『ジグソウ:ソウ・レガシー』:2017、アメリカ&カナダ

容疑者のエドガー・マンセンは警官たちに追われ、ビルの屋上へ逃亡した。彼は隠しておいた装置を手に取り、警官たちに「ハロラン刑事を呼べ。17分以内に呼ばないと、5人が死ぬ」と追い詰められた様子で言う。ハロラン刑事は相棒のキースと共に屋上へ行き、エドガーに「その装置を置け」と告げる。エドガーは「無理だ。奴のルールでゲームが始まる。死ぬのは奴らか俺か。俺は死にたくない」と語った。エドガーが装置のボタンを押したため、ハロランや警官たちは発砲する。1発の銃弾が胸に当たり、エドガーは「ゲームが始まった」と口にして倒れ込んだ。
ある建物の一室に、5人の男女が拘束されていた。5人は薬で眠らされ、バケツ型のヘルメットを装着させられていた。首には長い鎖が巻いてあり、壁まで繋がっていた。タイマーがゼロになると、アナ、ミッチ、ライアン、カーリー、という4人の男女が目を覚ます。そこへジョン・クレイマーの声が響き、「連れて来られた罪をお前たちは認めまい。魂を浄化すれば救いを得られる。告白しろ。真実によって自由になれる。だが、私のルールに反すれば死が待つ。ゲームをしよう」とアナたちに語り掛けた。
「血を流せば、生きて部屋を出られる」という言葉が終わると鎖が壁に引っ張られ、壁に付いている電動ノコギリが回転を始めた。アナはヒントに気付き、わざとノコギリに少しだけ手を触れさせて血を流した。すると彼女の推測通り、ヘルメットが外れてノコギリも停止した。彼女は他の面々にも血を流すよう指示し、言う通りにしたミッチ、ライアン、カーリーのヘルメットも外れた。最後の5人目がようやく目を覚ましたが、もう彼は間に合わなかった。他の4人は鎖で引っ張られ、隣の部屋に移動した。
エドガーは意識不明の重体となり、病院に収容された。ハロランはキースに、「エドガーを2度、逮捕した。強盗や麻薬取引などで何度も投獄されている」と言う。彼は女医に「事情聴取したい」と言うが、「容体が安定するまで無理です」と告げられた。バケツ型ヘルメットを被り、鎖で吊るされた男性の遺体が公園で発見された。エドガーは公園で娘と遊んでいた検死官のローガン・ネルソンを訪ね、仕事を頼む。ローガンは助手のエレノアと共に遺体を調べ、ヘルメットを外すと顔が切り落とされていた。
ローガンとエレノアはジグソウの手口と同じだと考えるが、エドガーは「彼は10年前に死んでいる」と言う。キースはローガンに挨拶し、エドガーに「彼は衛生兵だった」と戦地で知り合ったことを教えた。遺体の首には、「そして4人」と書かれたUSBメモリが埋め込まれていた。パソコンで再生すると中身は音声ファイルで、「再びゲームが始まった。私は残りの4人を引き受ける。後は任せよう」という男の声が記録されていた。
アナたちの前には三輪車に乗ったジグソウ人形が現れ、胸の部分には「告白しろ」と書かれたメモがあった。ミッチは「売ったバイクに乗っていた男が事故死した」と言い、アナは「夫の不注意で赤ん坊を亡くした」と語った。テープレコーダーに気付いたミッチが手に取ると、鎖は引っ張っていた装置から外れた。それによって、アナたちは鎖が天井に繋がっていることを知った。直後、3本の注射器が出現し、それぞれ異なる数字が刻まれているのをアナたちは目にした。
テープレコーダーを再生すると、「自分の罪を認めれば全員が裁かれる。まず最初の者だ」というジョンの声が聞こえた。ジョンは3人に、女性のバッグを奪った犯人がいること、犯人は女性を救うチャンスがあったのに見殺しにしたことを説明する。ジョンは「この犯罪者に毒物を注入しておいた。注射器の1本は解毒剤、1本は生理食塩水、1本は猛烈な苦しみの死を招く酸だ。正しい1本を注射すれば、鎖は外れる選択を誤れば、全員が死ぬ」と述べた。
バッグを奪った犯人はカーリーだと判明し、彼女は「お金が無かったのよ」と釈明する。ライアンは3本の注射器を掴み、「どれか選べ」と詰め寄った。数字に意味があるのではないかとミッチが言うと、カーリーは1本に刻まれている「3.53」という数字が自分の盗んだ金額を意味していることに気付いた鎖が引っ張られて全員が宙吊りになるが、カーリーは「選べない」と1本だけ選ぶことを拒み続けた。そこでライアンが3本とも彼女に突き刺すと、全員の鎖は外れた。アナたちは助かるが、カーリーは死亡した。ミッチは注射器の中に別の数字が刻まれているのを発見し、扉を解錠する番号ではないかと推理した。
遺体の身元は、マルコム・ニールだと判明した。エドガーはローガンたちに、「5年前、彼は自宅へ侵入した男に目の前で妻を殺された。極度のギャンブル中毒で、悪い奴らに金を借り、そいつらに妻を殺された」と語る。音声の照合結果は、ジョンと一致していた。アナたちはドアを開け、隣の部屋に入った。ライアンはアナから「何をしたの?」と問われ、不良債権や薬剤を売っていたことを告白した。アナが「夫の過失で赤ん坊が死んだ」と自分に罪が無いことを再び主張したので、ライアンは呆れ果てた。
ライアンはミッチの警告を無視し、「出口なし」と書かれたドアを壊そうとした。すると床が抜けて右脚が穴に落ち、ワイヤーが絡まって動けなくなった。アナとミッチが床下を調べるとレバーがあり、作動するとワイヤーが右脚を締め付ける仕掛けになっていた。ミッチはテープレコーダーを発見し、ライアンが再生すると「レバーを引けば自由になれる」という声が聞こえた。エレノアはマルコムの遺体に動物の糞が付着していたこと、オーエスキー病の痕跡があることをローガンに報告した。2つ目の遺体が発見され、「そして3人に」というメモが現場にあった。遺体の口にはパズルのピースが入っており、それはジグソウの手口と同じだった。
ハロランはキースと2人になり、ローガンのことを質問する。キースは彼に、ローガンがイラクでタリバンに捕まって拷問を受けたことを教えた。ハロランはキースから「エレノアをどう思う?」と問われ、「猟奇殺人が好きらしい」と答えた。アナはミッチは隣の小部屋に入り、モニターを発見した。2人が吊るされていたリモコンを手に入れると、扉が閉じられた。するとモニターにはジグソウ人形が現れ、「ライアンがレバーを引けば、お前たちは助かる」と告げた。その直後、小部屋には大量の穀物が降り注ぎ、2人は生き埋めにされそうになる。助けを求められたライアンだが、自らの右脚を切断する決心は付かなかった。
エレノアはハロランからマルコムが殺された事件のアリバイを訊かれ、「1人で家にいた」と答えた。ハロランとキースは、エレノアがジグソウ信者の集まるサイトに出入りしていたことを知る。2人はローガンにそのことを教え、エレノアがクリーヴランドの仕事を断って助手を務めていることも話した。マルコムの爪から採取した血は、ジョンのサンプルと一致した。アナとミッチの小部屋には、次々に刃物が落下した。ライアンがレバーを引いて右脚を切断すると、小部屋の扉が開いてアナとミッチは解放された。
ローガンはバーへ出向いてエレノアを見つけ、「ハロランは俺たちを疑ってる」と話す。「彼が嫌いなのね」と言われた彼は、「ハロランは自制が効かない」と告げる。さらに彼は、かつてハロランの過剰尋問で凶悪犯が釈放され、8歳の少女が殺されたことを語る。エレノアはローガンに、自宅にいたというアリバイは嘘で実際はスタジオにいたことを打ち明けた。ローガンは説明を要求し、スタジオまで案内させた。するとエレノアは、ネットで入手した図面を見てジグソウの拷問装置を幾つも組み立てていた。尾行していたキースは、ローガンとエレノアの様子を盗撮した。
翌日、ハロランはローガンのデータを調べ、戦闘ストレス障害を起こしていたことを知る。そこへ電話が入り、昏睡状態だったエドガーが消えたことが報告された。ミッチは自分の名前が書かれたレコーダーを発見し、再生ボタンを押した。するとロープがミッチの両足に絡み、彼は粉砕機の上で逆さ吊りになった。レコーダーからはジョンの声が響き、ミッチがブレーキの欠陥を隠してバイクを売ったこと、そのせいで事故死したのが自分の甥であることを語った。
ジョンはミッチに、「装置の動力源は、君が売ったバイクと同じエンジンだ。上手く危険を避けながらレバーを引けばモーターは止まる」と語る。装置が作動し、ミッチの体は粉砕機に少しずつ下りていく。アナは何とか装置を止めようとするが失敗に終わり、ミッチは粉砕機に落ちて死亡した。キースは警視総監の指示を受け、ジョンの遺体を確認するため棺を掘り起こす。大勢の記者が集まる中で棺を開くと、そこにはエドガーの遺体が納められていた。 キースはエレノアの逮捕令状を取るよう指示し、ハロランや特殊部隊と共にスタジオへ突入する。そこにエレノアの姿は無く、奥の小部屋には逆さ吊りの死体と「あと2人」というメッセージがあった。キースはローガンの家へ乗り込み、彼を逮捕しようとする。彼はローガンとエレノアが結託し、ジグソウの犯行を模倣していると確信したのだ。ローガンは「誰かの罠だ。全て話す」と言い、キースを家に入れる。彼はキースに、「死体の発見者はハロランだ。彼には動機がある」と告げた。
ローガンがハロランがエドガーの持っていた装置ではなく胸を狙って発砲したことを語り、「殺す気だったんだ」と言う。キースは「君は内務調査官だろ」とローガンに指摘され、「以前からハロランを調べてた。長年に渡って、何件もの殺しに関与している疑いがある」と話す。「逮捕しろ。彼は俺をハメる気だ。理由は分からないが」とローガンが言うと、キースは「君は彼の捜査ミスを批判した。奥さんの件でも恨みを持ってる」と述べた。
ローガンは「彼が犯人だと証明する。エドガーを解剖させてくれ。弾をハロランの銃と照合する」とキースに言い、了解を得た。彼は遺体を解剖した、摘出した弾丸はハロランの銃と一致した。キースの「連絡するまで家で待機しろ。奴を逮捕する」という言葉で、ローガンは帰宅した。するとエレノアが待っており、「ゲームの場所を見つけた。農家よ」と語る。ローガンが「警察に通報しよう」と言うと、彼女は「黒幕はハロランよ。信用できない」と反対した。エレノアが自分で確かめようとするのでローガンは反対するが、結局は同行することにした。2人が車で農家へ向かうと、ハロランが尾行した…。

監督はザ・スピエリッグ・ブラザーズザ・スピエリッグ・ブラザーズ、脚本はジョシュ・ストールバーグ&ピーター・ゴールドフィンガー、製作はオーレン・クールズ&マーク・バーグ&グレッグ・ホフマン、製作総指揮はダニエル・ジェイソン・ヘフナー&ピーター・ブロック&ジェイソン・コンスタンティン&ジェームズ・ワン&リー・ワネル&ステイシー・テストロ、共同製作はキム・クレピン、製作協力はケトゥーラ・ケスティン、撮影はベン・ノット、美術はアンソニー・カウリー、編集はケヴィン・グルタート、衣装はスティーヴン・ライト、音楽はチャーリー・クロウザー。
出演はマット・パスモア、トビン・ベル、カラム・キース・レニー、クレ・ベネット、ハンナ・エミリー・アンダーソン、ローラ・ヴァンダーヴォート、マンデラ・ヴァン・ピーブルズ、ポール・ブラウンシュタイン、ブリタニー・アレン、ジョサイア・ブラック、エドワード・ラットル、マイケル・ボイスヴァート、サム・クールズ、トロイ・フェルドマン、シャカン・ルイス、エスター・ティボー、ローレン・ビーティー、ナディーン・ローデン、アダム・ワックスマン、アラベラ・オズ、ミシャ・ラサイア、クリスティン・シンプソン他。


「ソウ」シリーズの7年ぶりとなる第8作。
監督は『デイブレイカー』『プリデスティネーション』のザ・スピエリッグ・ブラザーズ。
脚本は『スプラッター・ナイト 新・血塗られた女子寮』『ピラニア3D』のジョシュ・ストールバーグ&ピーター・ゴールドフィンガー。
過去作からの続投は、ジョン役のトビン・ベルのみ。
ローガンをマット・パスモア、ハロランをカラム・キース・レニー、キースをクレ・ベネット、エレノアをハンナ・エミリー・アンダーソン、アナをローラ・ヴァンダーヴォート、ミッチをマンデラ・ヴァン・ピーブルズ、ライアンをポール・ブラウンシュタイン、カーリーをブリタニー・アレン、エドガーをジョサイア・ブラックが演じている。

シリーズ第7作『ソウ ザ・ファイナル 3D』の批評で、私は「一応は完結編ということになっているが、ほぼ間違いなく、いずれは続編か仕切り直しのリブート版が製作されることになるだろう」と書いた。
その予測は、見事に的中したわけだ。ただ、そう思っていた人は、きっと少なくないだろう。
私が「続編かリブートが作られる」と確信したのは、『ハロウィン』や『13日の金曜日』シリーズと同じ類の作品だと感じたからだ。
いずれも一度はシリーズが終了したが、後にリブートされている。この『ソウ』シリーズも、やはり同じ道を辿ることになったわけだ。

『ソウ』シリーズは、1作目だけは「単なるスプラッター映画じゃない」と言える内容に仕上がっていた。
幾つもの伏線や仕掛けが用意されており、緊迫感に満ちた中で物語を進め、驚愕のドンデン返しに辿り着く。
サンダンス映画祭で話題となり、大ヒットを記録したのも納得できる出来栄えだった。
その設定には無理があり過ぎるし、オチはメチャクチャでデタラメだ。ただ、オチのインパクトは強烈だし、それによって他の凡庸なホラー映画とは一線を画す作品になっていた。

しかし大ヒットしたことで続編の企画が生まれ、シリーズ化されたことによって、あっさりと「次々に標的が殺されていく」という残酷描写を売りにした映画へと変貌を遂げた。

作品ごとに様々な趣向は凝らしているものの、1作目とは全く別物になってしまった。 8作目となる今回も、「残酷殺人ショーを堪能してもらう」という作風を踏襲している。
今さら後戻りは出来ない状態になっているので、否が応でも前作までと同じことを繰り返すしかないのだ。

同じことの繰り返しが嫌なら、続編ではなくリブートを選ぶしか手は無いだろう。
しかしリブートして最初から始めたところで、1作目のような衝撃を観客に与えることなど絶対に不可能だ。なので、製作サイドが確実性を選んで「シリーズ8作目」にしたのは理解できなくもない。
ただ、そもそもシリーズを続けること自体が間違っているのだ。
もっと言っちゃうと、ホントは1作目で終わっておくべきだったと思うけど、それは今さら言っても意味が無いしね。

今回も「色んな装置を使って、次々に人間を殺していく残酷ショー」を楽しんでもらう映画だと断言してもいいだろう。
ずっとシリーズを見て来た人なら分かっていることだろうが、色々とツッコミ所はある。
例えば、あれだけ大掛かりな装置を全て、たった1人で短期間に用意するのは無理だろう。また、順番に薬を使って眠らせておいて、同時に目覚めさせるのは難しいだろう。
でも、そういうツッコミ所の数々は、全て無視した方がいい。それを考えていたら、気が散って殺人ショーを楽しめないからね。

完全ネタバレだが、今回は時間軸をズラすという趣向を用意している。
エドガーやハロランたちの登場するシーンは現在だが、アナたちが監禁されているのは10年前の出来事だ。エドガーが装置を押した直後にカットを切り替えて、「アナたちの部屋のタイマーがゼロになる」という様子を見せることで、「エドガーが装置のボタンを押したことで、アナたちのゲームが始まった」と観客に思わせるトリックなのだ。
ただ、そういうのって過去作でも使われていた仕掛けなので、きっと勘のいい人なら早い段階で気付くだろう。
それに「実は」とネタを明かされたところで、「だから何なのか」という印象しか受けないし。

既にジョン・クレイマーは死んでいるので、「その後の物語」として続編を作ろうとした場合、彼とは別人を犯人として用意する必要がある。
しかし『ソウ』シリーズってのは、ジョン・クレイマーのジグソウがいなきゃ意味が無いだろう。
そこでシリーズを続けるために、「10年前のゲームを現在の出来事と組み合わせて描く」という構成にしてあるわけだ。
だけど、1作目で描かれたジョンのゲームを考えた時、整合性が取れているようには思えない。
まあ過去のシリーズでも整合性には問題があったから、これも今さらなんだけどさ。

現在のパートではエンダーのゲームならぬジグソウのゲームが無いので、基本的にはフーダニットのミステリーが描かれる。
もちろん一連の犯行がジョン・クレイマーの仕業じゃないことは明白であり、まるで見たことも無い奴が真犯人ってことも有り得ない。つまり、序盤で姿を見せている主要キャストの誰か、具体的には「ローガン、ハロラン、キース、エレノアの内の誰か」ってことになるわけだ。
ただ、そこへの興味がビックリするぐらい湧いて来ない。誰が犯人だろうと、「どうでもいいや」としか思わない。
そんなことより、第7作でジョンの後継者だと判明した奴の存在が完全に無視されているのが気になるぞ。リブートならともかく第8作という位置付けなんだから、登場させないにしても何らかの言及は必要なんじゃないかと。

後半に入ると、アナたちの前にピンピンしているジョンが姿を見せる。
この時点で大半の人が、「ここはジョンが生きていた頃の出来事なのね」と気付くだろう。
ひょっとすると製作サイドとしては、元気なジョンを登場させることで「まさか彼が生きていたなんて」というインパクトを狙ったのかもしれない。
ただ、そうだとしても失敗だろう。ジョンを登場させてしまったことで、「実はアナたちのパートが10年前の出来事」という仕掛けに騙される人の数を一気に減らしていると思うぞ。

そうやってジョンを登場させたことによって、「ローガンとエレノアがゲームの場所へ向かう」という展開をゲームのパートと並行して描いても、何の意味も無いってことになっちゃうのよね。
「そこにジョンはいません」ってことが分かり切っているわけで。
それどころか、今はそこでゲームが実施されていないことも分かり切っているわけで。
物語も佳境に入り、いよいよ盛り上げて行かなきゃならない段階に入っているのに、そのための仕掛けがバレバレになっちゃっているのは、なかなか厳しいことになってるなと。

完全ネタバレだが、現在パートの犯人はローガンだ。
彼は10年前のゲームで取り残された1人で、ジョンに救われて後継者になった。彼はハロランが見逃した犯人に、妻を殺されている。その罪を告白させるため、彼はハロランに背後から注射を打って眠らせ、「自分と彼が犯人によって装置に拘束された」という芝居を打つ。
でも、そのシーンの見せ方には大いに問題がある。
ハロランが何者かに眠らされて、カットが切り替わると「ローガンが目を覚まして拘束されていると知り、慌ててハロランに呼び掛ける」という様子が写るのだ。
だけど、まだハロランは目を覚ましていないので、芝居をする必要が無いのだ。それは映画を見ている観客を欺くためだけの芝居であり、まるで整合性は取れていないのよ。

(観賞日:2019年9月27日)

 

*ポンコツ映画愛護協会