『ゴーストハンターズ』:1986、アメリカ

ジャック・バートンはサンフランシスコのトラック運転手。中国人のワン・チーにギャンブルで大勝ちしたジャックだが、ワンは中国からやって来る恋人ミャオ・ミンを迎えるため空港に行くという。ジャックも同行することにしたが、突然現れた中国ギャング団“死の貴族”にミャオがさらわれてしまう。
彼らを追ってチャイナタウンに入ったジャックとワンは、ウィン・コン一派とチャン・シン一派の抗争に巻き込まれる。そこへ天から“雷鳴”“雨”“稲妻”という“嵐の三人組”が登場し、両方のギャング団と戦い始める。さらにチャイナタウンの地底に潜む伝説の幽霊デヴィッド・ローパンが出現する。
ジャックとワンは、空港で知り合った女性弁護士グレイシーからミャオがホワイト・タイガーに捕らわれていることを告げられる。客としてホワイト・タイガーの店に潜入したジャックだが、再び現れた嵐の三人組がミャオをさらっていく。
三人組はローパンの手下だった。ローパンは体がどんどん気化してしまう呪いを掛けられており、それを解くために緑の目を持つ女性と結婚をする必要があった。そこでミャオを誘拐したのだ。ミャオを助け出そうとしたジャックとワンだったが、ローパンに捕らえられてしまう。
何とか脱出したジャックとワン。しかしミャオを救い出せなかった上、グレイシーまでもローパンに捕まってしまう。グレイシーもミャオと同じく緑の目を持っていたのだ。ジャックとワンはローパンに対抗する力を持つエッグ・シェンの強力を得て、ローパンに立ち向かう…。

監督&音楽はジョン・カーペンター、脚本はゲイリー・ゴールドマン&デヴィッド・Z・ワインスタイン、製作はラリー・J・フランコ、製作総指揮はポール・モナシュ&キース・バリッシュ、撮影はディーン・カンディ、特殊効果はリチャード・エドランド。
主演はカート・ラッセル、共演はキム・キャトラル、デニス・ダン、ジェームズ・ホン、ヴィクター・ウォン、ケイト・バートン他。


ジョン・カーペンターとしては珍しく、脳天気なSFアクション映画。おバカなノリのB級ムービー。ワイヤースタントを使用するなど、香港映画のテイストが多く見られる。
どこまでもデタラメな、バカ爆裂エンターテインメント映画だ。

ウィン・コン一派とチャン・シン一派の戦いでは、30秒ほど銃撃戦をした後に、なぜか銃を捨ててカンフー対決に突入。しかもこの戦い、物語の本筋とは全く無関係。そこへ嵐の三人組が登場するが、なぜギャング団と戦い始めるかは理解不能。

やたら女が出てくるが、ただ誘拐されるために登場したようなもの。ローパン側には女戦士がいたりして、気の抜けたカンフー合戦が展開されたりもする。カンフー、魔法、必然性は無いが登場するモンスター、ジャックの着ている変なTシャツ。
考えるな、感じるのだ。

リチャード・エドランドの無駄にド派手なSFX、いかにもカーペンター的な音楽。ハチャメチャな映画なんだけど、脚本はカーペンターじゃないんだよなあ。
ちなみにゴースト・ハンターズといっても、日本ダウザー協会の堤祐司氏とは無関係である(マニアックなネタだな)。

 

*ポンコツ映画愛護協会