『ストレンジ・デイズ 1999年12月31日』:1995、アメリカ

1999年の年末、21世紀を前にして人々が熱狂するロサンゼルス。元警察官のレニー・ネロは超伝導量子干渉装置SQIDのディスクを密売している。SQIDは他人の体験を自分のものとして再現できる装置だ。レニーは恋人だったフェイスに去られ、自らもSQIDに溺れる毎日を送っている。
レニーの元にフェイスの友人アイリスがやって来た。彼女は自分の命が危険にさらされており、フェイスも危険だと言って姿を消す。気にも留めなかったレニーだったが、しばらくして彼の元にアイリスが殺害される様子が映ったSQIDのディスクが送られてくる。
友人のメイスと共に調査を開始するレニーだったが、2人の警官に命を狙われる。その警官達は過激な黒人ラッパーのジェリコ・ワンを殺害しており、その場に居合せたのがアイリスだった。ジェリコ・ワンのボディガードはフェイスの現在の恋人ガント。彼も事件に関わっているようなのだが…。

監督はキャスリン・ビグロー、原案はジェームズ・キャメロン、脚本はジェームズ・キャメロン&ジェイ・コックス、製作はジェームズ・ キャメロン&スティーブン・チャールズ・ジャッフェ、共同製作はアイラ・シューマン、製作総指揮はレイ・サンチーニ&ローレンス・ カサノフ、撮影はマシュー・F・レオネッティー、編集はハワード・スミス、美術はリリー・キルヴァート、衣装はエレン・ミロジニック 、音楽はグレーム・レヴェル、音楽プロデューサーはランディー・ガーストン、追加音楽はディープ・フォレスト。
出演はレイフ・ファインズ、アンジェラ・バセット、ジュリエット・ルイス、トム・サイズモア、マイケル・ウィンコット、ヴィンセント ・ドノフリオ、グレン・プラマー、ブリジット・バーコ、リチャード・エドソン、ウィリアム・フィクトナー、ジョセフ・ソマー、 ジョー・ウーラ、ニッキー・カット、マイケル・ジェイス、ルイーズ・ルカヴァリエ、デヴィッド・カレラ、ジム・イシダ、トッド・ グラフ、マルコム・ノリントン、アナイス・ムニョス、テッド・ヘイラー、リオ・ハックフォード他。


まずレニーが自分勝手で他人に迷惑を掛けっぱなしの弱々しいウジウジ男なので、主役としては余りにも非力。相棒のメイス(アンジェラ・バセットがイカしてる)の勇ましさに完全に食われている。
脚本もグダグダ。どうしたジェームズ・キャメロン、トチ狂ったのか。

レニーがアイリス殺害のディスクを見るのは1時間ほど映画が進んでから。つまり前半は独特な世界設定の説明やキャラの配置に費やされる。
そのくせ、前半で説明した独特の世界観やキャラは後半に全く行かされず、後半は単なるサスペンスアクションに終始する。

サスペンスとしての意外な展開はあるが、ムチャクチャ無理がある。で、強引にハッピーエンドにしてしまう。せめて混沌のままで終わってくれればなあ。
まあ、例えそうだとしても面白くないけど。
ジュリエット・ルイスのパイオツ(オッサン的表現)は拝めるが、映画の醍醐味は拝めず。

 

*ポンコツ映画愛護協会