『ラブリー・オールドメン/釣り大将LOVE LOVE日記』:1995、アメリカ

ジョンとマックスは対抗心を燃やしながら、湖へ釣りに出掛けた。マックスはジョンに、ラゲッティーの親類がチャックの釣り餌屋を買うらしいと教えた。ジェイコブはメラニーと同棲中で結婚式を控えているが、アリーには嫌われている。彼はメラニーに、父が披露宴会場として安酒場のスリッパリーズに予約を入れたことを伝えた。メラニーが驚くと、ジェイコブは「電話で断って僕らで探そう」と告げる。しかしメラニーは「いいの。パパたちに任せたんだから」と口にした。
ジェイコブはマックスがジョンとアリエルの結婚生活を羨んでいると気付き、デートを勧めた。しかし具体的なデート相手の名前を次々に挙げても、マックスは何かと理由を付けて拒否した。ジェイコブは「第二のアリエルを待ってちゃダメだ」と、父に助言した。翌日、湖へ釣りに赴いたマックスは、チャックの店のドアが開いていたので様子を見に行った。するとイタリア人女性のマリアと母が、開店の準備をしていた。マックスはマリアに目を奪われ、笑顔で挨拶を交わした。
マックスはマリアから店をレストランにすると聞かされ、「客が車で来ると騒がしくなって魚が逃げる」と告げる。マリアが「湖は他にもあるから、そちらへどうぞ」と言うと、彼は「ここに店を出しても期待外れになる。町にも専門店がある」と語る。マリアは「気にしてないわ。貴方には無縁の洒落た店になる」と言い、マックスは怒って激しい口論になった。ジョンの父はスーパーでマリアの母に目を留め、下ネタで口説いた。マックスはスーパーでマリアと再会し、罵り合った。
マックスはジョンに、チャックの店がレストランになることを教えた。「レストランを開かせないように策を練ろう」とマックスが言うと、ジョンは「ジェイコブに裏から手を回させて、衛生検査の日を調べさせろ。名案がある」と述べた。衛生検査の日、ジョンとマックスは店の外で身を潜め、マリアと検査官の様子を観察した。彼らはモルモットをネズミに偽装し、窓から店内に放り込んだ。マリアは2人がいるのを知り、頭からトマトソースを浴びせた。
その後もジョンとマックスが嫌がらせを繰り返したため、開店初日にレストランへ来たのはジョンの父だけだった。ジョンの父とマリアの母は仲良くなり、一緒に酒を飲んだ。ジョンとマックスがスリッパリーズで作戦成功を喜んでいると、マリアが現れた。彼女はマックスを誘惑し、「出会いの時の失敗が残念ね。やり直せば、いい友達になれると思うわ。それ以上の関係になれるかも」と言う。前向きな態度を示したマックスだが、マリアがレストランの件を持ち出すと「絶対にダメだ」と怒りに変貌した。
マリアは再びマックスと言い合いになり、店を出た。するとアリエルが話し掛け、「ジョンとマックスは過去にこだわる。個人的な恨みは無い」と釈明した。「なぜ私に親切な言葉を?」とマリアが尋ねると、彼女は「私もよそから来た人間だから」と答えた。アリエルは店に入り、ジョンにマリアへの謝罪を要求した。ジョンが拒否すると、アリエルに家を追い出された。彼はマックスの家に泊めてもらおうとするが生活環境の悪さに愚痴をこぼし、「マリアに謝りに行く」と立ち去った。
ジョンはマリアの店で酒を飲み、眠り込んでしまった。翌朝、ジェイコブはマックスがイタリア語を勉強しているのを見て、「マリアに求愛する気?」と訊く。マックスは否定し、「イタリア語で罵るためだ」と答えた。彼はアリエルと話し、ジョンが帰宅しなかったことを知る。2人はレストランへ乗り込み、シャワーを浴びて浴室から出て来るジョンを目撃してマリアと浮気したと誤解する。マリアは否定するが、マックスは「俺とは寝てないのに」と責める。「当然でしょ。憎んでるんだから」とマリアが返すと、マックスは「憎んでない。それどころか好きになった」と述べた。
そこへジョンの父がマリアの母と戻り、関係を持ったことを得意げに語った。マリアの母はマックスとアリエルに「娘は寝てない」と言い、その証拠として「マックスに惚れたから」と述べた。メラニーとジェイコブはウェディングケーキを見るため、ベーカリーへ赴いた。ジョンの案で追加された飾りを見た2人は、そのセンスの無さに呆れ果てた。マックスがデートに誘うと、マリアは快諾した。ジョンは緊張するマックスに助言し、マリアの元へ送り出した。
マックスはレストランでマリアと会い、その日の内に肉体関係を持った。翌朝に帰宅した彼は、ジョンに笑顔で成功を報告した。ジョンとマックスは子供たちに会うため、オクトーバー・アェストで賑わうパーティー会場へ向かう。ステージで演奏するポルカ・バンドを率いるハンサム・ハンスは、ジョンとマックスに頼まれ、客の前でメラニーとジェイコブが結婚することを発表した。彼が祝いの曲を演奏すると、ジョンとマックスは満足そうな表情を浮かべた。
ジェイコブはメラニーに、「祝い方が間違ってる」と漏らした。するとメラニーが「結婚が間違ってるのよ」と言い出したので、彼は「僕は結婚したいけど、迷いがあるなら言えよ」と口にする。メラニーが「もう少し考える時間が欲しい」と語ると、ジェイコブは「ずっと待ってたのに」と感情的になった。ジェイコブは口論になって立ち去り、メラニーはジョンとマックスに「式は中止よ」と述べた。ジョンとマックスは互いに相手の子供を非難し、激しい言い争いになった。2人は嫌がらせ合戦を開始し、激しく罵り合った。アリエルは呆れ果て、「馬鹿げた争いが終わるまで元の家に戻る」とジョンの元を去った…。

監督はハワード・ドゥイッチ、脚本はマーク・スティーヴン・ジョンソン、製作はジョン・デイヴィス&リチャード・C・バーマン、共同製作はジョージ・フォルシー&ジョン・S・スミス、製作協力はエレナ・スピオッタ、撮影はタク・フジモト、美術はゲイリー・フラットコフ、編集はビリー・ウェバー&セス・フラウム&マリーアン・ブランドン、衣装はリサ・ジェンセン、音楽はアラン・シルヴェストリ。
出演はジャック・レモン、ウォルター・マッソー、ソフィア・ローレン、アン=マーグレット、ダリル・ハンナ、ケヴィン・ポラック、バージェス・メレディス、アン・ギルバート、ケイティー・サゴナ、マックス・ライト、ジェームズ・アンデリン、マーカス・クレンプ、シェリル・ホーカー、ウェイン・A・レヴィン、ジョン・パトリック・マーティン、アダム・ウォード、ライアン・ウォルドック、ジェームズ・カダ、ジャクリン・ロス、カイル・クリストファーソン、ミッチェル・ジョンストン、ジェフリー・L・スミス、ジェラルド・レヴェラ他。


1993年の映画『ラブリー・オールドメン』の続編。
監督は『ドク・ソルジャー/白い戦場』『ゲッティング・イーブン』のハワード・ドゥイッチ。
脚本は前作に引き続き、マーク・スティーヴン・ジョンソンが担当。
ジョン役のジャック・レモン、マックス役のウォルター・マッソー、アリエル役のアン=マーグレット、メラニー役のダリル・ハンナ、ジェイコブ役のケヴィン・ポラック、ジョンの父役のバージェス・メレディス、アリー役のケイティー・サゴナは、前作に引き続いての出演(ケイティー・サゴナは前作ではアンクレジット)。
他に、マリアをソフィア・ローレン、マリアの母をアン・ギルバート、衛生指導員をマックス・ライトが演じている。

個人的には前作が良く出来ていたとは全く思わないが、ヒットしたので続編が作られたわけだ。
前作では老人のジョンとマックスが幼稚ないがみ合いを繰り返している様子が描かれていた。
今回は冒頭で対抗心を燃やしているものの、「年寄りの幼稚な争い」という図式は軸に据えていない。
子供たちの結婚式に向けて協力関係にある上に、「チャックの店をレストランに変えようとするマリア」という共通の敵が出現するので、すんなりと手を組めるわけだ。

前作を見た時には、「せっかくジャック・レモンとウォルター・マッソーが久々に共演するんだから、素直にコンビを組ませた方がいいんじゃないか」と思った。
しかし今回の続編で「幼稚に争う腐れ縁の老人たち」という要素を脇に追いやると、それはそれでシリーズとして大丈夫なのかと言いたくなる。
そこを捨てても、代わりに軸に出来ような要素が見当たらないのだ。
「メラニーとジェイコブの結婚」という要素はあるけど、明らかに添え物としての扱いだし。

前作ではジョンとアリエルを結婚させたが、今回はマックスに成就する恋愛劇を用意している。
順番としてはそうなるのかもしれないが、「また似たようなロマンスをやるのね」と言いたくなる。
「最初は意地を張って反発していたマックスが、途中でシフトチェンジして素直にアプローチするようになる」ってのも全く同じだし。
シリーズ作品なので、1作目から踏襲する部分が幾つかあるのは当然だし、それは別に構わない。
ただ、恋愛劇として魅力的だとは思わないし、シンプルに面白くないんだよね。

マックスとマリアと激しく罵り合っていた時点で、既に惹かれ合っていたという設定だ。
この趣向自体が、あまり上手く機能しているとは思わない。マックスはともかく、マリアも全く同じタイプなのかと言いたくなるし。
あと、マックスは前作の体験から何も学んでいないし、むしろ退化しているんじゃないかと言いたくなるし。
前作と同じで、決して「老いらくの恋」に魅力が無いってわけではないからね。中身や見せ方の問題だからね。

「メラニーとジェイコブの結婚」という要素は、添え物じゃなくてメインで扱っても良かったんじゃないか。
そして、そこに向けて頑張るジョンとマックスのコンビネーションを描いた方が良かったんじゃないか。
アリーが全くジェイコブに懐いていないけど、そこで2人が上手くサポートするとか、あるいは仲を取り持とうとして失敗するドタバタ喜劇を描くとか。
子供じみた争いを描くにしろ、コンビの妙を描くにしろ、「メラニーとジェイコブの結婚」という部分を舞台にすれば良かったんじゃないかと。

映画開始から1時間ぐらい経過した辺りで、マックスとマリアは肉体関係を持つ。そこで恋愛劇に一区切りを付けると、急にメラニーとジェイコブが不和になって結婚式の中止が決まる。
だけど、そこまでに2人は父親のアイテアにウンザリしたり呆れたりはしていたものの、「結婚に疑問を抱く」とか「互いの気持ちがすれ違う」みたいな様子は全く無かった。
なのでメラニーが「結婚は間違い」と言い出して式の中止まで決める急展開には、「なんちゅう強引極まりないドライビングなのか」と言いたくなる。
コースを完全に無視して、ショートカットしている感じだわ。

しかも、メラニーとジェイコブの唐突すぎる喧嘩だけでも充分にダメ数値は高くなっているのに、便乗して「ジョンとマックスが喧嘩して嫌がらせ合戦を始める」という展開に繋げているのだ。
メラニーとジェイコブが喧嘩するにしても、せめてジョンとマックスが子供たちを仲直りさせるために共闘するならともかく、そこに来て前作と同じパターンを引っ張り出してくるのかよ。
しかも嫌がらせの醜さだけは前作よりパワーアップしており、マックスがジョンの愛猫を殺すために犬を差し向けるシーンなんか「何をどう笑えと言うのか」と呆れる。
そのために犬を購入し、本気で猫を殺させようとしているんだから、どんだけ鬼畜な喜劇なんだよ。

そんで忘れ去られそうになっているメインの恋愛劇でも何かしらのネタが欲しいと思ったのか、マリアが母に「あの男が好きなら別れろ」と言われて従う展開が用意されている。
母は「これまで5回も結婚歴があるのは愛に呪われているからだ」と考えており、マリアも「確かにその通りだ」と感じて従うのだ。
その後、ジョンの父が死去すると、ジョンとマックスは和解する。彼らが「子供たちには幸せになってほしい」という考えで一致すると、すぐにメラニーとジェイコブは仲直りする。
マックスはマリアの元へ行き、なぜ自分を振ったのかと尋ねる。マックスはマリアの説明を聞き、その場でヨリを戻す。
メラニーとジェイコブの問題も、マックスとメラニーの問題も、あっさりと片付いている。とても淡白な味付けで、時短調理で仕上げている。

(観賞日:2025年10月1日)

 

*ポンコツ映画愛護協会