『ライラにお手あげ』:2007、アメリカ

“ベイシティー・スポーツ”というスポーツ用品店を営む独身男のエディー・キャントローは、バレンタインデーに一人で過ごしていることを父のドクから心配される。「結婚しないのなら、なぜ独身生活を楽しまない?」と父に問われたエディーは、「いい人がいれば結婚するよ」と答えた。元婚約者であるジョディーの結婚式に行くことを彼が告げると、ドクは呆れた。ドクはナンパに誘うが、エディーは「今はジョディーと友達だ。いい経験になる」と断った。
結婚式場へ赴いたエディーは、結婚している親友のマックから「5年も婚約していて彼女の短所ばかり見ていた。もう40歳だろう、結婚しろ」と言う。エディーは独身者の席に案内されるが、そこにいたのは子供だけだった。双子の少年たちは恋人の有無について質問し、「特定の相手はいない」とエディーが答えるとゲイ扱いした。落ち込んで街を歩いていたエディーは、コインランドリーから出て来たライラという女性が引ったくりに遭う現場を目撃した。ライラが助けを求めて叫んだのでエディーは犯人の自転車を止めるが、香水を噴射されて逃げられた。
「財布もカードも全て入ってたのに」とライラは嘆くが、助けようとしたエディーに礼を言う。エディーは彼女に、路面電車に乗るための金を貸してあげた。ライラが去った後、エディーは彼女が落としていったパンティーに気付いた。後日、エディーの店にライラが現れた。エディーは店に来ていたドクに促され、彼女にパンティーを返した。エディーはアップルパイを食べに行かないかとライラを誘い、一緒にダイナーへ行く。ライラは環境調査員をやっていることを話した後、「実は貴方に会いに来たの。好きなの」と告白した。
エディーとライラは交際を始め、どこでも構わずキスをする。しかしエディーは「大切に育みたい」というライラの意思を尊重し、肉体関係は焦らなかった。出会いから6週間が経った頃、ライラはエディーに、ロッテルダムへの転勤が決まったこと、少なくとも2年は帰れないことを明かす。「断れないの?他に行きたい奴はいないの?とエディーが尋ねると、「もう1人は既婚者だから、転勤の対象外なの」と彼女は言う。
「世界中の女性から1人を選ぶようで気が遠くなる」と結婚に消極的な態度を示すエディーに、マックは「何様のつもりだ。年寄りになるまで独りでいるつもりなのか」と言い、ドクも賛同した。エディーはライラと結婚し、パーティーでマックに「最高の気分だ」と告げて感謝の言葉を述べた。カボへ新婚旅行へ行くエディーに、マックは「ホテルで叔父のティートに会ったら、これを渡してくれ。宿泊代を割り引いてくれる」と告げて小包を渡す。エディーはライラから母親を紹介されるが、かなりの肥満体だったので困惑した。
カボへ向かう車内で「カジキを釣りに行かないか」とエディーが誘うと、ライラは「ごめん、船酔いしちゃうの」と言う。エディーが「ロバに乗って山を冒険しよう」と提案すると、彼女は「どちらかというと浜辺でゆっくりしたいな」と告げた。ライラはカーラジオから流れて来る音楽に合わせ、何曲も続けてノリノリで歌い続けた。ウンザリしたエディーは、「ラジオを止めてもいい?風を楽しもう」と持ち掛けた。するとライラが「それよりファックしましょう」と言うので、すぐに彼はモーテルへ向かった。
最初は張り切ってセックスしていたエディーだが、ライラが自分より激しい上に変わった体位ばかりを求めるので困惑した。トイレに入ったライラのオナラが聞こえたので、またエディーは困惑した。翌朝、2人がダイナーで朝食を取っていると、ライラの鼻からジュースが漏れた。鼻の隔壁に穴が開いているのだと、彼女は語った。カボの観光ホテルに到着すると、ライラは「初めての結婚だから、ちょっと張り切り過ぎたかも。浮かれてたみたい」と告げた。
エディーはティートと会い、マックから預かっていた小包を渡した。その中身はアダルトビデオだった。そこへ客が来ると、ティートはアダルト・ビデオがエディーの所持品であるかのように装った。ハネムーン・スイートに案内されたエディーは、「これからは収入が倍になる。財布は別にしたい?」などと尋ねる。しかしライラがボランティアで環境調査員をやっていると知り、エディーは「それは仕事に入らない。趣味だ」と批判的な態度で告げる。さらにライラの「お金目当てなの?元カレみたいに泥棒するのね」という言葉から、彼は引ったくり犯が元カレだったことも知った。
エディーと言い争いになったライラは、部屋を出て行った。ライラを捜し回っていたエディーは、ミランダという女性と遭遇する。それはティートにアダルトビデオを渡した時にやって来た客だった。「あれは誤解だ」とエディーは釈明しようとするが、ミランダは「いいのよ、男なんだから」と軽く受け流す。彼女は結婚の誓いを立て直す伯父のため、親族と共にカボへ来ていた。従兄のマーティンが「ゲームを始めるぞと部屋から呼び掛けたので、ミランダはエディーに別れを告げて立ち去った。
エディーが部屋に戻るとライラがいたので、先程の態度を謝罪した。ライラも謝り、「給料を貰わないと。借金が返せないわ」と言う。「どれぐらい?」とエディーが尋ねると、彼女は「コカインを辞めたから、2万6千ドルぐらい」と答える。その日もライラは激しいセックスをせがみ、「悪い子なんだから叩いてよ」と要求した。次の日、ビーチに出たエディーはライラがサンオイルを塗ろうとするので、「ここは日差しが強い」と日焼け止めを使うよう勧める。しかしライラは言うことを聞かず、「自分でやるわ」とサンオイルを塗る。日焼け止めを塗らなかったライラは皮膚が真っ赤になり、イライラした様子を見せた。
エディーはドックに電話を掛け、「ライラがアブノーマルなんだ」と相談する。しかしドックは「新婚旅行中だろ?女房が突けと言ったら突くんだ」と告げ、すぐに電話を切ってしまった。バーのカウンターで飲んでいたエディーは、ミランダと再会して会話を交わす。別の席にいた夫婦から「新婚かね?」と問われたエディーは、「そうです」と答えた。ミランダはエディーが芝居を持ち掛けたのだと早合点し、彼と夫婦のように振る舞った。
ミランダはテーブル席へエディーを連れて行き、伯父のブー、伯母のベリル、従兄のマーティンとバズ、その妻であるデボラとゲイル、祖父のアンダーソンを紹介した。すぐに帰ろうとするエディーだが、成り行きで一緒に飲むことになった。他の面々は楽しそうにエディーと接するが、マーティンだけは不機嫌そうな態度を貫いた。しばらくブーたちと喋った後、エディーとミランダはビーチへ移動して2人で会話を交わした。
マーティンの態度についてエディーが指摘すると、ミランダは「たぶん彼の親友のカルと私のせいよ。1ヶ月前まで付き合ってたの」と言う。自分のペースを崩したくないカルが結婚を望まなかったのだとミランダは話し、「しばらく会わないようにしたの。そしたら互いの違いに気付いたのよ」と述べた。マーティンがミランダを呼びに来たので、エディーは朝の4時になって部屋に戻った。ライラから非難されたエディーは、適当な嘘を並べて釈明した。
ライラは機嫌を直し、「ごめんなさい、当たったりして」と詫びた。ライラが「鼻の奥に鎮静剤が詰まって眠れないの」と明かしたので、エディーはピンセットで取ってやった。クリームを塗っても皮膚が真っ赤なままなので、ライラはヒステリックに「アンタのせいよ」と喚く。「どうして僕のせい?」とエディーが訊くと、彼女は「焼けないことを証明したくて意地になっちゃったのよ」と告げた。ライラがバスルームに閉じ篭もったまま日の出を迎え、エディーが説得しても彼女は出て来ようとしなかった。「どうせだから観光してくれば?独りにして」とライラが言うので、エディーは彼女のために朝食を取りに行った。エディーはミランダに誘われ、一緒に街へ出て楽しい時間を過ごした。
マックから電話が掛かって来たので、エディーはライラ以外の女性と楽しんでいることを話す。彼は離婚を示唆し、「ライラは結婚した途端に豹変した」と不満を口にした。「女は誰でもそんなものだ。タミーだってそうだ」とマックが説いても、エディーは耳を貸そうとしなかった。エディーはホテルへ戻り、ミランダと15分後に待ち合わせをして部屋に戻る。その様子を見ていた双子は、「彼は奥さんをアイスピックで殺されたんだ」と周囲の人々に吹聴する。そこに居合わせたブーやベリルたちは、その嘘を信じてしまった。
エディーはライラに、「取引先の社長に誘われてゴルフをやってた。今から会食だ」と嘘をつく。ライラが同席しようとするので、彼は「ボートで出掛けるんだ」と嘘を重ねた。ミランダの元へ赴いたエディーは、「話がある」とライラのことを打ち明けようとする。しかしミランダが「奥さんのことね。ベリルが噂を聞いたの」と言うので、てっきりライラのことが露呈したのだと勘違いした。「もう済んだことだ。話すつもりは無かったが、君を好きになるとは思わなかった。話したら引く」と彼が言うと、ミランダは「引かないわ」と告げる。「怒ってないの?」とエディーが訊くと、彼女は「悲しいだけよ」と答えた。2人は互いに誤解したまま、ブーたちの前で楽しそうに会話を交わす。しかし翌朝、エディーはマーティンにミランダと話しているところを見られ、結婚の事実が発覚してしまう…。

監督はボビー・ファレリー&ピーター・ファレリー、原作はブルース・ジェイ・フリードマン、オリジナル脚本はニール・サイモン、脚本はスコット・アームストロング&レスリー・ディクソン&ボビー・ファレリー&ピーター・ファレリー&ケヴィン・バーネット、製作はテッド・フィールド&ブラッドリー・トーマス、共同製作はトニー・ロード&マシュー・ウィーヴァー&マーク・シャルパンティエ&クリス・メイヤー、製作総指揮はマーク・S・フィッシャー&ジョン・デイヴィス&ジョー・ローゼンバーグ&チャーリー・ウェスラー、製作協力はハル・オロフソン&マシュー・アウフデンスプリング&エレン・デュムシェル、撮影はマシュー・F・レオネッティー、編集はアラン・ボームガーテン&サム・セイグ、美術はシドニー・バーソロミュー&ジェイ・ヴェッター、衣装はルイーズ・ミンゲンバック、音楽はブレンダン・ライアン&ビル・ライアン、音楽監修はトム・ウルフ&マニシュ・ラヴァル。
出演はベン・スティラー、ミシェル・モナハン、マリン・アッカーマン、ジェリー・スティラー、ロブ・コードリー、カルロス・メンシア、スコット・ウィルソン、ダニー・マクブライド、ステファニー・コートニー、ポリー・ホリデイ、ロイ・ジェンキンス、エイミー・スローン、ジョニー・スニード、ジェリー・シャーマン、ローレン・ボウルズ、ニコラス・クロンカ、マイケル・クロンカ、ドッキー、マリアン・ニーリー、ミション・ラトクリフ、ケイラ・クリーヴェイジ、キャシー・ラムキン、ガブリエル・トーレス、ナタリー・カーター、ショーン・ギルディー他。


ブルース・ジェイ・フリードマンの短編小説をニール・サイモンが脚色した1972年の映画『ふたり自身』のリメイク。
監督は『ふたりにクギづけ』『2番目のキス』のファレリー兄弟。
エディーをベン・スティラー、ミランダをミシェル・モナハン、ライラをマリン・アッカーマン、ドクをジェリー・スティラー、マックをロブ・コードリー、ティートをカルロス・メンシア、ブーをスコット・ウィルソン、マーティンをダニー・マクブライドが演じている。
他に、ジョディーの母をレスリー・イースターブルック、エディーの再婚相手のコンスエラをエヴァ・ロンゴリアが演じている。

ファレリー兄弟は今までの作品で、障害者を茶化したり、差別的なネタを持ち込んだりと、タブーとされているような要素を積極的に取り入れてきた。
かなり強烈な下ネタも、バンバンと放り込んで来た(それは今回も含まれているが)。
そういう兄弟だから、オーソドックスなロマンティック・コメディーは作らないだろうってことは予想できる。
しかし、そこに捻りを加えたり、独自の味付けを加えたりするにしても、今回は完全に塩梅や方向性を間違えている。

普通に考えれば、「以前は付き合う女性の短所ばかり探して失敗していた。今回も同じ轍を踏みそうになるが、自分の過ちに気付き、考え方を改め、結婚生活を続ける」という流れにすべきだろう。
そもそも原作がウンザリする女との結婚を解消して捨てて新しい女と一緒になる」という話だから、それをリメイクする以上は、ライラと別れてミランダと一緒になるという筋書きにするのは、当然っちゃあ当然である。
だが、そこを改変できない、もしくは改変しないのであれば、ライラを捨ててミランダと一緒になるエディーを応援したくなるような形にすべきだろう。
しかし実際は、そのように仕上がっていない。

この映画の致命的な欠点はハッキリしていて、それは「エディーという男が魅力的ではなく、むしろ不愉快な奴でしかない」ってことだ。
冒頭、マックはエディーに、ジョディーと婚約中に彼女の短所ばかり探していたことを責められる。しかしエディーは、そのことを反省しておらず、正当化している。
そこから彼は、何も成長していない。ライラと結婚した後も、彼女の短所ばかりを探している。
しかも、「結婚生活が続く中で次第に」というわけではない。

エディーは結婚した直後、パーティーのシーンから既にライラの嫌な所、不満な点を探し始めている。
ライラの母親がデブだというだけで、いい顔をしない。「将来的にライラもデブになる」と想像し、ゲンナリするからだ。
車中で音楽に合わせてノリノリで歌い続ける行動に対しても、最初は我慢しているが、とうとう耐えられなくなってラジオを止める。
女性と付き合うのに粗探しから入るんだから、そりゃあ上手く行くはずがない。
っていうか、それは本当に相手を愛していないってことだ。エディーには自己愛しか無いのだ。

確かにライラはハチャメチャな部分もあるけど、そこまで酷い女性には見えない。むしろ、エキセントリックではあるが、それなりに魅力的な女性だと思えるのだ。
それに、彼女がエディーを愛しているのは本心だし、色んな男と浮気しまくっているわけでもないのだ。
だからライラの方は「愛すべきハチャメチャ女」で、エディーの方は「唾棄すべき自己チュー男」になっている。
しかし本来なら、ライラの方が「不愉快な自己チュー女」であるべきだろう。

「カジキを釣りに行かないか」というエディーの誘いにライラは「ごめん、船酔いしちゃうの」と言うが、それは仕方が無い。
エディーの「ロバに乗って山を冒険しよう」という提案にライラは「どちらかというと浜辺でゆっくりしたいな」と言うが、それは些細な意見の相違に過ぎない。
アウトドア派の人間もインドア派の人間もいるだろうし、趣味嗜好は人によって様々だから、「自分と趣味が合わない女」というだけで嫌っていたらキリが無い。
ライラが「自分の意見が絶対」という態度で強硬に主張しているならともかく、あくまでも「自分はこっちの方が好みである」という意見を述べているだけなんだし。

ライラは車中で歌い続けるが、ラジオを止めてもいいかとエディーが持ち掛けると、嫌な顔一つせず同意している。鼻の隔壁からジュースがこぼるれると、申し訳なさそうな態度を取る。
ヒステリックな態度を取ることもあるが、すぐに反省する。日焼けのせいでハネムーンを台無しにしたことについても、謝っている。
ライラは決して、とことんまで自己中心的で身勝手な女というわけではない。相手に対する思いやりはあるし、ちゃんと話し合えば妥協点も見出せそうなのだ。
エディーは相手に不満を訴えたり、直してほしい部分を提示したりせず、ただ単に「自分の趣味に合わない」という印象だけで嫌いになっている。

環境調査員がボランティアというのは、単にエディーが「給料を貰っている」と思い込んでいただけであり、無償だと知って驚くのはともかく、腹を立てるのは間違っている。
「それは仕事じゃなくて趣味だ」というのは、ある意味では間違っちゃいないが、ボランティア活動をしている人に対して失礼な発言だ。
引ったくり犯が元カレってのも、聞かれない限り、いちいち説明する必要は無いだろう。別にライラは隠していたわけでもない。隠すつもりなら、そのタイミングで明かすことも無いだろうし。
ライラが色んなことを秘密にしているのであれば、それを責めるのは分からんでもないが、「今まで知らなかった事実を知ったから腹を立てる」ってのは、エディーの寛容さが低すぎるだけだと感じる。

話が進む中でライラのハチャメチャぶりは増していくし、さすがにコカインをやっていたこと、多額の借金を抱えていることを内緒にしていたのは、責められるべき問題だ。
激しいセックスにゲンナリするのはエディーに同情するし、サンオイルの件で「何にでも指図するつもり?チップにもうるさいし」と反論するのはライラの態度が不愉快に感じられる。
しかし、だからと言って、出会ったばかりのミランダに惚れるエディーに共感するトコロは全く無い。

エディーがミランダに好意を抱くのは、単に隣の芝生が青く見えているだけであり、目移りが激しい男にしか思えない。
ミランダはカルが結婚を望まなかったので別れたことを喋った後、「しばらく会わないようにしたの。そしたら互いの違いに気付いたのよ」と述べるが、それって実は本作品におけるエディーの行動を全否定する発言なんだよね。
互いの違いがあるのは当たり前で、何から何までウマが合う人間なんて世の中には存在しない。

出会って6週間でライラと結婚したことについてエディーは「間違いだった。結婚を早まった」と言いながら、出会って2日のミランダと結婚しようとするんだから、明らかにメチャクチャだ。
そこを「本当の愛だから」という主張で乗り切ろうとしても、そりゃ無理だよ。
ライラと出会った時だって、最初の内はベタ惚れだったわけで。
だからミランダにしても、同じことが容易に予想されるのだ。

ダーク・コメディーとして作っているなら、それはそれで何とかなったかもしれない(かなり厳しいとは思うが)。しかし困ったことに、 この映画はエディーを最終的には「惚れた女のために頑張る、応援すべき男」の如くに描いてしまうのだ。
だが、エディーがミランダを追い掛けて故郷のミシシッピー州オックスフォードまで辿り着いても、それは単なるストーカーに過ぎない。しかも、ミランダが結婚したと聞かされても諦めず、寝室に忍び込んで口説き落とそうとするんだから、かなりタチが悪い。
その行動によって「エディーはミランダに一途で賢明な男」という風に好感度が上がるなんてことは全く無い。むしろ、不快指数がアップするだけだ。
だから、エディーの嘘を知って幻滅していたミランダが、離婚して彼とヨリを戻そうとするのも全く理解しかねる。

最後、「ミランダと再会したエディーはヨリを戻そうとするけど、コンスエラという女と再婚している」というのも、もちろんファレリー兄弟は「強烈なオチ」として描いているんだろうけど、これっぽっちも笑えないんだよ。最後まで不愉快なだけなんだよ。
映画が終幕に辿り着いても、エディーは何も変わっちゃいないのだ。
ようするに、エディーって男は結婚不適合者なのだ。で、そういうトコを笑いに転化しているならともかく、ちっとも笑えないのよ。
エディーが何も反省せず、何も成長していないので、何をどう見ればいいのか良く分からないのだ。
「エディーはライラに悪いことしたよね」という部分について、何もケジメを付けていないし。

(観賞日:2015年1月5日)

 

*ポンコツ映画愛護協会