『リトル・ブッダ』:1993、イギリス&フランス&イタリア&リヒテンシュタイン

チベットの高僧ノルプ師が始めてアメリカに渡った。彼はお付きのチャンバとプンゾを連れ、アメリカに住む弟子ケンポ・テンジンの案内でコンラッド一家が住む家を訪れた。コンラッド家はディーンとリサの夫婦に、ジェシーという9才の息子が1人。
ノルプ師は自分の師匠で偉大な高僧であるドルジェ老師のことを話す。ドルジェ老師は既に死んでいるが、その生まれ変わりがジェシーだという可能性があるというのだ。ジェシーはその日から、ブッダの生涯についての物語を読み始める。
ノルプ師はジェシーにブータンへ来るように誘う。ディーンとリサは信じられないような話に戸惑い、ブータンに行くことにも反対だ。しかし、ディーンは友人の死をきっかけに、ジェシーを連れてブータンに行くことを決意する。
ドルジェ老師の生まれ変わりだという可能性があるのはジェシーだけではない。ノルプ師やディーンと共にカトマンドゥへ向かったジェシーは、そこで2人目の候補者ラジューと出会う。さらに3人目の候補者ギータも加わり、彼らはブータンへ向かう…。

監督はベルナルド・ベルトルッチ、原案はベルナルド・ベルトルッチ、脚本はルディー・ウーリッツアー&マーク・ペプロー、製作は ジェレミー・トーマス、撮影はヴィットリオ・ストラーロ、編集はピエトロ・スカリア、美術&衣装はジェームズ・アッチソン、音楽は 坂本龍一。
出演はキアヌ・リーブス、ブリジット・フォンダ、イン・ルオチェン、クリス・アイザック、アレックス・ウィーゼンダンガー、ラジュ・ ラル、グラシュマ・マカール・シングー、ソギャル・リンポチェ、クヨングラ・ラト・リンポチェ師、 ゲシェ・ツルティム・ゲルセン師、ジョー・チャンパ、ジグメ・カンサング、チュブテム・ジャンパ、スレーカ・シクリ、T・K・ラマ、 ドマ・チョモ、マントゥー・ラル、マウンテン・ヨギ、リンジン・ダクパ他。


いやあ、退屈で眠くなる作品だ。まあベルトリッチ作品にエンターテインメントの心を期待するのが、そもそも間違っているのだが。
それにしても、説教臭いのは許すけど、緊張感がどこにも無くてダラダラと話が続くってのはツライなあ。

ジェシーの話とブッダの生涯を描く物語が交互に展開していくような形。このブッダの人生絵巻を描く部分が、どうにも退屈で仕方が無い。
そりゃフィクションを加えるわけにはいかないんだろうけどさ、それにしたって、もう少し客を楽しませるための工夫があっても良かったんじゃないのかな。

個人的な印象としては、「アメリカが青色、インドは赤色が象徴的に使われている感じだなあ」というくらい。宗教に興味がある人しか、この映画は受けつけないんじゃないかな。
「この映画さえも無常である」と割り切れる人は、見てもいいかもね。


第15回ゴールデン・ラズベリー賞

ノミネート:最低新人賞[クリス・アイザック]

 

*ポンコツ映画愛護協会