『バーチュオシティ』:1995、アメリカ

近未来のロサンゼルス。パーカー・バーンズは爆破テロリストのマシュー・グライムズに妻子を殺されて逆上し、一味や居合わせたテレビクルーを皆殺しにしたために服役している。彼は警察のコクラン本部長の要請で、ヴァーチャル・リアリティを利用した警察訓練用シミュレーターのテストに協力している。
そのシミュレーターには様々な犯罪者のデータをインプットした仮想人格シド67が組み込まれていたが、トラブルが多発するために消去されようとしていた。開発者のダリルは既に自由意志を持っていたシド67にそそのかされ、彼を現実世界に呼び出すことに成功する。
アンドロイドとして現実世界に逃亡したシド67は、次々と凶悪な犯罪を重ねていく。刑の免除と引き換えに彼を捕らえる仕事を引き受けたパーカーは、犯罪心理学者のマディソン・カーターと共にシド67を追い掛ける。
何度かシド67を追い詰めるパーカーだが、ガラスさえあれば再生可能な体を持つシド67を捕まえることが出来ない。そしてシド67はテレビ局を乗っ取り、マディソンの娘を人質に取って殺人ゲームの番組を生放送するのだった…。

監督はブレット・レナード、脚本はエリック・バーント、製作はゲイリー・ルチェッシ、製作総指揮はハワード・W・コッチJr.、撮影はゲイル・タッターサル、美術はニロ・ロディス、音楽はクリストファー・ヤング。
主演はデンゼル・ワシントン、共演はラッセル・クロウ、ケリー・リンチ、スティーヴン・スピネラ、ウィリアム・ファーサイス、ルイーズ・フレッチャー他。


いきなり登場するインチキ日本レストランの場面で、早くもバカ映画に認定。変な着物で変な歩き方をする店員。犯人は「アキラ」と書かれた鉢巻き(店の名前らしい)。
ヘンテコな日本を挿入する必要性って、この映画には全く無いんだけどね。というより、余計だよな。

シド67が悪役と言うよりバカ役なんだよね。犯罪の理由はただ注目されたいだけ。彼が「ステイン・アライブ」に合わせて歩くシーンなんか、完全にコメディだよな。
でもマシュー・グライムズの人格を持っていて、パーカーによる復讐劇になってしまう。注目されたいだけのシド67と復讐に燃えるパーカーの関係が、どうもズレているんだよな。

パーカーの過去って、この映画には必要無いような気もするなあ。マディソンも必要無いなあ。あと、シド67の再生能力はもっとちゃんと描いた方がいいんじゃないのかねえ。
アルティメットっぽい会場の場面でケン・シャムロックや名物リングアナウンサーのマイケル・バッファーが出てるから、プロレス好きの人はチェックかな。ま、その程度。

 

*ポンコツ映画愛護協会