『再会の街/ブライト・ライツ、ビッグ・シティ』:1988、アメリカ

作家になることを夢みてニューヨークへ出てきたジェミー・コンウェイは、雑誌「ゴッサム」の編集部で働いている。彼にはモデルをしている妻アマンダがいたが、彼女は理由も言わずに彼の元から去っていってしまった。
ジェミーは友人タッドと共に、毎晩のように飲み歩き、酒とドラッグに溺れる日々を過ごす。会社では遅刻やミスを繰り返す。そもそもジェミーはフランス語が話せると履歴書に書いて就職したのだが、フランス語なんて全く分からないのだった。
ある日、ジェミーはパリにいるはずのアマンダがファッション・ショー出演のために戻ってきていることを知る。タッドにショーの入場券を手に入れるよう頼んだジェミー。タッドはそれと引き換えに、従妹ヴィッキーと自分の代わりにデートするようジェミーに頼んでくる。
ヴィッキーに会ったジェミーは、彼女が予想と違って美人だったことに驚く。2人はすぐに親しくなり、再びデートすることを約束する。翌日、出社したジェミーは編集長クララに呼び出される。彼のチェックした原稿が間違いだらけだったのだ。ジェミーは会社をクビになってしまった。
アマンダの出演するショーに出掛けたジェミーだが、会場で騒いだために、つまみ出されてしまう。ジェミーの問いかけにも、アマンダは表情一つ変えなかった。それでもアマンダを諦めきれないジェミーは、彼女の出席するパーティーに出掛けて行くのだが…。

監督はジェームズ・ブリッジス、原作&脚本はジェイ・マキナニー、製作はマーク・ローゼンバーグ&シドニー・ポラック、製作総指揮はジェラルド・R・モレン、撮影はゴードン・ウィリス、編集はジョン・ブルーム&ジョージ・バーント、美術はサント・ロクァスト、衣装はバーニー・ポラック、音楽総指揮はジョエル・シル、音楽はドナルド・フェイゲン。
主演はマイケル・J・フォックス、キーファー・サザーランド、フィービー・ケイツ、ダイアン・ウィースト、スウージー・カーツ、フランシス・スターンヘイゲン、トレイシー・ポラン、ジョン・ハウスマン、チャーリー・シュラッター、デヴィッド・ウォリロウ、アレック・メイパ、ウィリアム・ヒッキー、ジーナ・ベラフォンテ、サム・ロバーツ、ゼット、マリカ・ブロスフェルド、ケリー・リンチ他。


ジェイ・マキナニーの小説を、彼自身の脚本で映画化した作品。ジェミーをマイケル・J・フォックス、タッドをキーファー・サザーランド、アマンダをフィービー・ケイツ、クララをフランシス・スターンヘイゲン、ヴィッキーをトレイシー・ポランが演じている。

前半、ジェミーがドラッグによって幻覚を見るシーンが何度か登場する。
それによって、彼がドラッグに溺れていることを表現しているのかもしれない。
が、効果は薄い。
彼がドラッグに溺れている感じが、今一つ表現できていない。

クビになったジェミーがタッドと共に会社に忍び込み、イタチを使ってクララを驚かせてやろうとする場面がある。ここでは、タッドがイタチに性器をかまれるなど、コミカルな演出があるのだが、中途半端にコミカルな場面を作る必要は無いのでは。
最後までシリアスで通した方が良かったと思うけど。

終盤に入って、ジェミーが同僚メグに対して、自分のことやアマンダのことを延々と話す場面が登場する。このシーン、必要無いんじゃないだろうか。
前半ならともかく、終盤になって説明されたところで、映画の流れを止めてしまうだけである。ジェミーやアマンダの輪郭を描くのは、前半で済ませておくべきだった。

ヴィッキーの登場シーンが非常に少ない。
ラスト近くで彼女に電話を掛けるシーンが重要な役目を果たしているので、それ以前にも彼女が登場する場面を多く作っておくべきだった。
彼女の存在が、ジェミーを立ち直らせるためには重要なはずだ。
ならば、それを観客に知らしめる必要があったはずだ。

非常にシリアスで暗い物語。最後に少しだけ光が見えるが、それまでの展開を考えると、もうすこし大きな希望が見えたほうが良かったかも。
いずれにせよ、マイケル・J・フォックスに暗い話は似合わないと思うのだ。
本人としては、コミカル一辺倒から脱却し、新境地を開きたかったのかもしれない。
だが、痛々しい役を演じるマイケル・J・フォックスには、あまり魅力を感じない。

 

*ポンコツ映画愛護協会