『冷たい月を抱く女』:1993、アメリカ

アンディ・セーフィアンが学長補佐を務める学校では、女学生の連続レイプ殺人事件が起きていた。また事件が起こり、被害者が病院に担ぎ込まれたが、被害者は一命を取り止める。アンディは執刀医に会いに行くが、それは高校時代の同級生ジェッド・ヒルだった。
アンディの妻トレイシーは原因不明の腹痛に苦しんでおり、アンディはジェッドにそのことを相談。それをきっかけに、アンディはジェッドに自宅の3階を貸すことにした。だが身勝手な振る舞いの目立つジェッドに、トレイシーは苛立ちを隠せない。
連続レイプ殺人事件はさらに続いた。今回の事件で第一発見者となったアンディは犯人として疑われ、精液検査までやらされることになってしまった。同じ頃、激しい腹痛を起こしたトレイシーは病院に担ぎ込まれ、ジェッドが執刀することになった。
ジェッドは出血した片方の卵巣を摘出。彼はトレイシーの妊娠を知るが、彼女の命を救うには流産させるしかなかった。さらに彼はもう一つの卵巣の壊死を発見。病院に駆け付けたアンディの許可を得て、その卵巣も摘出した。
トレイシーは子供の産めない体にしたとしてジェッドを訴え、2000万ドルを慰謝料として受け取る。さらに手術の許可を出したアンディの元から去ってしまう。落ち込むアンディの元に、警察から衝撃的な事実が知らされる。彼は無精子症だったのだ。では、トレイシーの妊娠はいったい…。

監督はハロルド・ベッカー、原案はアーロン・ソーキン&ジョナス・マッコード、脚本はアーロン・ソーキン&スコット・フランク、製作はレイチェル・フェファー&チャールズ・マルヴヒル&ハロルド・ベッカー、製作総指揮はマイケル・ハーシュ&パトリック・ルーバート、撮影はゴードン・ウィリス、編集はデヴィッド・ブレザーソン、衣装はマイケル・カプラン、美術はフィリップ・ハリソン、音楽はジェリー・ゴールドスミス。
出演はアレック・ボールドウィン、ニコール・キッドマン、ビル・プルマン、ベベ・ニューワース、ピーター・ギャラガー、ジョゼフ・ソマー、アン・バンクロフト、ジョージ・C・スコット、グウィネス・パルトロウ他。


金に対して異常な執着を持つ女。妊娠促進剤を大量に摂取して卵巣を壊死させ、それを利用して金を手にする。妊娠さえ金のために利用する女。
このように文字で書くと結構怖いでしょ。でもね、映画の中ではそこまで怖い女に見えないんだよね。怖さの描写が不足しているわけですな。

まあ、それは置いておくとしても、脚本が酷い。
最初に連続レイプ殺人事件が起きていることから始まるのだが、この事件が本筋と全く関係無い。ただ「アンディとジェッドの再会」と「アンディの精液検査」をスムーズに行わせるためだけの設定なのだ。
それでも妙に事件について引っ張るので、何かの伏線だろうと思っていたが、やっぱり何の関係も無かった。本筋と関係無いトコロでサスペンスを展開させるという、全く意味の無い作業を延々と続けたわけね。そりゃダメだわ。

後半は騙されたと知ったアンディの反撃が始まるわけだけど、これがなんともヌルい反撃なんだなあ。前半の展開もダラダラしてるけど、後半もヌルいぞ。もっと爽快感溢れる逆襲をしてみろよな。流れとしては、2倍、3倍にしてやり返さないとダメでしょ。
最後までヌルい映画だったなあ。

 

*ポンコツ映画愛護協会