『俺たちダンクシューター』:2008、アメリカ
かつて『ラブ・ミー・セクシー』という大ヒット曲でチャート1位を記録したジャッキー・ムーンは、バスケットボールチームのフリント・トロピックスを買収した。彼はオーナー兼選手兼監督になるが、試合で酒を振る舞って乱闘騒ぎを起こす。観客動員数は最低で、チームの破綻は寸前だった。1976年、ミシガン州フリント。ジャッキーは試合前に派手な衣装でコートに登場し、チアリーダーを踊らせて『ラブ・ミー・セクシー』を気持ちよく歌い上げた。
歌い終えたジャッキーは「スターティング・メンバーを紹介する」と言うが、最初に紹介したのはチアリーダーのメリンダだった。続いて彼はスクーチー、ツィーギー、ヴァカイディス、ビー・ビーを呼び出し、最後にパワーフォワードの自分を紹介した。彼はメンバーを集め、「今日はファンに勝利を誓った」と告げる。しかし彼はナチョスを家から持ち込んだ観客のダニーに腹を立て、試合を放り出して注意する。反則を取られたジャッキーだが、そんなことよりダニーが売店でナチョスを買わなかったことばかり気にしていた。
実況アナウンサーのディック・ペッパーフィールドは解説者で元トロピックスのルー・レッドウッドに、チーム得点王であるクラレンスの姿が見えないことを話した。ルーは「プロ意識が無いな」と言うが、酒を飲みながら煙草を吸っていた。ペットショップのコマーシャルに出演しているクラレンスは、母が営むカフェで働いていた。試合の時間だと気付いた彼は、車に飛び乗った。会場に到着したクラレンスはビー・ビーと交代でコートに入り、すぐにシュートを決めた。
ハーフタイムになるとジャッキーが再びマイクを握り、デュークスというヒッピーが1万ドルを懸けた超ロングシュートに挑戦した。絶対に失敗すると確信していたジャッキーだが、デュークスは見事にシュートを決めた。協賛企業としてビール会社を紹介したのは嘘であり、1万ドルを払える当てなど無いジャッキーは焦った。彼はハーフタイムショーのための大きな小切手をデュークスに渡し、適当に誤魔化す。デュークスは何も気付かず、喜んでコートを後にした。
試合後、ジャッキーはナイトクラブの「ザ・クレムリン」へ繰り出し、DJの座を奪って『ラブ・ミー・セクシー』を掛けた。バーメイドから妻のステイシーが浮気していることを指摘されたジャッキーだが、何食わぬ様子で「気にしないさ。俺たちはオープンな関係だ」と告げた。店に集まったチームのメンバーは、トロピックスだけでなくリーグ全体が危機的状況にある噂について話し合った。ジャッキーは「明日の朝、リーグ会議でインディアナポリスへ行く。NBAの所属になる」と話し、これで安泰だと述べた。
明朝、会議に出席したジャッキーは、コミッショナーから今シーズン限りでABAがNBAに吸収合併されることを知らされる。喜ぶジャッキーだが、コミッショナーは「来年、NBAに行けるのは4チームだけだ。残りのチームは解散してもらう」と告げた。そしてNBAに行けるチームは、既にネッツ、スパーズ、ペイサーズ、ナゲッツに決まっていた。多額の補償金が出ると言われたジャッキーだが納得できず、チームの存続を訴えた。「シーズンの上位4チームは存続」と彼が提案すると、何名かのオーナーも賛同する。コミッショナーは却下しようとするが、投票によってジャッキーの案が採用された。
ジャッキーから報告を受けたトロピックスの選手たちは、「上位4チームに入るなんて無理だ」と完全に諦めていた。彼らはチームが弱いことを認識していたが、ジャッキーは新しいポイントガードを雇っていた。ジャッキーが洗濯機と引き換えにトレードで獲得したのは、ベテランのエド・モニックスだった。エドは暴力的なプレーが多く、トロピックスの全員が被害を受けていた。ツィーギーに至っては鎖骨を折られたこともあり、誰もエドを歓迎しなかった。ジャッキーは選手たちに、エドと仲良くするよう説いた。
エドはフリントで恋人のカイルと暮らす元恋人のリンを訪ねるが、「なぜ来たの?」と迷惑そうに言われた。ジャッキーは友人のボビー・ディーやコーネリアス・バンクス、ルー、ディックとカードに興じ、エドのことを話した。コーネリアスの不用意な言葉にルーが腹を立て、拳銃を持ち出した。しかし彼が笑って「弾は入ってない」と言い出したので、全員がロシアン・ルーレットごっこを始めた。1発だけ弾が入っていたので危うく誰かが死ぬところだったが、コーネリアスが左腕を撃たれただけで済んで全員が笑った。
チームバスで試合会場へ向かう途中、エドはスクーチーたちにせがまれてチャンピオン・リングを見せた。「派手に見せびらかすのは好きじゃないから、普段は首から下げてる」とエドが話すと、クラレンスは「決まりが悪いからだろ」と指摘する。優勝を決めたプレーオフで、エドはずっとベンチを温めていた。クラレンスがエドに嫌味を浴びせていると、ジャッキーが説教した。試合が始まるとジャッキーはトラベリングの反則を取られ、審判に暴言を吐いて退場を宣告された。ジャッキーは納得できず、試合を放棄した。
ジャッキーはデュークスから「銀行に小切手を持って行ったら換金できないって。普通サイズの小切手をくれない?」と言われ、「大きな銀行で試してみろ。大きな小切手用の窓口がある」と告げた。ジャッキーはトロビピックスの面々に、「コミッショナーから連絡があって、新たな条件を突き付けてきた。毎回、ホームの試合で2千人以上の観客が必要だ。一定のファンが集まらないチームはダメらしい」と話す。「試合に勝つだけでも大変なのに、そんなに大勢の観客を集められるのか」とスクーチーが告げると、ジャッキーは「俺に考えがある。今週はテレビの中継がある。そこで目立つんだ」とアイライナーを引くよう提案した。
全員がアイライナーを引いて試合に臨み、相手が異様な形相に怯んでいる間にボールを奪った。しかし汗をかいてアイライナーが落ち、目に入って痛くなる。エドだけはアイライナーを拒否していたが、相手に挑発されて腹を立てる。彼が殴り掛かろうとするとジャッキーが制止し、「コミッショナーが見てる。NBAの話が無くなる。頼むよ」と説き伏せた。「コマーシャルの間ならどうだ?」とエドが言うと、ジャッキーも同意した。コマーシャルに入った途端、トロピックスは相手チームに襲い掛かった。
ハーフタイムで控室に戻ったジャッキーは、「みんな頭で考えすぎる。情熱を出し切れば必ず無敵になれる」と選手たちに訴える。そして「今から女房に、みんなの情熱を引き出してもらう」と言い、ストリッパーのような格好のステイシーを音楽に合わせて踊らせた。エドは「このチームは試合のことを話さないのか」と腹を立て、ジャッキーに「勝利に近道は無い。必要なのは戦略を立てることだ」と話す。クラレンスが嫌味を浴びせると、エドは「セルティックスはスターの寄せ集めじゃなかった。チームだった。目立つことしか考えない奴らとは違う」と語った。
クラレンスが「アンタはチームに何の貢献もしなかった」と言うと、エドは「俺は試合に出ていなくても、プロとして戦った。お前に才能があっても、自分でキャリアを潰している奴はNBAでプレーできない」と声を荒らげた。外に出たエドは怒りに任せてパトカーの窓を蹴り付け、乗っていた警官に逮捕された。拘留されたエドは、リンのおかげで保釈された。控室で手当てを受けたエドはリンとヨリを戻そうとするが、「自分を好きになれない人を愛せないから別れた」と言われた。そこにクラレンスたちが現れ、「チームの監督になってくれ」とエドに頼んだ。「ジャッキーが納得しないぞ」とエドが言うと、クラレンスは「俺に任せてくれ」と告げた。
シャッキーはコートにチームを集め、キグルミ姿で音楽に合わせて踊る練習を積ませる。エドが現れると、クラレンスが「彼にコーチを頼んだ」とジャッキーに打ち明けた。ジャッキーは裏切り行為だと憤慨するが、エドが「オフェンスとディフェンスは俺が指導する。君は監督のままでいてくれ」と説明する。クラレンスも「ジャッキーは宣伝が上手いから、ファンを集めてくれ」と機嫌を取り、ジャッキーは納得した。エドはボールを使わない地道な練習を積ませ、選手たちは疲労困憊になって嘔吐した。
次の試合でトロピックスの面々は、今までと全く違う動きを見せる。しかし勝利直前の作戦タイム、ジャッキーは「勝ってもいいが、得点は控えめに」と言う。その日は「得点が125点を超えればコーンドッグを全員に無料でプレゼント」というキャンペーンが展開されており、あと1点まで迫っていた。しかしジャッキーはコーンドッグをの用意もしておらず、「時間を稼ごう」と提案する。エドは「気にするな。最後まで全力で戦え」と指示し、ジャッキーにも同意させる。ジャッキーは得点を阻止しようと妨害を繰り返すが、ヴァカイディスがシュートを決めた。会場は大いに盛り上がり、ジャッキーは猛ダッシュで逃げ出した。
エドの指導で強くなったトロピックスは最下位を脱出し、観客動員数も更新する。チームは5連勝で順位は5位にまで上昇し、シーズン終了が近付いた。エドはリンを訪ねてプロポーズし、「昔みたいな過ちは繰り返さない。傍にいてくれ」と頼む。リンは彼を受け入れ、激しいセックスに及んだ。ジャッキーはボビーから、コミッショナーが月曜にフリントへ視察に来ることを聞かされた。スタンドに2千人の観客を集めるため、ジャッキーはチームの応援番組に出演する。司会を務めるディックは、あと2勝でNBA入りであることに触れ、相手チームへの対策を質問した。しかしジャッキーは彼の質問を無視し、「明日の試合後に熊のデューイとレスリングする。みんな、是非来てくれ」と視聴者に呼び掛けた。
当日、デューイを前にしたジャッキーは怖じ気付くが、何とか歩み寄って軽いパンチを浴びせる。反撃が無いので余裕を見せるジャッキーだが、背後から襲われて絶叫する。彼を助けようとしてボビーがケージを開けたため、デューイが逃げ出して観客はパニックに陥った。コミッショナーはトロピックスの面々を集め、「土曜日に勝ってもNBAには行けない。リーグ拡張委員会が会議を開いた結果、フリントのメディア市場は大きくないという結論になった。これ以上は何も出来ない。コミッショナーは「君がここまでやるとは思わなかった」と評価し、その場を後にした。
ジャッキーは選手たちから「俺たちのジャッキー・ムーンなら何とかしてくれるはずだよな」と頼られ、「俺はただのインチキ野郎だ。『ラブ・ミー・セクシー』はママが死ぬ前に作った曲の盗作だ」と語った。トロピックスのNBA入りが消滅し、ジャッキーは最終戦の対戦相手である首位のスパーズにクラレンスをトレードした。エドはジャッキーに「またバスケできる機会を与えてくれて、感謝してる」と言い、チームの召集を頼んだ。エドはトロピックスの仲間に向かい、全力を出し切って4位に入ることが重要だと訴えた…。監督はケント・アルターマン、脚本はスコット・アームストロング、製作はジミー・ミラー、製作総指揮はローレン・シュラー・ドナー&マイケル・アギラー&トビー・エメリッヒ&ケール・ボイター&ケント・アルターマン&デビッド・ハウスホルター、共同製作はジョシュ・チャーチ、撮影はシェーン・ハールバット、美術はクレイトン・ハートリー、編集はデボラ・ニール・フィッシャー&ピーター・テシュナー、衣装はスーザン・マシソン、音楽はセオドア・シャピロ。
主演はウィル・フェレル、共演はウディー・ハレルソン、アンドレ・ベンジャミン、モーラ・ティアニー、ウィル・アーネット、アンディー・リクター、デヴィッド・ケックナー、ロブ・コードリー、デレイ・デイヴィス、ジョシュ・ブラーテン、ジェイ・フィリップス、アンドリュー・デイリー、ピーター・コーネル、マット・ウォルシュ、パット・キルベイン、ジャッキー・アール・ヘイリー、パティー・ラベル、ティム・メドウズ、ジェイソン・サダイキス、クリステン・ウィグ、エリア・イングリッシュ、イアン・ロバーツ、フィル・ヘンドリー、エド・ヘルムズ、ブライアン・ハスキー、ポール・ラスト、シャーリン・イー、ラシッド・バード、テレル・バード、タイウス・ティルマン、マイケル・ウェストファル他。
1967年から1976年までアメリカに存在したプロバスケットボールリーグを舞台にしたコメディー映画。
『マスク2』や『ヒストリー・オブ・バイオレンス』などの製作総指揮を担当していたケント・アルターマンが、初監督を務めている。
脚本は『恋愛ルーキーズ』『ライラにお手あげ』のスコット・アームストロング。
ジャッキーをウィル・フェレル、エドをウディー・ハレルソン、クラレンスをアンドレ・ベンジャミン、リンをモーラ・ティアニー、ルーをウィル・アーネット、ボビーをアンディー・リクター、アランをデヴィッド・ケックナー、カイルをロブ・コードリーが演じている。根本的な問題として、「なぜジャッキーはトロピックスを買収しただけでなく、監督と選手まで兼ねたのか」ってトコに疑問が湧く。
それぐらいバスケが大好きだったのかというと、そういう様子は見えない。本当にバスケが好きなら、もっと真面目に取り組むはずだ。
しかし彼はバスケの試合で勝つことよりも、自分が試合前にパフォーマンスすることばかりに力を入れているのだ。
だったら、オーナーの仕事だけでいいはずでしょ。ジャッキーが監督と選手も兼任している設定を成立させるための理由を、この映画は何も用意していないのよ。
だけど理由を用意するのは必須事項だろ。別にデタラメでも何でもいいんだから。
どうせ荒唐無稽な話だから、そこにリアリティーなんて誰も求めていないはずだし。
で、そんなバスケへの愛も情熱も感じない奴が選手&監督なのに、他の選手やチアリーダーたが全く不満や怒りを見せないのも不可解。
こいつらも真剣に取り組んでいないのか。だとしたら、なんでバスケやチアを続けているのか。エドが加入する際、彼の経歴については何も説明されない。ただ「ベテラン」ってことしか分からない。
上位4チームに入るために獲得した選手なんだから、それなりに実力はあるはずだ。実際、後のシーンではチャンピオン・リングも見せるしね。
だけど、なぜ彼の経歴をザッとでいいから説明しないのか。そこを省いても、何の得も無いでしょ。っていうか経歴の説明は必須じゃないかと。
あと、ジャッキーは「ここにいるみんなが殴られたことがあるかもしれない」と言うけど、そんなに暴力的な選手なのかよ。
その辺りも、ちゃんとした説明が無いからボンヤリしているんだよね。トロピックスの選手はエドに殴られたことがあり、ツィーギーは鎖骨を折られたことがある。でも、だから最初に紹介された時に選手が彼を歓迎しないのかというと、そういうわけではなさそうだ。
でも、じゃあ歓迎しない理由は何なのか、それは全く分からない。
あと、全員がエドに殴られているのに、「みんな愛し合おうぜ」というチームの標語を守るようジャッキーが説くと、クラレンス以外は簡単にエドと打ち解けるんだよね。
何かギャグがあるのかと思ったら何も無いし、その辺りの展開は、どういうつもりなのか。ジャッキーがボビーたちとカードに興じ、ロシアン・ローレットを始めるエピソードがある。「空砲だと思っていたら弾が入っていた」と いうネタなのはバレバレだし、その通りのオチが待っている。
でも、それよりも引っ掛かるのは、「そもそも、そのエピソードを挿入する意味って何なのか」ってことだ。
バスケとは何の関係も無いし、選手のキャラを紹介するためのパートになっているわけでもないし。
あと、最後は「コーネリアスの右腕から血が出て全員が笑う」という形だけど、ちゃんとオチてない感じがするぞ。オチてないと言えば、「チームバスで移動中にクラレンスがエドに嫌味を浴びせているとジャッキーが説教する」というシーンがあるけど、ここも全くギャグにななっていないんだよな。
まさか、「ウィル・フェレルが真剣な顔で叱っている」ってのを笑えということなのか。
ひょっとしたらアメリカでは、ウィル・フェレルがマジに怒るだけでも笑えちゃうのかなあ。
だとしたら、そこは日本とアメリカの感覚の違い、もしくはウィル・フェレルという喜劇俳優に対する認識の違いなんだろうなあ。上位4チームだけが存続できることが決まった後、ジャッキーはトロピックスの面々に説教するほど熱い気持ちを見せる。
でも練習は全くしないし、試合になると相変わらずのポンコツなプレーを繰り返すだけでなく、審判に腹を立てて試合を放棄してしまう。
上位4チームに入るためには試合放棄なんかしている場合じゃないのに、そういうことを平気でやる上に後悔もしない。そして選手たちも、なぜか彼に従って会場を去ってしまう。
そんなに笑いがあるわけでもないし、色んな意味で納得できかねるエピソードだわ。トロピックスの他のメンバーがエドを受け入れる中で、クラレンスだけは嫌味を浴びせてキツく当たる。戦略の重要性を説いた時も、それは真っ当な意見なのに、クラレンスは嫌味を浴びせる。
しかしエドが保釈されると、クラレンスが率先して監督を要請するのだ。
もちろん「エドの熱い言葉に心を入れ替えた」ってことだろうとは思うのよ。
だけど今まで嫌味ばかり浴びせていたんだし、まずは謝罪して自分の間違いを認めるべきじゃないかと。そこの手順を省いて「監督を要請する」という展開に移るのは、スムーズじゃないのよ。ウィル・フェレルというコメディアンのキャラクターを考えると、最後まで「おふざけ全開」で突っ走った方が向いているように感じる。でも、この映画は途中から熱血スポ根物としての色合いが濃くなっていく。
そうなると、相変わらずバスケの練習よりもパフォーマンスにばかり力を入れているジャッキーは、そのテイストに合わなくなってしまう。熱血モードに突入するのなら、ジャッキーも真面目に練習を積んでバスケに取り組む必要があるからだ。
しかし彼は相変わらず、バスケに対する熱が乏しい。いや、一応はあるんだけど、クラレンスやエドとは明らかにズレている。
ジャッキーは「選手」として燃えるのではなく、あくまでも「チームのオーナー」としての熱なんだよね。
なので、そんな奴が選手としてプレーを続けていると、ハッキリ言って邪魔なのだ。映画が始まった時、ウィル・フェレルがジャッキー・ムーンとして歌う『ラブ・ミー・セクシー』が流れてくる。
コメディー映画のために用意された、一発屋による架空のヒット曲だが、なんとナイル・ロジャースのプロデュースだ。そしてジャッキーの母親を演じているのは、数多くのヒット曲を持つ歌手のパティー・ラベルだ。
だが、そこの設定は劇中で、ほとんど活用されていない。
でも、せっかく「過去に大ヒット曲を出した一発屋の男」を主人公にしたのなら、歌の世界を舞台にした話にすればいいんじゃないかと思うんだよね。
例えば、すっかり落ちぶれている主人公が、再ブレイクを目指して奮闘するコメディーにすればいいんじゃないかと。(観賞日:2020年8月7日)