『ショート・サーキット2 がんばれジョニー5』:1988、アメリカ

ベン・ジャルヴィは小型のおもちゃロボットを露店で売っていた。ある日、おもちゃロボットの一体が、勝手に近くのおもちゃ会社に侵入した。それを見つけた社員のサンディ・バナトーニから、ベンは1000体のロボットを1か月後に作って欲しいと頼まれた。
ベンは1人でロボットを作っているので、要求を満たすのは不可能に近い。しかし隣で露店を開いていたフレッド・リッターが勝手に話を進め、工場の場所を決めて作業員を集める。彼は多額の借金を返すために、今回の話を利用することを考えたのだ。
フレッドが工場に選んだのは、連邦信託銀行の向かいの空きビルだ。ところが銀行のダイヤを狙っていた強盗団は計画のために空きビルを使おうとしていたため、邪魔になる工場を襲撃する。作業員は逃亡し、作業道具も破壊されてしまった。
困り果てたベンの元に、大きな郵便が届く。昔の仲間ステファニーとニュートンからだ。中身は知能を持つロボットのジョニー5。再会を喜ぶベン。ジョニー5が手伝ってくれたので、仕事は順調に進む。再び襲ってきた強盗団もジョニー5が撃退した。
銀行で働くオスカー・ボルドウィンはジョニー5を見て興味を持つ。彼はベンやフレッドと親しく接するが、実は強盗団のリーダーだった。彼は部下にベンとフレッドを監禁させ、ジョニー5を騙して銀行まで地下トンネルを掘らせてダイヤを手に入れる…。

監督はケネス・ジョンソン、脚本はS・S・ウィルソン&ブレント・マドック、製作はデヴィッド・フォスター&ローレンス・ターマン&ゲイリー・フォスター、製作総指揮はマイケル・マクドナルド、撮影はジョン・マクファーソン、編集はコンラッド・バフ、美術はビル・ブロディ、衣装はラリー・S・ウェルズ、特殊効果監修はマイク・エドモンソン、音楽はチャールズ・フォックス。
出演はフィッシャー・スティーブンス、マイケル・マッキーン、シンシア・ギブ、ジャック・ウェストン、ディー・マカファーティ、デヴィッド・ヘンブレン、ドン・レイク、デイモン・ドリヴェイラ、ティト・ヌネス、ジェイソン・カリロフ、ロバート・ラサード、リリ・フランクス、ウェイン・ベスト、ジェラード・パークス、アダム・ルドウィグ、レックス・ヘイゴン、ラミー・ビショップ他。


1986年の『ショート・サーキット』の続編。
ただし、前作の主演だったアリー・シーディとスティーヴ・グテンバーグは登場しない。監督もジョン・バダムからケネス・ジョンソンにバトンタッチしている。
ベンをフィッシャー・スティーブンス、フレッドをマイケル・マッキーン、サンディをシンシア・ギブ、オスカーをジャック・ウェストンが演じている。

簡単に言うと、これは犯罪ロボットの活躍する話だ。
自動車強盗の手助けをし、書店を荒らし、様々な物品を盗む。
データが大好きだが、基本的にアホ。
利用されまくって犯罪に手を染めまくる。
それでも、ロボットだから許されるのか?
そんなの、ダメでしょ。

幾つものエピソードを、簡単に処理しすぎている。
例えばベンとサンディの恋物語。
それによってベンを奪われた気分になったジョニー5が淋しがるとか、そういう展開だって描けたと思うのだが、すんなり流している。
で、特に必要の無いエピソードで終わっている。

真面目男にケチな性悪男、美人の女にホントの悪者。
キャラクター配置はしたものの、どうやら動かし方に失敗したようだ。
例えば、ケチな性悪男フレッドには、もっとセコい部分をアピールさせるべきだった。ゲゲゲの鬼太郎でいえばネズミ男のようなオイシイ役なのに、キャラクターが中途半端な扱いしか受けていないのは勿体無い。

愛敬のあるロボットを登場させ、「人間なら普通だけどロボットだから面白い」という部分だけで引っ張ろうとする。話はダラダラと流れ、ジョニー5はダラダラと笑いの無いコントを続ける。ジョニー5のキャラクターだけで、必死に勝負を試みている作品だ。

 

*ポンコツ映画愛護協会