『キング・オブ・デストロイヤー コナンPART2』:1984、アメリカ

盗賊の相棒マラックと共に旅をしていた放浪の英雄コナンは、女王タラミスの兵士に襲われた。タラミスはコナンにあることを頼むため、彼の腕を試したのだ。コナンは死んだ恋人ヴァレリアを生き返らせると約束され、その依頼を引き受けることにする。
タラミスの頼みは姪のジェンナ姫を魔法使いの城に連れて行き、ジェンナしか触れることが出来ない宝石を彼女に持って帰らせること。コナンはマラック、タラミスの部下ボンバータと共に、ジェンナを連れて城へと向かった。
途中、魔術師アキロと女戦士ズーラを仲間に加えた一行は、城の近くで休息を取った。しかし、巨大な妖鳥に変身した魔法使いによって、ジェンナをさらわれてしまう。城に乗り込んだコナン達は魔法使いを倒し、宝石を手に入れる。
帰路に就いた一行。ボンバータは、宝石を手に入れた後でコナンを殺すようにタラミスから言われていた。ボンバータは仲間にコナンを襲わせるが、失敗する。タラミスが宝石を手に入れたがっていた理由は、それが眠れる邪神ダゴスを甦らせる鍵となるからだった。そしてジェンナは、ダゴスへの生け贄だったのだ…。

監督はリチャード・フライシャー、原作はロバート・E・ハワード、原案はロイ・トーマス&ゲリー・コンジェイ、脚本はスタンリー・マン、製作はラファエラ・デ・ラウレンティス、製作総指揮はスティーヴン・F・ケステン、撮影はジャック・カーディフ、編集はフランク・J・ユリオステ、美術はピエール・ルイージ・ベイジル、衣装はジョン・ブルームフィールド、ダゴス創作はカルロ・ランバルディ、音楽はベイジル・ポールドゥリス。
主演はアーノルド・シュワルツェネッガー、共演はグレース・ジョーンズ、ウィルト・チェンバレン、マコ、トレイシー・ウォルター、オリヴィア・ダボ、サラ・ダグラス、パット・ローチ、ジェフ・コーリー、スヴェン=オーレ・トールセン、ブルース・フライシャー、フェルディナンド・メイン他。


ロバート・E・ハワードの小説を基にした『コナン・ザ・グレート』の続編。
コナンをアーノルド・シュワルツェネッガー、ズーラをグレース・ジョーンズ、ボンバータをウィルト・チェンバレン、マラックをトレイシー・ウォルター、ジェンナをオリヴィア・ダボが演じている。アンクレジットだが、ダゴスを演じているのはアンドレ・ザ・ジャイアントらしい。

頭が悪いから、すぐに武力で解決しようとするコナン。
どんなことがあろうとも、全て力任せに押し切るぜってな感じだ。
この映画自体も、そんな感じになっている。
マッチョ・パワーたっぷりの展開だ。

話が完全に破綻しているし、ツッコミ所はたっぷりである。
例えば、立ち寄った村で住民と戦っていたズーラを助けるコナン。
ズーラは、村を襲った盗賊団のボスだった。
おいおい、悪いことをした奴だぞ。
そんな犯罪者を助ける英雄がいるか?
あと、盗賊団の他の奴らは、どこにいるのよ?
盗賊団って、1人なの?

アクションシーンが多く出てくる。
が、中世ファンタジー映画の剣によるアクションってのは、どうにもスピード感が無い。
その分は重厚感で見せようとしているのだが、同じパターンばかりなので飽きてくる。
シュワルツェネッガーの筋肉だけを堪能しろってか。

舞台はしっかりファンタジー世界になっている。
ヒロイック・ファンタジーとしては、これでいいのかもしれない。
でも、やっぱりB級テイストたっぷりだ。
ジェンナ役のオリヴィア・ダボは、キャピキャピのアイドルみたいなヘロヘロ演技だし。


第5回ゴールデン・ラズベリー賞

ノミネート:最低助演女優賞[オリヴィア・ダボ]
<*『ボレロ 愛欲の日々』『キング・オブ・デストロイヤー コナンPART2』 の2作でのノミネート>

 

*ポンコツ映画愛護協会