『TATARI タタリ』:1999、アメリカ

1931年10月11日、ロサンゼルス。精神を病む犯罪者を収容するヴァナカット精神病院では、いつものように外科医ヴァナカットとスタッフ による残酷な人体実験が行われていた。だが、患者たちが暴動を起こして医師たちに襲い掛かり、火災が発生した。博士や患者たちの大半 は死亡した。そんな出来事を、恐怖番組のホストであるピーター・グレイブスが視聴者に紹介した。彼は「病院は修復されて当時の姿を 残しているが、住人はいない。死んだ人々の怨念が、呪いの館の中で彷徨っているからだ」と語った。
その番組を見ていたエヴリンは、テーマパークの経営者である夫スティーヴン・プライスに電話を掛けた。しかしスティーヴンは「今は 撮影中だ」と言い、すぐに電話を切った。その日はテーマパーク「テラー・インコグニータ」のグランド・オープンで、スティーヴンは チャンネル3の取材を受けていた。スティーヴンはリポーターとカメラマンを仕掛けのあるエレベーターに乗せ、怖がらせた。
リポーターがローラーコースターに乗っている間に、スティーヴンはエヴリンに電話を掛け直した。するとエヴリンは、呪いの館で自分の 誕生日パーティーを開きたいと言い出し、「招待者は私が決めるから」と告げた。スティーヴンは電話を切った後、パソコンを開いて エヴリンが作った招待者リストをチェックした。そして彼は自分の選んだメンバーにリストを書き換え、「参加者には100万ドルの賞金が 出る」というメールを作成する。彼が部屋を離れた直後、勝手にパソコンが動き、メールのリストは書き換えられた。
パーティーの夜、呪いの館にはエディー・ベイカー、ジェニファー・ジェンセン、メリッサ・マー、ドナルド・ブラックパーンという4人 がやって来た。彼らは館の所有者であるワトソン・プリチェットに迎えられ、中に入った。エディーたちは、なぜ招待されたのか分かって いない。館の大広間に、プライスとエヴリンの姿は見当たらなかった。そこへやって来たエヴリンは、「アンタたち、誰?」と冷たい口調 で言う。刹那、天井のステンドグラスがエヴリンへと落下するが、慌ててエディーが彼女を突き飛ばしたため、直撃は免れた。
館の奥からプライスが姿を現すと、彼とエヴリンは互いに嫌味を言い合う。プリチェットはプライスに「君の父親も祖父も、この家に 殺された、そうだろう」と言われ、館を建てた祖父が急死し、父も修復工事中の事故で死んでいることをエディーたちに語る。プライスは エヴリンに「ちょっと」と呼ばれたため、エディーたちに「メインサロンへで酒でもやっていてくれ」と告げた。プライスとエヴリンは、 互いに相手がエディーたちを呼んだと思い込んでいた。2人とも否定するが、夫婦仲は険悪であり、まるで信じなかった。
エヴリンはプライスに、「アンタが一人で相手をすればいい。私はタクシーを呼んで帰るわ」と冷たく告げる。プライスが広間へ戻ると、 プリチェットが「約束通りに4人を呼んだから金をくれ」と要求した。プライスは答えをはぐらかし、エディーたちに「この家で一晩を 過ごして、朝まで命があれば100万ドルを渡す。誰かが死んだら、残りの人間が山分けだ。嫌なら帰ってもいい」と説明した。
プライスは招待客のことを知らないので、4人に素性を尋ねた。エディーは元プロ野球選手、ジェニファーは映画会社の副社長、メリッサ は返り咲きを狙うTVタレント、ブラックバーンは医師だと述べた。プリチェットが「私は帰ります」と強い口調で言うので、プライスは 彼に小切手を渡した。プリチェットが立ち去ろうとすると、窓も含めた全ての出入り口が厚い鉄の扉で封鎖されてしまう。1931年の大火災 の時に、ヴァナカットが使った封鎖システムだ。プリチェットは「親父も、この家に殺された。この家は生きてる。みんな死ぬんだ」と 喚いた。館に固定電話は無く、携帯電話は通じなかった。
プリチェットは「館は生きてる。もう終わりだ」と口にする。明朝になって清掃会社の者が来るまでは、この館を出られない。広間に エヴリンが現れて皮肉を言うと、プライスは淡々とした口調で「閉めたのは私じゃない」と告げた。プリチェットは「地下室に制御室が あるけど、迷路になっていて、そこまで行けない」と言うが、ジェニファーに挑発され、仕方なく行くことになった。プライスはエヴリン に「貴方、そろそろプレゼントをあげたら。」と見抜かれ、用意してあった5人分の拳銃を見せた。弾倉が抜かれているので、弾丸が 入っているかどうかは撃つまで分からない状態だ。
エディー、ジェニファー、プリチェットは懐中電灯を手に取り、真っ暗な地下通路へ入る。急に天井が崩れるが、エディーがジェニファー を引っ張って助けた。プライスは警備室へ行き、監視カメラを見ている子分のシェクターに「封鎖システムを作動させる時は事前に言え」 と告げる。シェクターが「何もしてませんよ」と否定したので、プライスはエヴリンの仕業だと確信する。エディーたちが歩いていると、 プライスが現れて同行する。エディーたちは電気ショック治療室を見た後、道を間違えて極限療法の部屋に迷い込んだ。
喋りながら前を歩いていたエディーとジェニファーは、プライスたちとはぐれた。プライスたちを捜索する途中、ジェニファーは剥き出し の配線を見つける。コードを繋ぐと、幾つかの電灯が付いた。エディーはジェニファーの素性が偽りだと見抜き、本名や仕事を尋ねた。 ジェニファーは「本当よ」と一度はシラを切ったものの、歩きながら「本当はジェニファーの元秘書で、名前はサラ」と明かす。しかし 振り向くと、エディーは付いて来ていなかった。
不安になったサラは周囲を見回し、エディーを見つけて後を追った。サラはエディーを見つけて怒鳴るが、彼は無言で近くの部屋に入った 。サラが後を追うと、エディーは血の入った大きなタンクに飛び込んだ。慌てて助けようと飛び込むと、後ろから「何やってんの?」と いう声がする。振り向くと、そこにエディーがキョトンとした表情で立っていた。その直後、サラは何者かに腕を引っ張られた。タンクに 引きずり込まれそうになり、サラは慌てて引き離した。
エディーたちがメインサロンに戻ると、メリッサ以外の面々がいた。怒るサラに、エヴリンは「プライスの仕業よ」と言うが、プライスは 「私じゃないよ、ずっとプリチェットと一緒に制御室を探してた。どこにも無かったけどね」と語った。その頃、メリッサはTV局に 売り込む映像を撮影するため、地下通路に入っていた。撮影しながら奥へ進むと、彼女のビデオにはヴァナカットたちによる外科手術の 様子が写し出された。だが、ビデオから目を離して部屋を見ると、そこには誰の姿も無い。
メリッサが再びビデオに目を向けると、ヴァナカットたちは彼女の方に向いた。ゆっくりと振り向いたメリッサは、得体の知れない物を 見て悲鳴を上げる。その声は、メインサロンにまで響いて来た。エヴリンはプライスの仕業だと確信して冷笑し、プリチャードは酒を 飲みながら「死んだな」と呟いた。その2人を除く面々が地下へ行くと、部屋には大きな血だまりが出来ており、ビデオだけが残されて いた。血痕が血だまりから手術台、そして壁の中へと続いていた。メインサロンへ戻ってビデオを再生すると、メリッサが悲鳴を上げて 何者かに引きずられる腕だけが写し出されていた。
プライスはエヴリンに「彼女はどうなったの?」と訊かれ、「私は何も知らない」と答える。するとエヴリンは「次の標的は私でしょ。 簡単には死なないわよ」と言い、銃を向けた。プライスは「弾は入っていない」と言うが、エヴリンが引き金を引くと弾丸が発射された。 威嚇発砲に動揺するプライスに、エヴリンは「私は上の寝室にいますから」とニヤリと笑った。プライスがシェクターの元へ行くと、顔面 を抉られて死んでいた。監視カメラに目をやると不気味な医師が写っており、エヴリンの寝室へ向かっていた。
エディーとメリッサは鉄の扉をこじ開けようとするが、びくともしない。プラックバーンはメリッサを捜索する。プライスは監視カメラ から姿を消した医師を見つけ出そうとする。電気が点滅し始めたため、プライスたちは地下に向かう。するとエヴリンが手術台に拘束され 、電気ショックを加えられていた。プライスたちが何とかスイッチを切り、ブラックバーンは失神しているエブリンを診察する。だが、 彼は静かに、「もう手遅れだ」と告げた。
プライスは「これは殺人だ。お前らの誰かが彼女を殺した」と叫び、拳銃を構えて「誰だ、正直に言え」と恫喝した。エディーが彼に 飛び掛かって拳銃を奪い、殴り倒した。エディーたちはプライスを極限治療室に閉じ込め、ブラックバーンが見張りを担当することに なった。エディーたちが去った後、ブラックバーンは極限治療のシステムを作動させた。ブラックバーンが立ち去った後、プライスは朦朧 とする意識の中で幻覚に見舞われた。
エディーとサラは院長室を見つけ、1931年当時のスタッフが写っている写真を発見する。それを見たサラは、招待客はスタッフの子孫だと 気付いた。そこへプリチェットが現れ、「生き残った5人のスタッフの子孫だ。招待状を送ったのは、この家だよ。ここはエネルギーが 充満している。光や音波、電線や電話線などを通じて、どこへでも行くんだ」と語った。しかしエディーは、その写真にブラックバーンの 血縁者が含まれていないことに気付いた。
ブラックバーンはエヴリンの元へ戻り、薬を注射して意識を取り戻させた。エヴリンはブラックバーンと結託し、死んだように偽装して いたのだ。彼女はプライスを自分を殺した犯人に仕立て上げ、恐怖に錯乱した招待客の誰かに射殺させようと企んでいた。ブラックバーン は彼女に、「まだ死んでないが、もうすぐだ」と言い、サラにプライスを撃たせようと考えていることを話す。するとエヴリンは険しい 表情になり、「まだ誰も引き金を引いてない。もっと死体を出さないと。スティーヴンが殺したと思わせるのよ」と口にした。「どうする つもりなのか」とブラックバーンが尋ねると、いきなりエヴリンは彼を刺し殺した…。

監督はウィリアム・マローン、原案はロブ・ホワイト、脚本はディック・ビーブ、製作はギルバート・アドラー&ロバート・ゼメキス& ジョエル・シルヴァー、共同製作はテリー・キャッスル、製作協力はエドワード・タピア、製作総指揮はダン・クラッチオロ&スティーヴ ・リチャーズ、撮影はリック・ボータ、編集はアンソニー・アドラー、美術はデヴィッド・F・クラッセン、衣装はハ・ニューエン、 特殊メイクアップ効果はロバート・カーツマン&グレゴリー・ニコテロ&ハワード・バーガー、音楽はドン・デイヴィス。
出演はジェフリー・ラッシュ、ファムケ・ヤンセン、テイ・ディグス、ピーター・ギャラガー、クリス・カッテン、アリ・ラーター、 ブリジット・ウィルソン、ジェフリー・コムズ、マックス・パーリック、ジェームズ・マースターズ、リサ・ローブ、 ピーター・グレイヴス、ディック・ビーブ、スラヴィトザ・ジョヴァン、ジャネット・ルイス、ジャネット・トレイシー・ケイズル他。


ジョエル・シルヴァーとロバート・ゼメキスが設立したホラー専門の映画制作会社ダーク・キャッスル・エンタテインメントの第一回作品 。
ギミック映画の帝王ウィリアム・キャッスルが監督&製作を務めた1959年の映画『地獄へつゞく部屋』のリメイク。共同製作のテリー・ キャッスルは、ウィリアム・キャッスルの娘。話の大枠は『地獄へつゞく部屋』に似ているが、内容は大幅に改変されている。
プライス(『地獄へつゞく部屋』で主役を演じたヴィンセント・プライスから取った役名)をジェフリー・ラッシュ、エヴリンをファムケ ・ヤンセン、エディーをテイ・ディグス、ブラックバーンをピーター・ギャラガー、プリチェットをクリス・カッテン、サラをアリ・ ラーター、メリッサをブリジット・ウィルソン、ヴァナカットをジェフリー・コムズ、シェクターをマックス・パーリック、チャンネル3 のリポーターをリサ・ローブが演じている。
デビ・メイザーがジェニファーを演じたが、出演シーンはカットされた。

導入部では1931年に起きた残虐な暴動があり、オマケでオッパイがポロリするシーンなんかもあったりして、コケ脅しとしては悪くない。
しかも、ポンコツだったオリジナル版とは、全く違う内容をイメージさせるし。
だが、そこから現代に移ると、舞台が病院跡に変更されているものの、険悪な夫妻が館に数名の客を招待し、その館には夫妻とは別の 所有者がいて、賞金を出すゲームが開始され、館が封鎖され、という風に、大枠としては同じような流れになる。
ただし大枠が同じでも、その時点ではポンコツと断定できない。

しかし、欲張り過ぎて散漫になっている印象を受ける。
恐怖の舞台は館だけに限定すればいいのに、閉鎖された空間による恐怖劇をやればいいのに、その前にテーマパークで「エレベーターが 故障して墜落すると思わせて、実はアトラクションでした」とか、そんなことで怖がらせてどうすんのよ。
テーマパークが恐怖の舞台になるとか、エレベーターの故障アトラクションが伏線になっているとか、そういうことならともかく、 そうじゃないのよ。
ただ単に、「館に入るまでに、とりあえず他のトコでもビビらせて御機嫌を窺おう」というだけ。
そういう余計なサービス精神は、完全に逆効果。

招待客が館に入る前に懐中電灯を付けようとしたら、そのタイミングで館の照明がが点灯し、その途端にガーンという大音量のSEが入る 。
そのSEは、明らかに観客を怖がらせようとするショッカー演出だ。
それ以降も、やたらと効果音に頼る部分が大きい。
そりゃあ、ある程度の「音響」は効果的かもしれないけど、この映画の場合、そっちばかりが過剰に盛り上げようとして、空回りして いる。

やたらと盛り上がるSEや、台詞による説明によってコケ脅しを狙っているようだが、残念ながら、館にいる連中が全くビビっていないと いうのもあって、効果的に作用していない。
「これから、どんな恐ろしいことが起きるのか」という雰囲気は無くて、ちっともゾクゾクしない。
既に序盤の段階で、メールの書き換えや扉の閉鎖が幽霊の仕業だというのは確実であり、つまり幽霊が存在するのも分かっている のに、それでも怖くなっていかない。

オリジナル版のネタバレになるが、『地獄へつゞく部屋』では幽霊は登場せず、「全ての現象は相手を殺そうと企む夫婦の仕業だった」と いう設定だった。だから、「人間では引き起こせない超常現象」というのは、無くても良かった。っていうか、あったら逆に辻褄が 合わなくなる。
しかし本作品の場合、明らかにメール書き換えのシーンからして、「人間以外の得体の知れない何かが介在している」ということを明らか にして、話を進めようとしている。
それは正解だと思う。
オリジナル版のように、「実は全て人間の仕業」というのはゲンナリで、『地獄へつゞく部屋』を見た時も、「それ はそれとして、夫婦が幽霊の仕業に見せ掛けて相手を殺そうとしている中で、双方とも知らない現象が発生し、実は幽霊がやっていたこと が判明して」という風に、幽霊の行動がメインになっていく筋書きにすべきだろうと思ったからだ。
だから、幽霊を絡める改変については、もちろんプラスに評価する。

しかし、幽霊が登場する設定に改変したのはいいものの、そこからがいけない。
もっと早い段階で、夫婦が互いに殺そうとしていることを観客にバラしてしまい、そこから「自分たちが予期していない現象が続発し、 やがて本当に幽霊がいるのではないかという不安が大きくなっていき、そして幽霊が実際に現れ、恐怖の惨劇が」という風に、後半は完全 に幽霊ホラーへと雪崩れ込んでほしいのだ。
そういう構成が望ましいと思うのだが、オリジナル版へのリスペクトだか何だか知らないが、中途半端にオリジナル版をなぞってしまい、 なかなか「実際に幽霊がいることへの不安が広がる」という段階に到達しない。

前半から、明らかにプライスの仕業ではない現象(エディーの幻覚を見たり、血のタンクに引きずり込まれそうになったりする)によって サラが怖がるシーンがある。
だが、その段階では、まだプライスがエヴリンを殺そうとしているとか、その逆にエヴリンがプライスを殺そうとしているとか、そういう のは全く明らかにされていない。
そこは完全に手順を間違えている。
「明らかに人間の仕業では不可能な現象」を見せる前に、人間の作為についての処理を終えるべきなのよ。

既にメリッサが得体の知れない何かに襲われて惨殺されているのに、それでもエヴリンがプライスの仕業だと決め付けて嫌味っぽい態度を 取ったり、プライスも言い返したりと、こいつらは終盤まで余裕の態度で、本気で幽霊の存在に不安を抱いたり、怖がったりして いない。
他の面々もプリチャードを除くと、みんながプライスの仕業だと疑っており、幽霊の存在に不安を示さない。
そういうのは、明らかにキャラの動かし方として間違っている。
メリッサが惨殺されたら、そんな段階は過ぎているべきなのよ。

っていうか、エディーたちはエヴリンの電気ショックを見た後に「全てプライスの仕業」と確信するが、血のタンクでの出来事については 、どう解釈したのか。
あそこで起きた出来事は明らかにプライスの仕業じゃないし、そもそも人間の仕業じゃないことぐらい分かりそうな ものだろうに。
「幽霊の仕業」と確信を持てないにしても、「あれはプライスの仕業とは思えない。何か別の力が働いているのでは」と いう疑問ぐらいは持つべきだろうに。

メリッサの死体は一向に発見されないので、そこでキャラがビビることは無い。
大体、プライスとエヴリンが、互いに「相手がメリッサを殺した」と思い込むのも無理がありすぎるし。
なんで配偶者を始末する目的のために、相手が無関係な奴を殺すと思えるのか。それぐらいクレイジーな奴らということなのか。 だとしたら、幽霊より、そっちの方が怖いでしょ。
「幽霊より人間の方が怖い」というテーマで物語が構築されているなら、それでも別にいいかもしれんよ。だけど、そうじゃないはず でしょ。

エヴリンにブラックバーンを殺すのは、明らかにやり過ぎ。そこで彼女に人殺しを刺せる必要性は全く無い。
むしろ、恐怖を醸し出すべきポイントから、どんどんズレていってしまう。
もはや終盤に突入しているのに、なんで今さら、エヴリンが殺人をやらかして恐怖の対象としての自分をアピールするのかと。
むしろ彼女やブラックバーンは、その辺りで幽霊を目撃したり、幽霊に殺されたりすべきでしょ。
そこでエヴリンが単なるキチガイ女になってどうすんのよ。

例えば、「夫婦の計画が進行している中で、夫婦がやったのとは違う現象も起きている。でも、その段階では大きな恐怖には繋がらないし 、幽霊の仕業かどうかはハッキリしていない」という形にしておく。
で、夫婦の計画が観客に明かされた後、その計画を知ったキャラの誰かが「それにしては、あの現象はおかしい」と疑問を抱いたりする。
そこから、夫婦が想定していなかった事故なり殺人なりが発生し、「自分の仕業じゃない」と釈明し、では何なのかと全員が不安になった 辺りで、本格的に幽霊が暴れ出すような流れにすれば、それなりに怖い映画になったのではないかと思うのだが。

(観賞日:2012年4月19日)


第22回スティンカーズ最悪映画賞

ノミネート:【最悪のリメイク】部門

 

*ポンコツ映画愛護協会