『ロック・エイリアンの冒険』:1984、アメリカ

科学調査のために宇宙を旅していたエイリアンたちは、ロック音楽に魅了されてしまった。ロボットの1359はロック音楽を求めて、次の目的地をテルダー星やマロックス星など複数候補の中から選ぶ。行き先を地球に決めたロボットはコンピュータの指示に従い、小型化して冷蔵庫に入れておいたクルーを起こす。リーダーのアブシッドは隊員5名を配置に就かせ、その中のNOPQRに宇宙船の操縦を任せた。
ディーディーは不良グループ「ザ・パック」のリーダーである恋人のフランキーや親友のダイアンたちと共に、イリー湖の畔へ遊びに来ていた。ディディーは歌が大好きだが、ロックバンド「ザ・パック」のヴォーカルも務める嫉妬深いフランキーから歌うことを禁じられていた。湖水は酸性雨で汚染されており、釣りや水泳などが禁止されている。サーフボードを放り込むと、すぐに溶けてしまうほど汚染状態は酷い。湖には不気味な怪物が生息しており、人間を襲うが、ディーディーは気付かない。
ディーディーはフランキーがいない内に、バンドの演奏で歌う。そこへフランキーが怒りの形相で現れ、仲間たちに「ザ・パックで歌っているのは俺だ、ディーディーじゃない」と告げた。その夜、地元の女性保安官は、望遠鏡を使って向かいの家に住むマッチョ男を盗み見ていた。バランスを崩して望遠鏡が空を向いた時、彼女はギター型宇宙船から電話ボックスが地球へ向かって発射されるのを目撃した。彼女は保安官補に「宇宙船だ、敵の襲来だ」と言うが、まるで信じてもらえなかった。
アブシッドたちは電話ボックス型の小型宇宙船で地球に降り立った。アブシッドは隊員たちに、「地球観察の任務に際し、地球人への攻撃や侵略行為は禁止する」と述べた。彼らは地球に似つかわしくない1359を消火栓に変身させた。翌朝、保安官はアブシッドたちと遭遇するが、相手が宇宙人とは気付かなかった。スピールバーグ町にやって来たアブシッドたちは、ダイナーに入った。そこはディーディーたちが溜まり場にしている店である。奇妙な格好で不審な行動を取る彼らに、店にいた若者たちは注目した。
アブシッドたちが店に来た時、ディーディーはフランキーの横暴な態度に腹を立てて、トイレに入っていた。髪を整える彼女に、ダイアンは「フランキーは反抗期なのよ。若い男の子には、良くあることよ。欲求不満が無くなれば解決するわ。セックスすることよ」と述べた。「セックスは問題じゃないのよ」とディーディーが言うと、彼女は「きっと今夜のパーティーで彼とは上手く行くわ」と告げた。
トイレから出て来たディーディーは、奇妙な行動を取るアブシッドたちを見て微笑した。彼女を見たアブシッドは一目惚れした。興奮した彼は爆発し、頭部と手足が吹っ飛んだ。隊員たちは体のパーツを回収して店を去り、電話ボックスからテレポートして宇宙船に戻った。アブシッドの体を元に戻した後、彼らは地球に戻り、湖畔でバンドとして演奏を披露する。仲間たちが拍手をするので、フランキーは露骨に不機嫌な態度を見せた。
パーティーの実行委員長するダイアンは宇宙人バンドに関心を抱き、自己紹介する。ダイアンは彼らに、パーティーでの演奏を持ち掛けた。アブシッドはディーディーが来るかどうかを確認する。ダイアンは「もちろんよ。ハイディ高校の体育館で8時に」と言い、その場を去った。宇宙船に戻ったアブシッドはディーディーのことを妄想し、彼女が性感装置に反応するかどうか実験しようと考えた。
ダイナーに戻ったアブシッドはディーディーの姿を見つけ、性感装置を作動させる。しかし周囲にいた大勢の男たちが反応してしまい、アブシッドは押し倒された。慌ててアブシッドはスイッチを切り、男たちは離れた。ディーディーは笑いながらもアブシッドを心配し、歩み寄って「大丈夫?私、保険委員長なの」と声を掛けた。アブシッドを助け起こしたディーディーは、「パーティーで歌うのね。私も歌いたいけど、フランキーが許してくれないの」と話す。そこでアブシッドは、「僕らと歌わないか?」と誘った。
アブシッド以外の隊員たちは、地球で調査活動を行っていた。精神病院を調べていた隊員のストヴィッツは、チェーンソーで壁を切断するする殺人鬼と遭遇した。チェーンソー殺人鬼は、相棒のブリーサーと共に病院を脱走した。ディーディーとアブシッドがダイナーで話していると、フランキーが仲間のデュークたちを率いて現れた。デュークに「顔を貸してくれ」と言われたアブシッドは、ディーディーの心配をよそに、軽い口調で「いいよ」と答えた。
フランキーは店に残り、仲間たちはアブシッドを外に連れ出してリンチしようとする。しかしアブシッドは特殊能力でバリアーを張り、彼らの武器による攻撃を全て防御した。一方、チェーンソーとブリーサーは武器専門の質店へ行き、大量の武器を買い込んだ。体育館でディーディーがパーティーの準備をしていると、フランキーが来て「あいつはどこだ」と問い詰める。ダイアンは「後で来るわよ。彼のバンドも演奏するの」と教える。ディーディーが「私も歌うの」と言うと、フランキーは「歌わせるもんか」と怒鳴った。
フランキーは仲間たちに、「体育館の周囲を見張って奴らを1人も入れさせるな」と命じた。ブリーサーは体育館に侵入し、包丁を手にして物陰からディーディーたちの様子を眺めていた。保安官は「チェーンソーによる殺人事件が今日だけで5件も起きた」と保安官補に報告され、エイリアンによる仕業と決め付けた。その夜、アブシッドたちが体育館へ行くと、入り口をフランキーの仲間たちが固めていた。ザ・パックがステージで演奏している最中、警備に当たっていた保安官補は体育館に侵入したチェーンソーと遭遇する。保安官補はチェーンソーと戦うが、逃げられてしまった。
アブシッドたちは体育館の中にあるトイレへワープし、フランキーの仲間たちとの争いを回避した。保安官は保安官補から「殺人鬼を取り逃がしました」と知らされ、「そんなことはどうでもいい。問題はエイリアンだ。早く会場に戻れ。連中を葬る明暗がある」と指示した。アブシッドたちはステージに上がり、楽器を出現させた。ディーディーはフランキーに、「彼らと歌うわ」と言う。フランキーが「お前は俺の女だ」と口にすると、彼女は「もう終わったわ」と告げる。アブシッドは特殊能力でディーディーの体を光に変え、ステージに移動させる。ディーディーは宇宙人バンドの演奏をバックに、楽しく歌い始めた…。

監督はジェームズ・ファーゴ、脚本はS・ジェームズ・ギドッティー&エドワード・ゴールド&チャールズ・ハーストン、製作はミシェリン・H・ケラー&ブライアン・ラッセル、共同製作はエドワード・ゴールド&チャールズ・ハーストン、製作総指揮はマックス・A・ケラー&ティノ・バージー&マイク・カーブ、撮影はギル・テイラー、編集はマルコム・キャンベル、美術はニンキー・ダルトン、衣装はジャック・マッカネリー、音楽はジャック・ホワイト、振付はデノン・ロウレス&セイバー・ロウレス。
出演はピア・ザドラ、トム・ノーラン、ルース・ゴードン、クレイグ・シェーファー、アリソン・ラプラカ、ジミー&ザ・ムスタングス、マイケル・ベリーマン、リーマ、ジャーメイン・ジャクソン、ピーター・ステルザー、ウォレス・マーク、“スパイダー”・ミッテルマン、G・ケリー・ムーア、チェイス・ピート・マンロー、ハーシェル・ライス、ラルフ・ペイス、マドンナ・クリスチャン、ルディー・ゴールドシュミット、ケン・テイラー、デノン・ロールズ、マイケル・ルーニー、リチャード・サリヴァント他。


『ダーティハリー3』『ダーティファイター』のジェームズ・ファーゴが監督を務めたロック・ミュージカル映画。
ディーディーをピア・ザドラ、アブシッドをトム・ノーラン、保安官をルース・ゴードン、フランキーをクレイグ・シェーファー、ダイアンをアリソン・ラプラカ、殺人鬼をマイケル・ベリーマン、ザ・パックのメンバーをネオ・ロカビリー・バンドのジミー&ザ・ムスタングス、宇宙人バンドのメンバーをテクノ・バンドのリーマが演じている。
ただし、リーマのベーシストであるボビー・フリーマンはスクリーン・テストでの評価が悪かったため、出演させてもらっていない。
そんなに演技力が必要な役でもないのに、なんて可哀想なんだ。
よっぽど芝居が酷かったんだろうなあ。

ピア・ザドラは第10回ゴールデン・ラズベリー賞で1980年代最低主演女優賞にノミネートされ、1980年代最低新人賞を受賞している。
第20回ゴールデン・ラズベリー賞では20世紀最低主演女優賞にノミネートされている。1982年の『Butterfly』でゴールデンラズベリー賞の主演女優賞と新人賞を受賞し、1983年の『The Lonely Lady』でも主演女優賞を受賞している(同作品は1980年代最低作品賞の候補にもなっている)。
それほどラジー賞に愛されたザドラだが、『Butterfly』と『The Lonely Lady』は日本未公開でビデオ発売もされていない。
日本で見ることの出来る彼女の主演作は、1982年の『テリー・サバラスのフェイク・アウト』と本作品だけだ。
しかも、いずれもビデオ発売のみでDVD化されていないので、簡単に観賞できるわけではない。

実はピア・ザドラって、『Butterfly』ではゴールデングローブ賞の映画新人賞も獲得している。
だが、それは財産家の旦那が大金を注ぎ込んで賞を買っただけに過ぎない。
そんなわけで、ピア・ザドラは女優としては完全にポンコツ扱いされている。
その一方、彼女は歌手活動もしており、そちらでは1984年にグラミー賞の最優秀女性ロック・ボーカリスト部門でノミネートされたり、それなりのヒット曲を出したりしている。

この作品はロック・ミュージカルなので、普通の映画に比べれば、ピア・ザドラの持ち味を発揮できる素材と言えるだろう。
しかし、そこは「ピア・ザドラの主演作」に対する期待を裏切らず、ちゃんとしたポンコツ映画に仕上がっている。
そもそも、当時30歳だった彼女に女子高生を演じさせている時点で無理がある。『グリース』のオリビア・ニュートン・ジョンじゃあるまいし。
ピア・ザドラは童顔の部類だと思うけど、さすがに女子高生は厳しいなあ。

冒頭、Real Lifeというグループによる『Openhearted』がBGMとして流れ、オープニング・クレジットが表示される。
それが終わると、宇宙船が写し出される中で「我々は科学調査が使命だったがロック音楽に魅了されてしまった」というナレーションが入る。
どういう経緯でロック音楽に魅了されたのかは説明してくれない。
で、宇宙船内部が写ると宇宙人の姿は無く、ロボットが次の目的地を選ぶ過程に入る。
候補地を写し出すモニターには「RHEMASCAN」とあるが、もちろんRhemaから取ったものだ。

そのモニターには、テルダー星、マロックス星、アシレマ星が順番に写し出される。
最初のテルダー星ではキグルミたちがのどかな音楽を演奏しており、マロックス星ではブルジョアな人々が舞踏会でワルツを踊っている。
その2つには難色を示したロボットが、アシレマ星で黒人たちが写ると、まだ音楽が流れていない内から「悪くない」と感想を口にする。
マロックス星でもアシレマ星でも写っている奴らは地球人にしか見えないが、それは置いておくとしよう。

さて、映像はアシレマ星に切り替わり、モニターに写っていた黒人たちとは別の白い服を着たグループがバイクにまたがる様子が描かれる。
バイカー集団の中には紅一点でピア・ザドラがいて、黒人グループのリーダーてあるレインをジャーメイン・ジャクソンが演じている。
2つのグループが海辺で接触すると、ジャーメイン・ジャクソンとピア・ザドラが『When The Rain Begins To Fall』を歌い出す。
ピア・ザドラはバイカー集団に恋人がいたのだが、レインに惚れて会いに行く。

ピア・ザドラが逢瀬を楽しんでいるとバイカーの恋人が来て、レインと喧嘩になる。双方の仲間たちも駆け付け、激しい乱闘になる。
ピア・ザドラがバイカー軍団と去ったところで、モニター画面に戻る。そしてアシレマ星も脱落し、宇宙船は地球へ行くことになる。
つまり、そのアシレマ星のシーン、本編とは何の関係も無いのだ。ピア・ザドラも、ディーディーとは別の役柄を演じている。
これ、実は『When The Rain Begins To Fall』のミュージック・クリップなのである。
曲のPVなのに、劇中に組み込んでしまったから、そんな妙なことになっているのだ。

宇宙人たちが操縦を始めると、Rhemaが『21st Century』をパフォーマンスするシーンになる。
場面は宇宙船だけに留まらず、どこかの敷地や建物の中を移動する様子も写し出される。
ここも「ミュージカル・シーン」と言うよりは、完全にミュージック・クリップ状態だ。
イリー湖の畔に場面が切り替わり、ピア・ザドラが『Real Love』を歌うシーンでは、彼女が一緒に来ていた仲間たちと一緒に踊ったりして、ようやくミュージカル映画らしさが見えてくる。

アブシッドたちが地球へ降り立った翌朝、ダイナーでJimmy & The Mustangsが『Justine』を演奏する際では、店内だけで場面を構築せず、屋外でパフォーマンスする様子も盛り込まれる。
その映像作りもイマイチだが、それよりも引っ掛かるのは、そのシーンが「ダイナーで彼らが演奏しました」というだけで終わっていること。
画面が切り替わると演奏が始まって、演奏が終わるとアブシッドたちの様子に移動するのだ。
演奏シーンだけを切り取って貼り付けるってのは、構成として上手くないぞ。

ダイナーのトイレでディーディーがダイアンから「フランキーとセックスすべき」と言われた後、『You Bring Out the Lover in Me』をピア・ザドラが歌い出す。彼女は歌いながら、トイレの個室に入っていた(という設定の)バックダンサーたちと一緒に踊る。
ここでは、途中で別の場所に移動することも無く、トイレの中だけでシーンを構成している。
宇宙人たちが店を出て宇宙船へ戻るシーンではRhemaの『Combine Man』がバックに流れ、曲が終わるまでセリフは無い(行動している隊員たちが口パクで歌マネをしているわけでもない)。
そこも『21st Century』や『Justine』と同様、PVっぽい。

ようするに、ピア・ザドラが歌う時には昔ながらのミュージカル・シーンっぽいテイストで演出し、バンドの曲が流れる時はPVっぽく作っているようだ。
しかし、そこを完全に色分けしているのは、どうなのかなあ。
Jimmy & The MustangsやRhemaの楽曲を流すシーンも、メンバーを踊らせろとは言わないけど、ピア・ザドラの歌唱シーンと似たような作り方にして統一感を持たせた方がいいと思うんだがなあ。
場所を切り替えずにバンドが演奏する様子を見せても、演出次第では楽しいシーンになると思うんだけどなあ。

アブシッドが宇宙船でディーディーを妄想するシーンでは、2人が宇宙船の中で『Little Bit Of Heaven』を歌う。
ただしトム・ノーランはリップ・シンクで、実際に歌っているのはMark Spiro。
この歌唱シーンは宇宙船の中だけではなく、どこかの星で2人が歌う様子も入るけど、ここはアブシッドの妄想という設定なので、場所移動はそんなに気にならない。
ただ、トム・ノーランって歌える俳優のはずだけど、歌わせてもらえないのね。

終盤、パーティーが始まり、宇宙人バンドとディーディーがステージに上がる。
ピア・ザドラが『Let's Dance Tonight』を歌い出し、ダンサーと共に踊る。だが、それを遮り、ザ・パックが同じ楽曲をロカビリー・ヴァージョンで演奏する。
でも、そこはピア・ザドラのミュージカル・シーンをちゃんと見せた方が良かったと思うなあ。
途中で遮っても、何もいいことがいいように思えるんだけど。

そのザ・パックの演奏(音はJimmy and the Mustangs)が始まってすぐに、宇宙人バンドが同じ楽曲を演奏して対抗する(ピア・ザドラは既に舞台から去っている)。
ザ・パックと宇宙人バンドが互いに同じ楽曲を短いセンテンスだけ演奏し、張り合う様子がしばらく続く。
でも、同じ楽曲で競い、短いセンテンスだけで行ったり来たりするのも、賛同しかねる。
別の楽曲で良かったんじゃないかな。

バンド対決の後、フランキーはザ・パックの解散を宣言し、ディーディーのことを思いながら『Nature Of The Beast』を歌い出す。
でもクレイグ・シェーファーはリップ・シンクで、歌声はMichael Bradleyのものだ。トム・ノーランだけじゃなくて、彼も歌わせてもらっていない。
そこは歌える人を起用した方が良かったんじゃないのか。
でもトム・ノーランも歌えるはずなのに歌わせてもらっていないから、どうせリップ・シンクにされちゃった可能性が高いかな。

アブシッドたちが地球へ降り立ってからは、「地球のことを良く知らない彼らの行動がヘンテコに見える」とか、「地球に順応するために取る行動が間違っている」とか、そういうところで喜劇を作ろうとしているが、まあヌルいったらありゃしないわな。
どれぐらいのヌルさかと言うと、例えるなら「もうちょっとで水」って感じだね。
箸が転がっても笑ってしまう年頃か、極限まで笑いに飢えた生活をしていたか、それぐらいの条件じゃないと、アブシッドたちの行動で笑うのは難しいだろう。

で、それだけではネタが続かなかったのか、それとも途中で退屈になったのかは知らないが、中盤辺りでチェーンソー殺人鬼が脱走するという展開がある。
まあ見事なぐらい唐突に新キャラが登場するわけだが、その存在は見事なぐらい話をバラバラな印象にしている。
ユルユルな展開ではあったけど、それでも一応のまとまりはあったのに、なんで急に殺人鬼を絡ませようとするかね。
「ロックな宇宙人、地球で恋して珍騒動の巻」に飽きちゃったのか。

そう言えば保安官も、ほとんど話に絡んで来ないんだよな。
湖が酸性雨で汚染されていて怪物が生息しているっていう設定も、まるで絡んで来ないし。
チェーンソーも、保安官も、湖の怪物も、終盤になってディーディーたちと絡むけど、それで上手く全体をまとめることが出来ているのかと問われたら、「ノー」と自信を持って即答する。
パーティーのシーンをクライマックスにしておけばいいものを、そこから20分以上もダラダラと続けちゃうし。

(観賞日:2013年9月11日)

 

*ポンコツ映画愛護協会