『ベイビー・トーク3 ワンダフル・ファミリー』:1993、アメリカ

夫ジェームス、妻モリー、息子マイキーと娘ジュリーの家族。失業中だったパイロットのジェームスは、色気ムンムンの女性サマンサが社長を務める会社に専属パイロットとして就職が決定。ところが今度はモリーがリストラでクビにされてしまった。
なかなか再就職が決まらないモリーは、デパートのおもちゃ売り場で着ぐるみの仕事をすることに。サンタショーの手伝いをしていると、ジェームスに連れられてマイキーとジュリーもやって来た。マイキーはクリスマスプレゼントに犬を欲しがっているが、ジェームスとモリーに犬を飼う気は全く無い。
ショーのサンタにお願いするマイキー。ところがショーが終わった後、マイキーは楽屋裏でサンタが扮装を脱ぐ姿を見てしまう。サンタがニセモノだと知ってショックを受けるマイキー。そんなマイキーの機嫌を直すため、ジェームスは犬を飼うことを決める。
ジェームスに連れられて保健所に出掛けたマイキーは駆け寄ってきた犬をロックスと名付け、引き取ることにした。2人が家に帰ってくると、そこにはサマンサが血統書付きの犬ダフネを連れて訪れていた。仕方なく、両方の犬を飼うことにしたジェームスとモリー。
ロックスは全く芸を覚えようともせず、迷惑を掛けてばかりの下品な犬。ダフネは上品で礼儀正しい犬。2匹は最初は仲が悪かったが、次第に仲良くなっていく。だがロックスがあまりに迷惑ばかり掛けるので、モリーはロックスを手放そうと考え始めていた。
さて、クリスマスが近付いてきた。だがジェームスは仕事が忙しく、12月に入ってから一度も家に帰っていない。それでもクリスマス・イブには帰れるはずだったが、急にサマンサから仕事を頼まれてしまう。だがそれはジェームスと2人きりになろうとするサマンサの策略だった…。

監督はトム・ロペールスキー、脚本はレスリー・ディクソン&トム・ロペールスキー、製作はジョナサン・D・クレイン、製作総指揮はレスリー・ディクソン、撮影はオリヴァー・ステイプルトン、美術はマイケル・ボルトン、音楽はウィリアム・ロス。
主演はジョン・トラヴォルタ&カースティ・アレイ、共演はデヴィッド・ギャラガー、タビサ・ルピアン、リセット・アンソニー、オリンピア・デュカキス、ジョージ・シーガル、ダニー・デヴィート(声のみ)、ダイアン・キートン(声のみ)他。


シリーズの第3作目。
「赤ん坊の心の声が聞こえる」というネタで3回も続けるのは厳しいと考えたのか、今回は犬に喋らせた。しかし、もはやシリーズの最初の趣旨と変わってるんじゃないのか。そこまで無理して3作目を作る意味があったのかどうか。

で、その喋る犬が物語を引っ張っていくのかと思いきや、そういうわけでもない。単なる飾りになっている時間もかなり長い。エピソードの半分くらいは犬が要らなかったりするし。むしろ犬が居なかった方が面白かったかもしれない、とさえ思ってしまう。

バカな想像を映像化してギャグにするというのは相変わらず。それはOK。しかし仕上がりは低調。それぞれのキャラクターに見せ場を作ろうとしたせいなのか、全体的に散漫な印象。
最後に感動させようとする趣向まである。本当のサンタが出てきてハッピーエンド。寒いのは設定が冬だからかなあ。


第16回スティンカーズ最悪映画賞

受賞:【誰も要求していなかった続編】部門

ノミネート:【最悪の続編】部門

 

*ポンコツ映画愛護協会