『バレット・オブ・ラヴ』:2013、ルーマニア&アメリカ

シカゴで暮らすチャーリー・カントリーマンは入浴中、クレーンで逆さに吊るされて海に落下する夢を見た。義父のビルに声を掛けられ、彼は母のケイトがいる病院へ赴いた。ケイトは昏睡状態で入院しており、延命措置が取られていた。しかしビルとチャーリーは生命維持装置を取り外すことを決め、立ち会うために病院を訪れたのだ。装置が取り外される際、チャーリーは母の口から光の塊が魂の如く吐き出される様子を目にして動揺した。
廊下に出たチャーリーが悲しみに暮れていると、ケイトの幽霊が隣に座って話し掛けた。「母親業が上手く出来なかった」とケイトが言うと、チャーリーは「そんなことない。素晴らしい母親だった」と擁護した。ケイトは息子に、「グレッグのために離婚したのに、ビルと出会ってグレッグとも別れた。貴方には私の死から逃げ出してフラフラと生きてほしくないの」と語る。「残りの長い人生、何をすればいいか具体的に教えて」とチャーリーが尋ねると、彼女は「ブカレストへ行きなさい」と告げた。
チャーリーが「どうして?」と訊くと、ケイトは「さあ。でも具体的でしょ」と言う。「実行すると約束して」と頼まれたチャーリーが承知すると、ケイトは立ち去ろうとした。チャーリーが「待ってよ。痛々しい姿が頭から離れない。楽しかったことを思い出させて」と泣きながら頼むと、ケイトは「情けないわね」と微笑した。ケイトはチャーリーに顔を近付け、まだ彼が幼かった頃に桟橋で遊んだ時の出来事を思い出させた。
チャーリーは元恋人のアシュリーを訪ね、現在の彼氏であるテッドのことを皮肉った。チャーリーはブカレストへ行くこと、母が死んだことをアシュリーに話した。ブカレストへ向かう飛行機に乗り込んだチャーリーは、隣の席に座ったヴィクトルというルーマニア人と言葉を交わす。チャーリーが母の死を明かすと、ヴィクトルは「何年も前に妻を亡くした。でも妻一筋だ」と述べた。彼はチャーリーに、娘のためにシカゴで購入したという帽子を見せた。
しばらく眠ったチャーリーが目を覚ますと、ヴィクトルは死んでいた。慌てた彼は客室乗務員を呼んで席替えを求めるが、移動は認めてもらえなかった。するとヴィクトルがチャーリーに呼び掛け、「お母さんと会った。君がブカレストへ行くと話したら、微笑んでいた」と述べた。彼は「頼みがある。娘に帽子を渡してくれ。それから、この言葉を伝えてくれ」と言い、ルーマニア語を口にする。チャーリーは何とか覚えようとするが、全部は聞き取れなかった。
空港に到着したチャーリーは、ヴィクトルの遺体が搬送される様子を目にした。チャーリーは落ちた帽子を拾うが、警備員にスタンガンで制圧されてしまった。チャーリーは警備員室に連行され、ラドゥーという男の尋問を受けた。チャーリーは死んだヴィクトルから頼まれたことを説明するが、信じてもらえなかった。しかし空港に来た娘のガビに、ヴィクトルが買った帽子は渡された。チャーリーはガビに歩み寄り、ヴィクトルの言葉を伝えようとする。チャーリーは思い出せる箇所だけを口にするが、すぐにガビは正解を言い当てた。
チャーリーはガビに、ヴィクトルが自分の胸にもたれ掛かって眠っていたことを教えた。するとガビは、チャーリーの胸に顔を寄せた。そこでチャーリーはTシャツを脱ぎ、彼女にプレゼントした。ガビと別れた彼は、タクシーで町に出た。しかしガビが車を停めているのを目撃し、タクシーを降りた。チャーリーに声を掛けられたガビは、「救急車を追っていたけど見失った」と言う。チャーリーは「渋滞しているから、まだ間に合う。一緒に行こう」と言い、運転を交代した。
チャーリーは車を走らせながら、ガビに質問する。ガビはオペラハウスでチェロを演奏していること、父が先生だったことを語った。その頃、ヴィクトルの遺体を搬送する救急車の運転手はハシシを吸っていた。救急車が急に飛び出したため、チャーリーたちの車と激突した。横転した救急車から遺体が道路に転がり落ち、ガビは絶叫して駆け寄ろうとする。チャーリーは後を追い、彼女を捕まえた。別の救急車でガビが去るのを見送ったチャーリーは、車内に拳銃があるのを発見する。その拳銃には、「愛しのガビへ。ナイジェルより」という文字が刻まれていた。
チャーリーはオペラハウスへチェロを運び、夜になってガビが所属するオーケストラの演奏会を観賞した。演奏会が終わったので会いに行こうとすると、ガビはナイジェルの訪問を受けていた。ナイジェルがチャーリーに気付いて「誰だ?」と敵意剥き出しに告げると、ガビは「研究に来たチューバ奏者で、同性愛者よ」と嘘をついた。「ヴィクトルとの間に未解決の問題がある」とナイジェルが言うと、彼女は「何のこと?父は貴方を憎んでいた」と嫌悪感を露骨に示した。
チャーリーが2人の関係について質問すると、ガビは「元夫よ」と答える。しかしナイジェルは、「今でも夫だ」と即座に否定した。そこへ職員のベラが現れ、「今すぐ出て行け。警察を呼ぶぞ」とナイジェルに告げた。ナイジェルは「話し合いが必要だ。また会おう」とガビに告げ、その場を去った。ガビはチャーリーに、マルコ・ポーロ・ユース・ホステルへ行くよう告げた。フロント係から鍵を渡されたチャーリーが34号室へ行くと、カールとルークという若者たちが宿泊していた。
カールとルークは以前からの友人ではなく、ホステルで出会った関係だった。チャーリーは彼らに誘われ、飲みに出掛けた。饒舌なカールは、ルークがポルノのオーディションを受けることを話した。2人がビールにエクスタシーを混入したため、チャーリーは幻覚を見てハイになった。彼は陽気な様子で、ガビへの愛を語った。トイレに入ったチャーリーは、ナイジェルと遭遇する。ナイジェルはオペラハウスの態度を謝罪し、「俺の愛がそうさせるんだ」と釈明した。
店を出たチャーリーは、ガビを目撃して話し掛けた。ガビは「私といると殺されるわよ」と警告するが、チャーリーは構わずに付いて行く。彼が「僕には君の気持ちが分かる。たった一人の家族を亡くして、代わりの物があれば良かったと思ってる。そういうものだ」と語ると、ガビは「私は違う。私は怒ってる」と否定した。チャーリーは「だから心配だ。嫌な光景が残ってる。楽しかったことを思い出せば、忘れられる」と彼女に告げた。
ガビは幼かった頃に遅々と遊んだ楽しい出来事を思い浮かべ、チャーリーに「ありがとう」と述べた。彼女が帰ろうとすると、チャーリーは「もう少し散歩しよう。2人が一緒にいることが大切なんだ」と告げる。ガビはルーマニア語で「明日、私を見つけられたらキスしてあげる」と囁き、チャーリーと別れた。浮かれた様子でホステルへ向かったチャーリーは、車にはねられた。犯人のナイジェルは、朦朧としているチャーリーに近付いて脅し文句を口にした。
ナイジェルが車で去った後、通り掛かったタクシー運転手がチャーリーをホステルまで運んでくれた。幸いにもチャーリーは大きな怪我を負っておらず、カールとルークに誘われてストリップクラブへ出掛けた。カールは勃起薬を飲み過ぎて興奮しており、ストリッパーに声を掛ける。カールが射精してしまうと、オーナーのダルコは3人を事務所へ連行した。ダルコはカールの射精を理由に、法外な代金を請求した。何とか切り抜けようとしたチャーリーは、壁に飾ってある写真にナイジェルとガビが写っていることに気付いた。
ダルコはチャーリーの様子に気付き、「ナイジェルについて何を知ってる?」と質問した。「ホステルに戻ってから電話で話す」というチャーリーの言葉に、ダルコは「大した度胸だ。明日までに連絡が無ければ、お前らの顔をウチの犬に食わせる」と脅した。チャーリーは解放された後、オペラハウスの前で一夜を明かした。翌朝、彼はベラに声を掛けて、ガビの居場所を教えてもらう。彼はヴィクトルの追悼パーティーが開かれている屋敷へ行き、ガビと会った。ガビは笑顔でキスし、囁いたルーマニア語の意味を教えた。
チャーリーがダルコに会ったことを明かすと、ガビは「どんな男か知ってるの?」と言う。チャーリーは「身を持って知った。でも冷静に対処した」と話す。ガビは幼い頃の自分と父が写っているホームビデオを観賞し、目に涙を浮かべた。ナイジェルが家に乗り込み、割れたグラスをチャーリーの首筋に突き付けた。ガビは拳銃を構え、ナイジェルに出て行くよう要求した。ナイジェルはチャーリーに「帰るが、まだ話は済んでない」と言い、その場を去った。ガビはチャーリーに、ナイジェルの罪が犯した証拠映像を父が持っていることを話す。ナイジェルとダルコは、それを探しているのだという…。

監督はフレデリック・ボンド、脚本はマット・ドレイク、製作はアルバート・バーガー&ロン・イェルザ&クレイグ・J・フローレス&ウィリアム・ホーバーグ、共同製作はコーリー・ロスバート&カルロ・マルティネッリ、製作総指揮はニコラス・シャルティエ&パトリック・ニュウォール&ディーン・パリソット、製作協力はドミニク・ラスタム&ジェン・リー&マーク・バクナス、撮影はローマン・ヴァシャノフ、美術はジョエル・コリンズ、編集はヒューズ・ウィンボーン、衣装はジェニファー・ジョンソン、特殊効果監修はニック・オールダー、音楽はクリストフ・ベック&デッドモノ、音楽監修はゲイブ・ヒルファー。
出演はシャイア・ラブーフ、エヴァン・レイチェル・ウッド、マッツ・ミケルセン、ティル・シュヴァイガー、メリッサ・レオ、ヴィンセント・ドノフリオ、ルパート・グリント、オーブリー・プラザ、ジェームズ・バックリー、イオン・カラミトル、アンドレイ・フィンチ、ラクラン・ニーボア、ヴァネッサ・カービー、ガブリエル・スパヒウ、ボグダン・ファルカス、フローリン・ピエルジクJr.、アドリアン・ニコラエ、クラウディウ・トランダフィール、エミリアン・マルネア、コルネリウ・ウリチ、マイケル・J・レイノルズ他。


『プロジェクト X』のマット・ドレイクが脚本を務めたルーマニアとアメリカの合作映画。
監督のフレデリック・ボンドはスウェーデン出身で、これが初の長編作品。
チャーリーをシャイア・ラブーフ、ガビをエヴァン・レイチェル・ウッド、ナイジェルをマッツ・ミケルセン、ダルコをティル・シュヴァイガー、ケイトをメリッサ・レオ、ビルをヴィンセント・ドノフリオ、カールをルパート・グリント、アシュリーをオーブリー・プラザ、ルークをジェームズ・バックリー、ヴィクトルをイオン・カラミトル、ベラをアンドレイ・フィンチが演じている。

最初から最後まで五里霧中のような映画である。焦点はボンヤリしたままで、どうにも掴み所が無い。
掴み所が無いってのは、人物を評価する際は「ミステリアス」という意味で好意的に使われることもある。
しかし映画の批評としては、ほぼ「出来栄えが悪い」と言っているようなモノだ。
フレデリック・ボンドは今までTVコマーシャルやミュージック・ビデオを手掛けてきた人らしいけど、そういうのと同じ感覚で撮ったから、とりとめのない仕上がりになってしまったんじゃないかと。

ケイトは生命維持装置を外された直後、元気な姿でチャーリーの前に現れる。
もちろん幽霊なのは分かり切っているが、そもそもケイトの顔が良く分からない状態だったので、やや不親切と言えなくもない。
そのケイトがチャーリーに「貴方には私の死から逃げ出してフラフラと生きてほしくないの」と言うのは、「ちょっと早くないか、もう少し話が進んでからの方がいいんじゃないか」と思ったりもする。
ただ、そこでケイトが行動を促さないと話が進まない映画なので、仕方が無い。

ケイトはブカレストへ行くようチャーリーに指示するのだが、理由は特に無い。
後から「実はこういう理由がありまして」と明かされるような展開は無いし、観客が「ひょっとすると、こういう意味だったのかな」と想像するためのヒントも用意されていない。
つまり、彼女がブカレストへ行くようチャーリーに指示した理由は、ホントに何も無いのだ。
あえて言うなら、「ルーマニアとアメリカの合作映画であり、ブカレストを舞台にする必要があったから」ってことになる。

母親の生命維持装置を外して、息子が悲しみに暮れるのは当たり前のことだ。ただしチャーリーの場合、かなりのマザコンに見える。でも、母が死んだ直後に元カノの元へ行って今カレの悪口を言うのは、そういうキャラとのブレを感じてしまう。
マザコンに元カノがいたらダメってことじゃなくて、母親を亡くした直後に元カノの家へ行き、わざわざブカレストへ行くことを話すってのが、ちょっと違和感を覚えるってことだ。
もっと問題なのは、わざわざ出発直前に登場させるぐらいだから、アシュリーはそれなりに意味のあるキャラだろうと思いきや、まるで存在意義が無いってことだ。
そこで出番を終えてしまうわけで、何のために登場させたのかサッパリだわ。

飛行機でヴィクトルが死ぬのは、あまりにも突拍子も無い展開で唖然とさせられる。
それって、ようするに「死んだ男がチャーリーに娘のことを語る」という展開をやりたいがための急死なんだけど、逆算が下手すぎるわ。
あと、ケイトの幽霊が何度も登場するならともかく、出会ったばかりのヴィクトルが目を開けて喋り出すので、なんで急にチャーリーは霊媒体質になってんのかと言いたくなる。
それも含めて、機内のシーンは違和感に満ち溢れている。

救急車の運転手がハシシを吸って衝突事故を起こすシーンは、何がしたいのかと言いたくなる。まるで必要性の無い展開でしょ、それって。
あと、駆け寄ろうとするガビを慌ててチャーリーが捕まえるのは、意味不明な行動だ。
また、思い切り衝突して救急車は横転しているが、チャーリー側はノーダメージってのは不自然。ちょっと車のエンジンの調子が悪くなっただけで、チャーリーは怪我一つ負っていない。どういうことだよ。
っていうか、やっぱり「その事故って必要なのか」というトコへ戻っちゃうわ。
そのシーンって、「ガビを見送って一人になったチャーリーが文字の刻まれた拳銃を発見する」という手順に繋げたいだけじゃないのか。そうだとしたら強引すぎるし、そうじゃないのなら余計なだけだし。

ガビと出会ったチャーリーは何かしらの運命的なモノを感じて行動を開始するんだけど、これまた強引さと違和感に満ち溢れている。
ガビと出会った途端、チャーリーが引きずっていたはずの「母の死」が一気に消え去ったような感じになってんのも、なんだかなあと思ってしまう。
っていうか、実のところ、もはやヴィクトルが死んだ辺りで、既に「チャーリーが母の死を引きずっている」という印象は全く無いんだけどね。

ケイトの幽霊が登場するのは、死んだ直後とラスト近くの2回だけだ。死んだ直後に幽霊が登場するのは、それだけチャーリーの喪失感が強かったからだと解釈して差し支えないだろう。
そうであるならば、チャーリーがブカレストへ旅立った後も、ケイトの幽霊は何度も登場すべきじゃないかと思うのよ。
「楽しい思い出を見せてもらって、それでスッパリと断ち切りました」ってな感じになっているのは変じゃないかと。
そんなに簡単に割り切れるぐらいなら、「母の死」という要素そのものが無くてもいいわ。「ブカレストへ向かう主人公が機内でヴィクトルと知り合って、そいつが死んで云々」という話の始まり方にしても、まるで支障が無いわ。

チャーリーが「僕には君の気持ちが分かる。たった一人の家族を亡くして、代わりの物があれば良かったと思ってる」と話した時、ガビは「私は違う。私は怒ってる」と口にする。
しかし、なぜ彼女がヴィクトルに対して怒りを抱いているのか、それがサッパリ分からない。
そのため、彼女が楽しかった出来事を思い浮かべてチャーリーに礼を述べるという展開も、まるで機能していない。
っていうか、「だから心配だ。嫌な光景が残ってる。楽しかったことを思い出せば、忘れられる」と言い出すチャーリーって、なんか気持ち悪いわ。
そのシーンに限らず、ガビの心を掴もうと必死でアピールするチャーリーが、どうにも気持ち悪い奴になっちゃってるわ。

チャーリーがガビに「僕には君の気持ちが分かる。たった一人の家族を亡くして云々」と話すシーンでは、ケイトの死を重ね合わせている。
そういう意味では、「ケイトの死」という出来事が無駄になっているわけではない。
でも、そこ仮に削ったとして、大きなマイナスにもならない。せいぜい「数年前に母が死んでいる」という程度の設定で充分だ。
何しろチャーリーは、ガビと出会うと彼女を口説くことに夢中で、母を亡くした喪失感なんて完全に消え失せているんだから。

チャーリーがガビを「運命の人」と決め付けて執拗にアプローチするのを、「母を亡くした喪失感を埋めるための行動」と捉えることも出来なくはない。
しかし映画を見ている限りは、チャーリーが浮かれポンチになっているようにしか感じない。
それに、もしも喪失感を埋めるための行動だったとしたら、ケイトは代用品に過ぎないってことになるわけで、それはそれでマズいでしょ。
「最初は代用品だったけど真実の愛に変化する」というドラマが用意されているわけでもないんだし。

冒頭に示される「母親の死」とブカレストで展開される「チャーリーとガビの恋愛劇」が上手く連動していないという問題はあるものの、せめてロマンスだけに集中してくれれば、雰囲気で誤魔化そうとしていることもあるし、まだマシだったかもしれない。
しかし、そこにサスペンスやバイオレンスといった要素まで盛り込んでしまい、まるで手に負えなくなっている。もちろん複数の要素が上手く絡んでいれば問題は無いが、相乗効果は生み出されていない。
「母の幽霊から託宣を受けた主人公が異国へ行き、女と出会って運命を感じる。主人公と女は、互いに肉親を亡くしたばかりという共通項で繋がる」という話を描きたいのなら、犯罪絡みの要素は邪魔なだけだ。ナイジェルにしても、仮に犯罪に関わっている男ではなくても余計なキャラだ。
チャーリーがダルコ一味に追われる様子をスローモーションとBGMで盛り上げようとしているが、この映画が盛り上げるべきは、そこじゃないだろうと思うのよ。

ヘタレなチャーリーだけど、ガビのためなら強気な態度を取っている。証拠映像を見つけた途端、ナイジェルの前でも勝ち誇ったような様子を見せる。
でも、あっさりとナイジェルにボコられるし、ダルコにはカールとルークを人質に取られて脅される。
それでも頑張る姿を「愛のために奮闘する男」として受け取り、応援したくなるべきなのかもしれんけど、ちっとも魅力的に思えないのよね。
そもそも、ガビに対する愛が「単なる思い込み」にしか見えないし。
あと、終盤にガビが「貴方が現れて、ややこしくなった」と言っているけど、その通りだと感じるし。

(観賞日:2016年7月1日)

 

*ポンコツ映画愛護協会