『ジュマンジ』:1995、アメリカ
1869年、深夜の森に現れた2人の少年は、木箱を土に埋めた。それから100年後の1969年、ニューハンプシャー州ブラントフォード。気弱な12歳の少年アランは、いじめっ子のビリーたちに追われ、父サムが営む靴工場に逃げ込んだ。従業員のカールは「見せたい物がある」と言い、自分が開発した靴を披露した。そこへサムが現れ、アランに「逃げてばかりいるからビリーに付け込まれる。立ち向かって戦え」と厳しい言葉を浴びせた。
工場の外に出たアランは、ビリーたちに殴られた。工場の拡張工事現場から「ドンドン」という物音が聞こえてきたので、アランは歩いていく。工事現場の土中を掘ったアランは、木箱を発見して引きずり出した。木箱を開けると、中には「ジュマンジ」と書かれたケースが入っていた。アランが自宅に持ち帰って中を開けると、それはダイスを振って駒を進めていくゲーム盤だった。
母キャロルに呼び掛けられたアランは、ジュマンジをソファーの下に隠した。帰宅したサムは、アランにクリフサイド男子学院へ転校させることを告げた。そこにはパリッシュの名が付けられた学生寮があり、一族が通うことが伝統になっている。しかしアランは「こんな所に転校したら、ますますイジメられる。パリッシュ家なんかに生まれたくなかった」と反発する。サムは腹を立て、「今後は一切、口答えは許さない」と告げ、キャロルと共に外出した。
アランは荷物をまとめて家出しようとするが、そこへガールフレンドのサラがやって来た。ビリーがアランをイジメたのは、サラと仲良くしていたからだ。その時、また「ドンドン」という音がして、それにサラも気付いた。アランはサラにジュマンジを見せた。サラは全く関心を示さなかったが、ダイスを落とすと勝手に駒が動き、盤の中央に言葉が浮かんだ。アランがダイスを振ると、「5か8が出るまでジャングルで待つこと」と表示され、彼はゲーム盤に吸い込まれて消えてしまう。暖炉からコウモリの群れが飛び出したため、サラは慌てて屋敷から逃げ出した。
26年後、パリッシュ一家が暮らしていた屋敷に、ジュディーとピーターの姉弟と伯母ノーラが転居してきた。ジュディーたちは去年の冬に両親を事故で亡くし、ノーラに引き取られたのだ。姉弟は物音を聞き、ノーラが外出した後で屋根裏部屋へ赴いた。そこでジュマンジを見つけた2人は、遊んでみることにした。ジュディーがダイスを振ると、巨大な吸血蚊の群れが出現した。ジュディーはテニスのラケットを振り回し、蚊を屋敷の外へ追い払った。
ピーターがダイスを振ると、台所に猿の群れが現れ、屋敷の外へと去った。盤に書かれている注意書きを読んだジュディーは、誰かがゴールして「ジュマンジ」と叫ばないかぎり、ゲームが終わらないことを知った。ゾロ目だったピーターは、ルールに従い、続けてダイスを振った。5の目が出ると、ライオンが出現するが、その後ろからアランも現れた。アランはライオンと戦い、ノーラの部屋に閉じ込めた。自分の屋敷に戻ったと気付き、アランは喜んだ。
アランはジュディーたちから、そこに両親が住んでいないこと、自分が死んだと思われていることを知らされる。アランが「パパとママを捜す」と言って屋敷を飛び出したので、ジュディーとピーターは追い掛けた。アランが靴工場へ行くと、既に潰れていた。そこに住んでいる男は、サムが失踪したアランを捜索するために全財産を費やしたことを語る。アランは両親の墓地を教えてもらった。
墓参を済ませたアランに、ジュディーは「ゲームを続けないと」と告げる。アランが拒否して立ち去ろうとすると、通りで吸血蚊の群れに襲われた不動産業者のトーマス夫人が救急車で運ばれていく。吸血蚊の群れが現れたため、アランと姉弟は車に避難した。屋敷に戻ったアランは、ジュディーがゲームへの協力を求めても断った。ピーターが「こんな弱虫に頼るのは諦めよう」と言うと、アランは険しい顔で「あのゲームから出てくるのは、蚊や猿やライオンだけじゃない」と告げる。
アランが「見ててやる。怖くなんかない」と言うので、ジュディーとピーターはゲームを再開することにした。しかし2人がダイスを振っても、駒が動かない。駒が4つあるのを目にしたアランは、「これは僕が始めたゲームの続きだ」と気付く。つまり、次の順番はサラなのだ。アランは姉弟を連れて、サラが住んでいた家へ出向いた。そこには「マダム・セリーナ 心霊術」という表札が出ていたが、住んでいたのは38歳になったサラだった。
アランが名乗ると、サラは気を失った。アランはサラを担ぎ上げ、パリッシュ邸へと運んだ。意識を取り戻したサラは、カウンセラーに電話を掛けた。彼女は26年前の出来事が幻覚だと考え、それを忘れようとしてカウンセリングを受けていた。ジュマンジを見せられたサラは怯えるが、アランは彼女を騙してゲームに参加させた。サラがダイスを振ると、巨大な食人植物が出現した。
アランがダイスを振ると、ハンターのヴァン・ペルトが現れた。彼にライフルで命を狙われ、慌てアランは逃げ惑った。ジャングルにいた頃も、アランはヴァン・ペルトに追われていたのだった。ジュディーがダイスを振ると、動物の群れが突進してきた。コウノトリがゲームをくわえて去ったため、アランは急いで追い掛けた。ヴァン・ペルトは銃砲店へ行き、最新の銃を手に入れた。
川を流れるゲームを、ピーターが拾い上げた。アランたちが家へ戻ろうとしていると、そこへ警官になったカールが現れた。カールは町で起きている騒動にアランが関与していると確信し、手錠を掛けた。アランはヴァン・ペルトが狙っていると気付き、パトカーに乗り込んで連行された。ピーターはゲームを終わらせるため、ズルをしてゴールしようとする。だが、ゲームはズルの罰として、ピーターの体を猿へと変身させていく。ジュディーたちが町へ行くと、動物の群れが暴れ回り、人々がパニックに陥っていた。
ヴァン・ペルトはピーターからゲームを奪い、ディスカウント・ストアへ入っていく。ジュディーたちはゲームを取り戻すが、ヴァン・ペルトに追い掛けられる。アランはカールに素性を説明し、「僕なら騒ぎを鎮められる」と告げて手錠を外してもらう。ヴァン・ペルトが暴れていると知ったアランは、パトカーを運転してディスカウント・ストアへ向かう。彼はパトカーを店に突っ込ませ、ジュディーたちと合流する。アランたちがゲームを再開するため邸宅に戻ると、そこはジャングルのように変貌していた…。監督はジョー・ジョンストン、原作はクリス・ヴァン・オールズバーグ、映画原案はグレッグ・テイラー&ジム・ストレイン&クリス・ヴァン・オールズバーグ、脚本はジョナサン・ヘンズリー&グレッグ・テイラー&ジム・ストレイン、製作はスコット・クルーフ&ウィリアム・ティートラー、製作総指揮はテッド・フィールド&ロバート・W・コート&ラリー・J・フランコ、撮影はトーマス・E・アッカーマン、編集はロバート・ダルヴァ、美術はジェームズ・ビッセル、衣装はマーサ・ウィン・スネットシンガー、視覚効果監修はスティーヴン・L・プライス&ケン・ラルストン、音楽はジェームズ・ホーナー。
出演はロビン・ウィリアムズ、ジョナサン・ハイド、キルステン・ダンスト、ブラッドリー・ピアース、ボニー・ハント、ベベ・ニューワース、デヴィッド・アラン・グリア、パトリシア・クラークソン、アダム・ハン=バード、ローラ・ベル・バンディー、ジェームズ・ハンディー、ジリアン・バーバー、ブランドン・オブレイ、サイラス・シーディーク、ゲイリー・ジョセフ・ソーラップ、レナード・ゾラ、ロイド・ベリー、マルコム・スチュワート、アナベル・カーショウ他。
童話作家クリス・ヴァン・オールズバーグの同名絵本を基にした作品。
監督は『ミクロキッズ』『ロケッティア』のジョー・ジョンストン。
38歳のアランをロビン・ウィリアムズ、ヴァン・ペルト&サムをジョナサン・ハイド、ジュディーをキルステン・ダンスト、ピーターをブラッドリー・ピアース、大人になったサラをボニー・ハント、ノーラをベベ・ニューワース、カールをデヴィッド・アラン・グリア、キャロルをパトリシア・クラークソン、12歳のアランをアダム・ハン=バードが演じている。現在のシーンに辿り着くまでに20分ぐらい使っているけど、それは時間も手間も掛かりすぎだろう。もっとテンポ良く進めるべきだ。
まずビリーのイジメは要らないし、カールも要らないかな。アランがサムに反発している描写も、別に無くてもいいなあ。
「それは重要な要素じゃないのか」と思うかもしれんけど、そこを削ってもいいんじゃないかと思うのよね。
ロビン・ウィリアムズが主役だからアランのキャラを厚くしたんだろうけど、原作通りに幼い姉弟をメインに据えた方が良かったのではないかと。
そんでロビン・ウィリアムズは、それをサポートする大人という役回りでも良かったんじゃないかと。アランはジュマンジを開けて「すごい」と声を漏らすけど、ただの双六でしょ。
ジュディーもやっぱり「すごい」と感嘆するけど、何が凄いのかサッパリ分からない。
実際にプレイしてみて、メッセージ通りの出来事が現実に起こると分かれば、それは確かに「凄い」と感じるだろう。
だけどゲーム盤を開けた段階では、マスには何も書いてないし、つまらなそうな双六にしか見えないぞ。ジュディーとピーターが遊ぶシーンで、初めてジュマンジがどういうゲームなのかを見せた方が良かったんじゃないかなあ。
26年前のシーンでは、アランやサラに起きた出来事を見せずにさ。
で、例えば「アランがサラを誘ってジュマンジを見せた後、しばらくして悲鳴を上げるサラが屋敷の外へ飛び出してきて、カメラが屋内を捉えるとアランの姿が消えている」という描写にしておくとか。アランがジャングルから抜け出した後、彼が両親を捜索する流れになり、しばらくジュマンジから話が離れてしまう。
これは構成として上手くない。
アランがゲームに戻ろうとせず、それをジュディーが説得する手順も、かったるいなあ。「さっさとゲームに戻れよ」と言いたくなってしまう。
ゲームが再開された後、アランとサラが言い争うシーンも、やっぱりウザったいなあ。アランはジュディーとピーターに、「あのゲームから出てくるのは、蚊や猿やライオンだけじゃない」と告げて脅かす。
だけど動物の群れの突進はともかくとして、それ以外は、ライオンを遥かに越えるような強烈な危険が登場したかというと、そうでもない。
アランは「ジャングルにいた頃、人間の目には見えない怪物が歩き回る音が聞こえた」と喋っているけど、そんな得体の知れない奴は出て来ないし。ジュディーとピーターの姉弟の絆やコンビネーションは、ほとんど見えてこない。
アランとピーターの間に擬似父子関係を構築することで、アランとサムの関係に重ね合わせたかったのか、途中からピーターにスポットを当てる形になっていく。
そのため、ジュディーが「アランやピーターと一緒にいる少女」というだけで、あまり存在意義の無い扱いになってしまう。
アランとピーターの関係よりも、姉弟の関係を重視してほしかったなあ。(観賞日:2011年2月2日)