『サムバディ・トゥ・ラブ』:1994、アメリカ

メルセデスはクラブ『ガールズ』で1曲1ドルで客の相手をする“タクシー・ダンサー”として働きながら、トップ女優になることを夢見ている。彼女の恋人は既婚者のハリー。彼は昔は大スターだったが、今は完全に落ちぶれている。
ある日、店にやって来たメキシコ系の若者アーネストはメルセデスに恋をする。だが彼女は全く相手にしない。メルセデスの気を引くため、アーネストはエミリオという老人の下で裏の仕事を始める。手に入れた金でメルセデスに高価なドレスをプレゼントするアーネスト。
メルセデスはハリーから妻と別れるために1万ドルが必要だと打ち明けられる。店に来たアーネストとベッドインしたメルセデスは、1万ドルが必要だということを何気なく話す。アーネストは彼女に1万ドルをプレゼントするため、殺しの仕事を引き受けるのだが…。

監督はアレクサンダー・ロックウェル、脚本はセルゲイ・ボドロフ&アレクサンダー・ロックウェル、製作はリラ・カゼス、製作総指揮はジーン・カゼス、撮影はロバート・ヨーマン、編集はエレナ・マガニーニ、美術はJ・レイ・フォックス、衣装はアレクサンドラ・ウェルカー、音楽はメイダー&ティト・ラリーヴァ。
主演はロージー・ペレス、共演はハーヴェイ・カイテル、アンソニー・クイン、マイケル・デ・ロレンゾ、スティーヴ・ブシェーミ、サミュエル・フラー、スタンリー・トゥッチ、ジェラルド、ヴィクター・アーゴ、スティーヴン・ランダゾー、クエンティン・タランティーノ他。


この映画、いったい何が言いたいんだろうか。
群像劇なのか、メルセデスの物語なのか、それさえもハッキリしない。
「哀しくて、やがて面白き…」といった感じの人間ドラマを描きたかったのかなあ。なんせ肝心の人物描写が薄いから、良く分からないんだよなあ。

脇役がとにかく豪華ってのが、この映画の売りですな。ハーヴェイ・カイテル、アンソニー・クイン、スティーヴ・ブシェーミと、渋い面々が揃っている。クエンティン・タランティーノまで出てるし。
でも、見所はそれだけ。
周りの枝は豪華だが、中心になるべき軸が見当たらない。

 

*ポンコツ映画愛護協会