『マネートレイン』:1995、アメリカ

黒人のジョンと白人のチャーリーはニューヨーク地下鉄警察のおとり捜査官。2人は同じ家で乳兄弟として育った。しっかり者で面倒見のいいジョンと、すぐにカッとなる問題児のチャーリー。2人は言い争いもするが、仲の良い乳兄弟だ。
ある時、2人は“マネートレイン”の警護を担当することになった。運行時刻表には載っていない特別な地下鉄で、各駅の売り上げを徴収して走る列車のことだ。だが警護の途中に他の警備担当者とトラブルを起こし、その間に集金袋を1つ紛失してしまう。
日頃から2人を嫌っていた上司のパターソンは、完全に彼らを犯人扱いする。怒ったチャーリーは、実際にマネートレインから現金を奪ってやると言い出す。相手にしなかったジョンだが、チャーリーは本気で強奪計画を考えていた…。

監督はジョゼフ・ルーベン、原案はダグ・リチャードソン、脚本はダグ・リチャードソン&デヴィッド・ロウリー、製作はジョン・ピータース&ニール・カントン、共同製作はダグ・クレイボーン&マイケル・スティール、製作協力はラス・カバナー、製作総指揮はフレデリック・ピアース&トレイシー・バローン&アダム・フィールズ、撮影はジョン・W・リンドリー、編集はジョージ・バワーズ&ビル・パンコウ、美術はビル・グルーム、衣装はルース・E・カーター、音楽はマーク・マンシーナ。
出演はウェズリー・スナイプス、ウディー・ハレルソン、共演はジェニファー・ロペス、ロバート・ブレイク、クリス・クーパー、ジョー・グリファシ、ヴィンセント・パストア、スコット・ソワーズ、スキップ・サデュス、アイダ・タートゥロ、ヴィンセント・ラレスカ、ネルソン・ヴァスケス、ヴィンセント・パトリック、アルヴァレタ・ゲス、デヴィッド・タウィル、ロン・ライアン他。


ウェズリー・スナイプスとウディー・ハレルソンが、黒人と白人の乳兄弟を演じる映画。そこにジェニファー・ロペス演じる女性捜査官グレイスが絡む。黒人と白人の乳兄弟という設定は面白いが、それを今一つ活かし切れていない印象がある。

全くまとまりのない映画だ。話がバラバラで、繋ぎ方が上手くない。
グレイスは必要の無いキャラにしか見えないし、B級アクションお得意の意味無いベッドシーンはあるし。アクションシーンにはスピード感も迫力もあるが、あくまでも「それなり」でしかないし、何よりアクションシーンが少ない。

ロバート・ブレイク演じるパターソンとの対立関係が原因というのは、現金強奪に至る理由として弱い。例えば誰かを助けるために多額の現金が必要とか、そういう切羽詰まった理由付けがあった方が良かったのではないだろうか。

そもそも、中盤まではマネートレインと全く関係無い展開で、マネートレインを舞台にしたアクションが終盤まで登場しないってのはイカンだろ。“マネートレインから現金を強奪する”という主軸を太くして、それで全編押し切って欲しかった。

 

*ポンコツ映画愛護協会