院に担ぎ込まれた。しかしバーバラは見舞いにも来ない。バーバラはオリバーが死んだことを想像したが、うれしがっている自分に気付く。バーバラは離婚を決意するが、もちろんオリバーは納得しない。
離婚は調停の場に持ち込まれた。バーバラは慰謝料は要らない代わりに、屋敷とその付属物を要求。しかしオリバーは屋敷は絶対に渡さないと告げる。オリバーは屋敷の代わりに大金を払おうとするが、バーバラはそれを拒否する。
2人は屋敷の中でそれぞれの領地を分けて暮らし始める。同じ屋根の下に住みながら屋敷を取り合う2人。オリバーの友人弁護士ギャビンを巻き込みながら、オリバーとバーバラの争いはどんどんエスカレートしていくのだが…。

監督はダニー・デヴィート、原作はウォーレン・アドラー、脚本はマイケル・リーソン、製作はジェームズ・L・ブルックス&アーノン・ミルチャン、製作総指揮はポリー・プラット&ダグ・クレイボーン、撮影はスティーヴン・H・ブラム、音楽はデヴィッド・ニューマン。
主演はマイケル・ダグラス&キャスリーン・ターナー、共演はダニー・デヴィート、マリアンヌ・ゼーゲブレヒト、ショーン・アスティン他。


バーバラの心変わりがあまりに唐突過ぎる。次第にオリバーが嫌いになっていくという描写が無くて、いきなりラブラブから大嫌いに変わってる。で、自分のワガママで離婚したいのに、オリバーに責められると開き直る。
女って怖いのねん。

サスペンスと考えれば、確かに女の怖さ(&男の醜さ)が描かれているので、まあ合格なんだろう。ただ、これって確かブラック・コメディーのはず。ダニー・デヴィートが監督だしね。
で、コメディーだと考えると、全く笑えないのだから“ダメ”ってことになる。

たぶんオリバーとバーバラのエスカレートしていく争いで笑わそうとはしているのだろうけれど、マジなんだよなあ。ただ激しくてドロドロしているだけで、笑える要素が見当たらないのよね。
陰湿なだけの争いは笑えませんわ。

主役2人にも問題があるのかも。これが例えばスティーヴ・マーティン&ゴールディ・ホーンとかだったら、もう少し笑える作品になったのかもしれない。マイケル・ダグラス&キャスリーン・ターナーのリアクションって、どうもコメディーっぽくない感じがするし。

 

*ポンコツ映画愛護協会