『ブルース・ブラザーズ2000』:1998、アメリカ

あれから18年。エルウッド・ブルースは、イリノイ州の服役者更正テクノロジー研究所を出所した。彼はブラザーのジェイクが迎えに来てくれるのを待ったが、いつまで経っても現れない。翌朝、エルウッドは所長から、ジェイクが死んだことを知らされる。
エルウッドはシカゴ聖母マリア病院に行き、シスターから出世したマザー・メアリーに会った。メアリーは、エルウッドが慕っていたカーティスも死んだこと、彼にはケイベル・チェンバレンという息子がいることを告げる。だが、ケイベルは父がカーティスだと知らないらしい。
エルウッドはメアリーから、10歳のバスターという少年の後見人にさせられる。エルウッドはイリノイ州警察署に向かい、そこで署長をしているチェンバレンに会うが、追い返される。エルウッドはバンドを復活させるため、かつての仲間を集めることにした。
エルウッドはバスターと共に、ストリップ・クラブを営むウィリー・ホールの元へ行く。エルウッドはロシアン・マフィアを追い払うが、店を破壊される。バーテンダーのマイティ・マックも仲間に引き入れ、エルウッド達は次の仲間の元へと向かうことにした。
エルウッド達は、ベンツのディーラーをしているマット・マーフィーと社員ルー・マリーニ、ラジオのDJをしているスティーヴ・クロッパーとドナルド・ダン、さらにトム・マローン、アラン・ルービン、マーフィー・ダンと、かつての仲間を全て呼び戻した。
エルウッドはマネージャーのスラインに会い、仕事を斡旋してもらう。スラインは、ルイジアナの魔女と呼ばれるクイーン・モーセットの話をする。彼女が勝ち抜きバンド合戦を企画しているというのだ。エルウッドは、それに参加することにした。
ルイジアナへ向かう途中、エルウッド達は幾つかの営業をすることになった。彼らは、チェンバレンやFBI、ロシアン・マフィアに白人至上主義の一味に追われる。だが、チェンバレンは伝導協会で神の啓示を受け、音楽に目覚めた。エルウッド達はチェンバレンを仲間に加え、勝ち抜きバンド合戦でルイジアナ・ゲイター・ボーイズと対戦する…。
監督はジョン・ランディス、脚本はダン・エイクロイド&ジョン・ランディス、製作はジョン・ランディス&ダン・エイクロイド&レスリー・ベルツバーグ、製作協力はグレース・ギルロイ、撮影はデヴィッド・ヘリントン、編集はデイル・ベルディン、美術はビル・ブロディー、衣装はデボラ・ナトゥールマン、振付はバリー・ラサー、音楽はポール・シェーファー。
出演はダン・エイクロイド、ジョン・グッドマン、ジョー・モートン、J・エヴァン・ボニファント、ザ・ブルース・ブラザース・バンド、アレサ・フランクリン、ジェームズ・ブラウン、B・B・キング、ニア・ピープルズ、キャスリーン・フリーマン、サム・ムーア、フランク・オズ、エディ・フロイド、ジョニー・ラング、スティーヴ・ローレンス、ジュニア・ウェルズ、ロニー・ブルックス、ブルース・トラヴェラー、ジェフ・モリス、シャン・ジョンソン、エリカ・バドゥー、ダレル・ハモンド他。


故ジョン・ベルーシとダン・エイクロイドが生み出した人気キャラクター、ブルース・ブラザーズが活躍する1981年の映画『ブルース・ブラザーズ』の続編。監督は前作と同じジョン・ランディス、脚本も前作と同じランディスとエイクロイドが担当している。

これは同窓会だ。内容は、ほとんど前作の焼き直しと言っていい。リメイクかパロディーか、ともかく続編としての新しさは乏しい。だが、同窓会なのだから、前作と同じことをやって、あの頃を懐かしめば、それでいい。目新しさなんて無くたって構わない。

この同窓会のために、かつての仲間が集まった。エルウッドは太っていたのに、このために痩せて登場した。ジェームズ・ブラウンもアレサ・フランクリンも、前作と同じ役で参加してくれた。キャスリーン・フリーマンもフランク・オズもスティーヴ・ローレンスも、前作からの顔ぶれだ。レイ・チャールズがいないのは残念だが、そこは我慢しよう。
ザ・ブルース・ブラザース・バンドのウィリー・ホール、マット・マーフィー、ルー・マリーニ、ドナルド・ダン、スティーヴ・クロッパー、トム・マローン、アラン・ルービン、マーフィー・ダンも顔を揃えた。前作には出演していなかったが、ザ・ブルース・ブラザース・バンドのオリジナル・メンバーであるポール・シェーファーも、今回は顔を見せてくれる。

だが、この同窓会には、重要なメンバーが参加していない。そう、ジェイク・ブルースことジョン・ベルーシは、あの世に行ってしまった。キャブ・キャロウェイもジョン・キャンディーも、あの世に行ってしまった。お馴染みのメンバーが勢揃いすることは無い。
同窓会は、ちょっと切ない雰囲気に包まれる。だけど、しんみりしていたら、ジョン・ベルーシに怒られてしまうかもしれない。せっかく集まったんだから、もっと楽しめと言われてしまうかもしれない。だから、みんなでブルースを楽しもう。もっと騒ごう。

しかし、やはり切なさからは逃れられない。どこか虚しいバカ騒ぎになってしまう。そして、そこで気付く。せっかくの同窓会なのにに、おかしな奴が混じっていないだろうか。いや、別に、前作に出演していなかった面々がいることが問題だと言っているわけではない。特にミュージシャンに関しては、むしろウェルカムの気持ちが強い。
そう、参加してくれた大勢のミュージシャン達は、この同窓会を盛り上げようとしてくれている。サム・ムーア、ウィルソン・ピケット&エディ・フロイド&ジョニー・ラング、ジュニア・ウェルズにロニー・ブルックス、エリカ・バドゥー、それにブルース・ブラザーズに影響を受けたというブルース・トラヴェラーの面々も出演している。

ルイジアナ・ゲイター・ボーイズのメンバーは、凄いの一言だ。ブルースの王様B・B・キング、ギターの神様エリック・クラプトン、ジャズ・ドラムの達人ジャック・ディジョネット、ロックの巨人ボー・ディドリー、ハイトーン・トランペッターのジョン・ファディス、ニューオーリンズ・ファンクのピアノ奏者ドクター・ジョン、シカゴ・ブルースの女王ココ・テイラー。
さらにジェフ・バクスター、ゲイリー・U・S・ボンズ、クラレンス・クレモンズ、アイザック・ヘイズ、トミー・マクドネル、チャーリー・マッスルホワイト、ビリー・プレストン、ルー・ロウルズ、ジョシュア・レッドマン、トラヴィス・トリット、ジミー・ヴォーン、グローヴァー・ワシントンJr.、ウィリー・ウィークス、そしてスティーヴ・ウィンウッド。ねっ、凄いでしょ。

だが、同窓会には招かれざる客がいる。
エルウッドの横にいる人物だ。
いや、ジョー・モートンは許す。ジョン・グッドマンはジョン・キャンディーの代わりとして考えよう。2人とも、きっとジョン・ベルーシを、そしてブルース・ブラザーズを愛してくれているはずだ。

そう、問題はJ・エヴァン・ボニファントだ。
ガキンチョが、どうしてジェイクのいた場所に立っているのか。
彼がブルース・マンだというなら、それも許そう。だが、そうではない(彼のブルース・ハープ演奏は、ブルース・トラヴェラーのジョン・ポッパーが吹き替えているらしい)。
そこには、ジェイクやブルース・ブラザーズへの想いが見当たらない。

ダン・エイクロイドとジョン・ランディスよ、そんなガキンチョをバンドのフロントに据えて、いったい何を考えているのか。
ああ、一番やってはいけないことを、やらかしてしまった。
しんみりした同窓会は、だから白けたムードで幕を閉じるしか無かった。


第21回スティンカーズ最悪映画賞

ノミネート:【最悪の作品】部門
ノミネート:【最悪の続編】部門
ノミネート:【誰も要求していなかったリメイク・続編】部門

 

*ポンコツ映画愛護協会