『スティーブ・マーティンのロンリー・ガイ』:1984、アメリカ

ラリー・ハバードはニューヨークに住んでいる。作家志望で、今はグリーティングカード会社に勤めている。ラリーはダンサー志望のダニエルと同棲していたが、ある日、ダニエルが新しい男を引っ張り込んだため、家から追い出されてしまった。
家財道具を抱えて公園のベンチで休んでいると、ラリーと同じくロンリー・ガイのウォーレンに出会った。ウォーレンは新しい女性との出会いを半ば諦めて暮らしているが、ラリーは恋人を作ろうと動き回る。だが、なかなか上手くいかない。
ようやく巡り合ったアリソンという女性に惹かれるものを感じるが、彼女は「貴方のような素敵な人と付き合うと、別れが怖くなる」と言ってラリーの元を去ってしまう。落ち込んだラリーは仕事に身が入らず、会社をクビになってしまう。
会社を辞めたのを機会に、本を書こうと考えたラリー。ロンリー・ガイの生活について書いた本が評判を呼び、ベストセラーになる。有名人となったラリーは、今や女にモテモテだ。だけどラリーは、アリソンを忘れられない。そのアリソンは、ラリーの友人ジャックと結婚することになったのだが…。

監督&製作はアーサー・ヒラー、原作はブルース・J・フライズマン、潤色はニール・サイモン、映画脚本はエド・ウェインバーガー&スタン・ダニエルズ、製作総指揮はウィリアム・E・マッキーアン&C・O・エリクソン、編集はウィリアム・レイノルズ&ラジャ・ゴズネル、撮影はヴィクター・J・ケンパー、美術はジェームス・D・ヴァンス、衣装はベッツィ・コックス、音楽はジェリー・ゴールドスミス。
主演はスティーヴ・マーティン、共演はチャールズ・グローディン、ジュディス・アイヴィー、スティーヴ・ローレンス、ロビン・ダグラス、ドクター・ジョイス・ブラザーズ、キャンディ・ブロー、ランディ・ブロー、ジュリー・ペイン、マディソン・アーノルド、ロジャー・ロビンソン、ダニエル・P・ハナフィン、ジョーン・スヴェニー、ニコラス・メル、レオン・ジョーンズ他。


アーサー・ヒラーとスティーヴ・マーティンという、やや意外にも思える監督&役者の組み合わせによる作品。ラリーをスティーヴ・マーティン、ウォーレンをチャールズ・グローディン、アイリスをジュディス・アイヴィー、ジャックをスティーヴ・ローレンスが演じている。

ラリーの語りで話が進み、その言葉と裏腹の展開が繰り広げられるというギャグの連発で笑わせ、ロンリー・ガイの恋愛物語でホロリとさせるという趣向。「笑わせて、最後はちょっぴりホロリとさせる」というのは、スティーヴ・マーティンの得意分野と言える。

しかし、脇役のキャラクターが全く生きていない。
特にウォーレンは、もっと物語に絡んでくるべきだろう。
登場した時は、大事な役割を果たすのかと思われた。
が、途中から、いてもいなくても関係無いような存在になってしまう。
そんな使い方では勿体無い。

アリソンにしても、映画の前半でラリーと関わる部分をもっと深く描くべき。
そこが弱いから、後半の「ラリーがアリソンを忘れられない」という流れに説得力が無い。
だって、ラリーが彼女を忘れられなくなるほど、親密な関係になっていないんだから。

 

*ポンコツ映画愛護協会