『ザ・ガンマン』:2015、アメリカ&スペイン&イギリス&フランス

2006年、コンゴ民主共和国では紛争が続き、国連やNGOは不安定な状況下での人道支援を余儀なくされていた。そのため、滞在者の安全確保を民間軍事会社に依頼している。豊富な鉱物資源が、意図的な紛争長期化の要因となっていた。元特殊部隊の隊員であるジム・テリアは、民間軍事会社のメンバーとしてNGOの護衛任務に就いていた。ジムはNGOの医療スタッフであるアニーと交際しているが、NGO幹部のフェリックスも彼女に好意を寄せていた。
鉱物資源相が契約を全て見直すと発表した翌日、ジムは仲間のリード&ブライソンと共に、工事現場で護衛をしていた。フェリックスと社長のコックスが話す様子を見たジムは、作戦開始だと悟った。フェリックスは医療施設へ行き、アニーに声を掛ける。「家まで送ろう」と彼が言うと、アニーは「ジムを待つわ」と答えた。ジムと仲間たちは車に乗り、作戦現場へ向かう。コックスはジムたちに、「指令はフェリックスが出す。誰が撃つかは彼が決める。作戦終了後、狙撃手は飛行機で国外へ脱出する」と告げた。
ジムは道路の見える建物の一室へ行き、ライフルを準備して待機する。ジムたちは車で移動する鉱物資源相を狙撃するため、その場へ移動したのだ。そこへフェリックスから連絡が入り、「君が狙撃しろ」と指示した。ジムは「だと思った。アニーを頼む」と告げ、電話を切る。ジムは車を確認し、標的を仕留めた。鉱物資源相の暗殺を受けて、政府軍と反乱軍の衝突は激しくなった。市民への無差別な襲撃も、激しさを増して再開された。
8年後、ジムはコンゴの人道支援組織に参加し、井戸を掘る作業に従事していた。彼は1年前からコンゴに入り、測量助手のユージンらと共に活動していた。ある村でジムが井戸を掘っていると、3人の男たちが襲い掛かって来た。ジムは3人を始末し、所持品を調べた。彼はユージンに、計画を中止して全員を収容所へ帰らせるよう指示した。ジムはロンドンへ行く飛行機に搭乗し、手帳に「3人(政府軍じゃない)、スカー・ライフル、衛星電話」と書き込んだ。
ロンドンに到着したジムは、会社を大きく成長させたコックスの元を訪れた。彼はコンゴで3人組に命を狙われたことを話し、「あの作戦を知ってた者は?」と質問する。コックスは「リードとブライソン。依頼人もだが、会う立場に無かったので誰だか知らない。知るのは依頼人と接触したフェリックスだ。作戦に関係していると思うなら、彼に会って黒幕が誰か探るしかない」とジムに話した。コックスはフェリックスがバルセロナにいることを教え、自分はリードとブライソンに警告すると述べた。
コックスの元を去ったジムは、ある組織の監視を受けていた。組織は街に設置されている防犯カメラの映像を使い、ジムが地下鉄構内へ入るのを確認した。組織の一員であるレーニンガーが尾行するかどうか尋ねると、ボスは「任せろ」と告げた。ジムはパブに入り、旧友であるスタンリーと会った。ジムはコンゴで襲われたことを話し、「また襲われる前に黒幕を調べてくれ。バルセロナでフェリックスに会うから、道具を用意してくれ」と述べた。
悪酔いした客がスタンリーにビールを浴びせて不遜な態度を取ると、ジムは殴り掛かった。スタンリーはジムを制止し、店から連れ出した。ジムは突如として目まいに襲われ、意識を失った。スタンリーが病院で検査を受けさせると、医師は以前から目まいや平衡感覚の乱れがあったかどうか質問した。ジムは「目まいだけだ。よく眠れない」と告げるが、その経歴を聞いた医師は「脳震盪後症候群でしょう。ダメージの蓄積によるもので、深刻な状態にある。記憶喪失や鬱病、自殺願望の恐れもある」と説明した。ジムが薬について尋ねると、彼は「処方薬は無く、頭への負担を避けるしかない」と述べた。
バルセロナへ赴いたジムは、スタンリーの用意してくれたアパートで拳銃を手に入れた。彼はフェリックスを張り込み、アニーが彼の妻になっていることを知った。ジムがアニーを尾行し、彼女が養子縁組の事務所に入る様子を目にして動揺した。ジムは大企業の社長で慈善家となったフェリックスのオフィスへ行き、コンゴで襲われたことを話す。NGOで罪滅ぼしのために井戸を掘っていたことを彼が語ると、フェリックスは「お前の言葉は信用しない。アニーが戻ると思ってるんだろ。彼女を取り戻そうとしても、惨めな思いをするだけだ。今は俺の妻だ」と勝ち誇ったように告げた。
フェリックスはジムを襲った人間に関して調べることを約束し、「アニーも交えて夕食を取ろう」と提案した。その夜、ジムが指定されたレストランへ行くと、フェリックスから何も聞かされていなかったアニーは驚いた。フェリックスが楽しそうに話すと、アニーは憤慨して店を去った。ジムは後を追い掛け、彼女に謝罪した。しかし8年前の事情を明かすことは出来ず、宿泊しているアパートの住所を教えて「フェリックスに伝えてくれ」と告げた。
ジムがアパートにいると、アニーが訪ねて来た。ジムは彼女と熱烈なキスを交わし、体を重ねた。ジムは8年前のことについて、「国外へ出るしか無かった」と詳細を明かさずに釈明した。「なぜフェリックスと?」と彼が尋ねると、アニーは「貴方が消えてから、彼が守ってくれた。結婚で借りを返した。今も返してる」と答えた。彼女は「フェリックスに言われて来たの」と告げ、翌日のランチに自宅へ来るよう告げてアパートを去った。
次の日、ジムが邸宅へ赴くと、フェリックスは「作戦に関係して何かが動いているようだ。お前の旧友や俺の名前が議会の召喚リストに載ってる。近い内にインターポールの捜査が及ぶ」と告げた。彼は資料を渡し、リードとブライソンが死んでいることを教えた。ジムが「元同僚と海兵隊の連中に、この場所を教えた。もうすぐ来る」と嘘をつくと、フェリックスは激しく狼狽した。彼はトイレへ駆け込み、どこかで連絡しようとする。ジムはドアを蹴破ってフェリックスの携帯を確認し、彼が何者かに「情報を聞き出せ。俺の物だ」と言われていることを知った。
ジムはアニーを呼び、「服を着ろ。連中は皆殺しにする気だ」と言う。フェリックスは「彼だけを捕まえるつもりだったが、ぶち壊しだ」と漏らし、ジムはレーニンガーのチームが邸宅に乗り込んで来るのを目撃する。ジムはアニーに伏せるよう指示するが、フェリックスは不用意に立ったまま喋り続ける。敵が発砲して来たので、ジムは慌ててフェリックスを伏せさせる。しかしフェリックスはワイングラスを掲げて位置を敵に教え、銃弾を浴びて死亡した。
レーニンガーたちが邸宅へ突入するが、ジムは敵を次々に倒す。彼はアニーを車に乗せ、邸宅から逃亡した。何があったか説明するようアニーに要求されたジムは、「鉱業会社と契約して、反政府軍に武器を売ってた。クリーンな契約のはずだった。大臣を撃ったのは俺だ。君を捨てたのは人生最大の過ちだった」と話す。彼は必要な物を取りに帰るためアパートへ行き、アニーに車でブロックを周回するよう指示した。
ジムはアパートに入り、爆弾が仕掛けられているのに気付いた。彼は窓の外に目をやり、向かいの建物から2人組が見張っているのを確認した。2人組は罠を見破られたと気付き、アパートに乗り込む。しかしジムが仕掛けておいた罠に落ち、爆発に巻き込まれて命を落とした。ジムはアニーと共に車で移動し、スタンリーで家で一時的に滞在する。アニーを眠らせた後、スタンリーは調査して判明した黒幕の正体をジムに教えた…。

監督はピエール・モレル、原作はジャン=パトリック・マンシェット、脚本はドン・マクファーソン&ピート・トラヴィス&ショーン・ペン、製作はロン・ハルパーン&ショーン・ペン&アンドリュー・ローナ、共同製作はアレックス・ハイネマン&アダム・クーン&レイ・キバルタス、製作総指揮はオリヴィエ・コーソン&アドリアン・グエラ&ピーター・マカリーズ&スティーヴ・リチャーズ&アーロン・オーク、撮影はフラヴィオ・ラビアーノ、美術はアンドリュー・ロウズ、編集はフレデリック・トラヴァル、衣装はジル・テイラー、音楽はマルコ・ベルトラミ。
主演はショーン・ペン、共演はイドリス・エルバ、ハヴィエル・バルデム、レイ・ウィンストン、マーク・ライランス、ジャスミン・トリンカ、ペーテル・フランツェーン、サー・ビリー・ビリンガム、ダニエル・アデグボイエガ、アデ・オイフェソ、アレハンドロ・タラヴァンテ、フロリアン・バリゼ、イスマエル・タンカラ、アマラ・タンカラ、レイチェル・ラスカー、ミケル・アンヘル・リペウ、マーク・シャーダン、チキ・ブラージ、アリトー・ロジャース、ユシフ・アルハッサン、エノック・オペング、エミリオ・ブアレ他。


ジャン=パトリック・マンシェットの小説『眠りなき狙撃者』を基にした作品。
かつて同小説は1982年に映画化されており(邦題は『最後の標的』で、アラン・ドロンが主演と共同脚本を担当した)、これが2度目の映画化となる。
監督は『96時間』『パリより愛をこめて』のピエール・モレル。脚本は『ビギナーズ』『スピリット/傷だらけの栄光』のドン・マクファーソン、『バンテージ・ポイント』や『ジャッジ・ドレッド』の監督を務めたピート・トラヴィス(脚本は初めて)、主演のショーン・ペンによる共同。
ショーン・ペンが脚本だけで監督を務めないのは、これが初めて。
テリアをショーン・ペン、インターポールのバーンズをイドリス・エルバ、フェリックスをハヴィエル・バルデム、スタンリーをレイ・ウィンストン、コックスをマーク・ライランス、アニーをジャスミン・トリンカ、レーニンガーをペーテル・フランツェーンが演じている。

ピエール・モレルが監督を務めた『96時間』は、スティーヴン・セガールが主演する低予算B級映画のような内容なのに、リーアム・ニーソンが主演を務めることで格上げに成功していた。
それまでは演技派として知られ、ヴェネチア国際映画祭やLA批評家協会賞の男優賞を受賞しているニーアム・ニーソンが、なぜか遅れ馳せながらアクション俳優の道へ足を踏み入れた作品となった。
ショーン・ペンはカンヌ国際映画祭の男優賞を1度、アカデミー賞の主演男優賞とヴェネチア国際映画祭の男優賞を2度ずつ獲得し、演技派俳優として知られる人だが、そんなリーアム・ニーソンに刺激されたんだろうか。

ベタベタな娯楽映画にショーン・ペンが主演するというのは、ものすごく珍しい。
ショーン・ペンは脚本だけでなく製作にも関わっており、この作品の映画化にどれだけ乗り気だったかが良く分かる。
しかし皮肉なことに、彼が脚本を担当したことが、この映画の質を悪い意味で大きく変化させてしまった。
原作からは大幅に内容を改変し、「コンゴ情勢」という政治的な問題を持ち込んだ。また、ロマンスの要素を強めたり、主人公の心理描写を掘り下げたりしている。

ショーン・ペンとしては、どうしても「単純明快な娯楽映画」に終わらせず、政治的な問題を持ち込んだり、文学性や芸術性を高めたりしたかったのだろう。
それが「ショーン・ペンらしさ」を感じさせることは確かなので、彼のファンなら歓迎できるのかもしれない。ただ、映画としては、そういうのが邪魔になっている。
おまけに、じゃあコンゴ情勢に絡んで何らかの政治的なメッセージを主張しているのかというと、そういうモノは全く感じない。そりゃ声高に主張されたら疎ましさは増すだろうけど、わざわざ大幅に改変して持ち込んだにしては中途半端な扱いに留めているのだ。
なので、ますます不要だという印象が強まる。

コンゴ、ロンドン、ジブラルタルと世界各地を移動する内容にしているのも大失敗で、なんで1つの国(具体的にはアメリカかイギリス)に限定しておかないのかなあと。
舞台がコンゴやジブラルタルになると、作品の雰囲気が全く違ってくる。本来はハードボイルドな話のはずなのに、そういう雰囲気が全く漂って来ない。
8年の時間経過もマイナスにしか作用しておらず、ホントは「殺し屋を引退した直後から命を狙われて」という風に進めた方がいいのになあと思ってしまう。
あと、主人公が殺し屋じゃなくて傭兵になっちゃってるのよね。なので、『ザ・ガンメン』というタイトルと内容のミスマッチを感じてしまうぞ。

ジムがコンゴで命を狙われた時点では、襲って来た連中の動機は分からない。
で、そこから幾つかの出来事を経てジムが8年前との関連を確信するとか、ジムが狙われた理由を探るといった手順があるのかというと、そういうのは無い。すぐにジムは、8年前の作戦が原因だと確信する。
だけど、そのように思う根拠が弱い。スタンリーと会った時、彼は襲って来た男が持っていた注射器を見せて「殺した証拠に血を抜く」と話すけど、「だから8年前の作戦が原因」ってのは全く説明になっていないでしょ。
それに「政府軍でも反乱軍でもない」と言っているけど、8年前の作戦が原因だとしても、コンゴ政府が絡んでいる可能性は消せないんじゃないかと。何しろ大臣を暗殺されているわけだからさ。
っていうか、すぐにジムが「8年前の作戦が原因」と確信する形を取るのなら、もっと分かりやすくすれば良かったんじゃないの。例えば襲って来た連中に、8年前の作戦との関係性を匂わせるような台詞を言わせるとかさ。

ジムはコックスのオフィスを出た後、すぐにバロセロナへ飛ばずパブに立ち寄る。
そこで彼はスタンリーと会うのだが、こっちからすると「お前は誰だよ」というキャラクターだ。何しろ、そこが初登場だからね。
かつてジムと同じ部隊にいた旧友という設定だが、ステータスについての言及が無いので関係性がボンヤリしている。
ジムの協力者としてスタンリーを配置するのなら、ザックリした形でいいから最初に関係性を説明した方がいい。

ジムが目まいで倒れ、脳震盪後症候群だと診断されると、心底から「そういうの要らないわ」と言いたくなる。
そういう要素を持ち込むのであれば、診断される前からジムが目まいの症状に悩まされていることを描いておくべきだ。
っていうか8年後の彼を描く時に、「NGOで人道支援活動をしている」ってことに触れるんじゃなくて、「目まいや不眠に悩まされている」ってのを描いておけばいいのだ。そうすれば、「そういうの要らないわ」と思わずに済んだかもしれない。
でも脳震盪後症候群が8年前の出来事と関係しているならともかく、そうじゃないので、やっぱり邪魔だな。

ジムはアニーがフェリックスと結婚したことを知ると、彼女を尾行する。フェリックスから「アニーも交えて食事をしよう」と誘われると、ノコノコとレストランへ出向く。
ものすごく未練がましいトコを露呈するのだが、そういう情けなさや弱さなんて要らんわ。
その辺りではジムとフェリックスのアニーを巡る対立が描かれているが、疎ましいだけだ。8年前の作戦を巡る不信感や反目ならいいけど、女を巡る対立なので「なんかズレてねえか」と言いたくなるぞ。
そこまで女を巡る三角関係のせいで話がグダグダになっちゃうのなら、いっそアニーなんて登場させなくてもいいと思うぐらいだ。

それと、フェリックスが何をしたいのかサッパリ分からないんだよね。
彼はジムを会食に誘い、アニーに何も知らせずに驚かせる。そしてニヤニヤしながら、楽しそうに話す。
だけど、そんなことをしたらアニーが怒るのは分かり切っているでしょ。それにジムと再会したらヨリを戻す恐れもあるんだから、ホントにアニーを失いたくないのなら出来るだけ接触しないようにした方がいいはずだし。
邸宅へジムを招いた時は、ブラフをカマされると大げさなぐらい狼狽するので違和感がある。そんで「本物の狩りを始めよう」とワイングラスを掲げて撃ち殺されるんだから、どういうつもりなのかと。頭の悪いチンケな男にしか見えんわ。
わざわざハヴィエル・バルデムを起用するほどのキャラじゃない。それはミスキャストってことじゃなくて、フェリックスのキャラ造形に失敗しているのだ。

前述したように、ジムがコンゴ、ロンドン、ジブラルタルと移動する構成にしている時点で失敗だと感じるが、せめて「ジムが黒幕を退治 するためにジブラルタルへ渡る」という手順に至った時点で事件を片付けてしまえば良かったのだ。
ところが、ジムは敵を眼前にして脳震盪後症候群の症状に見舞われ、まんまと逃げられてしまう。
そして「アニーを人質に取られて云々」という展開をクライマックスに用意しているのだが、ダラダラしているようにしか感じないのよ。
あと、ジブラルタルに入ってからバーンズが登場するんだけど、何の役にも立たないので、まるで存在意義が見えない。出て来るタイミングも遅いし、いっそのこと完全に排除してもいいぐらいだ。

ジムが人道支援組織で活動するようになったのは、「鉱物資源相の暗殺で混乱が激しくなったことの贖罪」という意味があるようだ。
ただ、そういう設定なのは本人も台詞で言っているから分かるけど、ジムがどれぐらい本気で罪悪感を抱いているのかは全く伝わって来ない。
アニーに事情を説明する時も、「君を捨てたのは人生最大の過ちだった」という後悔は口にするけど、コンゴで大勢の人が犠牲になる原因を作ったことに対する反省は全く口にしないのよ。

そもそも、コックスの会社は鉱業会社と契約し、反政府軍に武器を売っていたわけで。その段階で犯罪に手を染めていることに、ジムは全く気付いていなかったのか。
彼は「クリーンな契約だった」と言うけど、契約がクリーンであろうと、武器を売っている時点でアウトだ。言ってみりゃ武器商人みたいな商売をしてているわけだから。
そんなことをやっておいて、7年も経過してから罪滅ぼしのために人道支援活動を始めても、その贖罪は受け入れ難いよ。しかも前述したように、本気で反省しているようには見えないし。
おまけに映画の最後で、「これからジムはアニーと幸せに暮らす」ってのが示唆されているのだ。そのハッピーエンドには賛同しかねるよ。
そりゃあジムは刑期を終えているけど、そんなことで罪滅ぼしが終わったとは到底思えないのよね。

とにかく、ショーン・ペンによる改変が全てマイナスに作用しているとしか思えない。ショーン・ペンはピエール・モレル監督と組むことを決めた以上、余計なことをせず全て彼に任せてしまえば良かったのだ。
そりゃあ、ピエール・モレルは大味な娯楽アクション映画を撮る人だから、出来上がった作品が酷評を浴びる可能性も少なからずあっただろうとは思うよ。
だけど『96時間』は酷評を浴びたものの、ヒットして3作も続くシリーズになったわけだ。
それと比べて、こっちは酷評を浴びた上に興行的にも失敗しているわけでね。

(観賞日:2017年6月22日)

 

*ポンコツ映画愛護協会