『エンバー 失われた光の物語』:2008、アメリカ

地球最後の日、人類の運命は小さな金属製の箱に託された。人類を救う唯一の方法として、建築家や科学者たちが考えたのが、人類を守る 地下都市エンバーの建設だった。耐用年数の確実な保証は無いが、200年と設定された。次の世代の人類は、地上生活を知らないことに なる。設定された金属製の箱は、エンバーの初代市長に委ねられた。箱は「必要になった時に開く」という言葉を共に、市長が交代する度 に引き継がれていった。だが、残り47年となった時に継承が途絶えた。箱は片付けられ、その存在は忘れられてしまった。時は流れ、都市 が老朽化する中で、箱は人知れず開いた。
ドゥーン・ハローは「割り当て日」が訪れたため、学校へ出掛ける準備をする。「くだらない仕事にならないといいけど」と言う彼に、父 のロリスは「どんな仕事かは問題じゃない」と語る。彼が言葉を続けようとすると、停電になった。すぐに回復するが、今週に入って停電 は3度目だ。ドゥーンは「発電機が壊れたら都市は終わりだ。このままだとエンバーは崩壊する。俺が発電機を直すよ」と言う。
学校に生徒たちが集まり、コール市長が卒業する彼らに挨拶する。リーナ・メイフリートは遅刻したため、慌てて学校へ行く。くじ引きに ょって、次々に卒業生たちの職業が決まっていく。リーナの親友リジーは支給係になってガッカリする。リーナは配管工に決まって大きな ショックを受けた。ドゥーンはメッセンジャーのくじを引くが、割り当てが終わった後でリーナに「交換しないか」と持ち掛ける。彼が 「狙ってたのは電気工の助手だけど、メッセンジャーよりは配管工の方がいい」と言うと、リーナは喜んで承諾する。
リーナは帰宅し、痴呆の症状が出ている祖母に報告した。ドゥーンは父から卒業祝いとして、彼が作った謎の道具を渡される。ロリスは 「それが何かは、いずれ分かる。それが何なのか、思い込みで判断するな」と告げた。翌日、リーナとドゥーンはそれぞれの仕事場へ行く 。リーナはメッセンジャーのキャプテンであるフリーリーから指示を受け、ガーン広場へ向かう。ドゥーンは熟練配管工のスルから、 「ヘルメットに名前を書いておけと。何か事故があった時に身許が分かるように」と言われる。
リーナは市場の男からメッセージを預かり、温室でイモを育てているクラリーの元へ行く。その時、外から男の悲鳴が聞こえた。視線を 向けると、“見知らぬ地域”へ行ったサッジ・マーラルという男がフラフラと歩いて来た。人々が遠巻きに見ている中で、彼は、「私は 都市の外へ行った。そこは暗闇で、巨大な何かがいた。都市の外は暗黒の世界だ」と語る。そこへ警官が来て、彼を連行した。サッジが 落とした何かの角を、リーナは密か拾い上げた。
ドゥーンはトンネルに入り、スルと共に配管修理の作業をする。しかし、新しい配管はスルが子供の頃から無くて、古くなった配管の穴を テープで塞いでいるだけだった。ドゥーンはスルが居眠りしている間に、発電機室を見つけ出そうとする。抜け道を探した彼は「351」と 刻まれた扉を見つけるが、鍵が掛かっていた。貯蔵室に忍び込んだ彼は運搬係のルーパーに見つかり、追い出されてしまった。
また停電が発生するが、今回はなかなか復旧しない。不安になっていたリーナはドゥーンと遭遇する。ドゥーンは「発電機を直しても、 また故障する」と教える。リーナは「都市の外に出た人が水の音を耳にしたって言ってた。エンバーに出口があるんじゃない?」と告げる 。7分が経過し、ようやく停電から復旧した。リーナが角を見せると、ドゥーンは「クワガタだ」と言い、それを預かった。
ドゥーンが作業場へ戻ると、発電機が火事なっていた。放水作業が行われる中、配管工は退避した。リーナが帰宅すると、祖母は何かを 捜していた。彼女は「とても大事な物なの。私のひいおじいさんが言ってた」と口にする。リーナは幼い妹のポピーが箱を開けて紙を 食べていたので、それを注意した。リーナが箱を抱えているのを見た祖母は、「それよ」と言う。しかし祖母は、その箱が何なのかを全く 覚えていなかった。
ドゥーンは電気工の助手になった友人のジョスから、「発電機が完全に壊れた。もう修理は不可能だ」と聞かされる。リーナは洗濯場で 働くシュナップの元へ行き、恋人からのメッセージを伝えた。その帰り、彼女はルーパーからコールへの「船は満たされた」という伝言を 頼まれる。市庁舎を訪れたリーナは用件を秘書のバートンに伝え、市長室に案内される。廊下には歴代市長の肖像画が飾られている。その 中にはリーナの先祖である7代目市長ポッド・モレスワートの肖像画もある。リーナは肖像が抱えている箱に気付いた。リーナはコールに ルーパーからのメッセージを伝えた後、肖像画の箱のことを尋ねるが、答えてもらえなかった。
ドゥーンはロリスに「発電機は限界なのに、作業員は何も知らされていない」と不満を漏らすが、「我々に何が出来る?打つ手は無い」と 告げられる。彼は角について古い図鑑で調べ、「昔のクワガタは小さかったの?」と尋ねるが、ロリスは「もう考えるな」と言う。リーナ は箱を開け、中に入っていた紙を見た。紙は破れており、しかも一部分が無くなっていた。リーナは円形の紙を繋ぎ合わせ、書かれている 文章を読む。何かを解除するための手順が記されているようだが、断片的にしか分からなかった。
リーナが箱を触っていると、中から何かのマークが刻まれた透明の板が飛び出した。リーナがリジーの勤務先を訪れて板を見せている時、 地震と停電が続けて発生した。リーナは女医に祖母を診察してもらうが、薬は無いという。続けてポピーを診てもらうと、彼女は箱に 入っていた紙を食べて喉に詰まらせていた。また停電が起き、復旧した時には祖母が死亡していた。リーナとポピーは近所の住人である マードおばさんの家で世話になることにした。
リーナが停電の多さに不安を漏らすと、マードは楽観的な態度で「大丈夫よ。助けが来る。この都市を作った建設者たちが、また現れて道 を示してくれるわ」と語った。リーナは円形の紙を繋ぎ合わせ、「配管作業所」という文字を読み取った。ドゥーンに見せると、その字体 に見覚えがあるという。リーナとドゥーンは夜の学校へ侵入し、建設者たちの本を開いた。確かに、円形の紙と同じ字体だった。
円形の紙を見たドゥーンは、それがエンバーの出口を示す指示書だと確信した。ドゥーンはリーナを連れて、地図から消されていた秘密の トンネルに入る。「351」の扉の鍵を壊して入ろうとしていると、誰かがやって来た。しかしリーナたちが身を潜めていると、彼らは何か に怯えて逃亡した。直後、巨大な未知の動物が地下通路を通り過ぎた。リーナとドゥーンはトンネルを進むが、動物に遭遇した。2人は 動物に襲われ、慌てて逃げ出した。
リーナは配管工のロッカーで、メイフリートの名前が刻まれたヘルメットを発見した。ドゥーンによると、それは溺死した配管工が被って いたヘルメットだという。リーナはフリーリーの元を訪れ、泣きながら「温室用のパイプで溺死なんかするわけないわ。本当に父さんは 溺死なの?」と問い掛ける。するとフリーリーは温室の地下へ連れて行き、「貴方のお父さんも脱出口があると信じていた。見知らぬ地域 へ行くのは違法だからと止めたけど、お父さんは言うことを聞かなかった。トンネル内は水で溢れて、彼は溺死した。他のみんなは何とか 逃げ出した」と明かした。リーナが市長に箱を渡す考えを口にすると、彼女は「それがいいわ」と賛同した。
翌日、市長は市民を集め、「停電を解決するのに重要なのは解決策を見つけることです。そのためには徹底した調査が必要です。そこで 特別調査班を組織します」と演説して喝采を浴びた。リーナは、リジーが何十年も前に無くなったはずのパイン缶を密かに運んでいるのを 目撃した。どこで手に入れたのか尋ねると、「彼氏から貰ったのよ。私に夢中なの。貯蔵室は帳簿の上では空っぽだけど、実は食料が 残っているらしいの」とリジーは語る。リジーの彼氏はルーパーだった。
リーナがドゥーンと共に「351」の扉を開けると、その奥には大量の食料品が保管されている部屋があった。2人はコールが椅子に座って 眠り込んでいるのを見つけ、気付かれないように外へ出た。市長は自分だけ助かる方法を確保していたのだ。ドゥーンは、リーナが残して いる両親が生きていた頃の留守電メッセージを聞く。その中には「ずっと考えていたが、息子のために君と一緒に行くことにした」という リーナの父宛てのメッセージがあった。それを聞いたドゥーンは、声の主がロリスだと気付いた。ドゥーンは帰宅し、ロリスに「都市を 出ようとしたんだね。出口はあるよ。配管作業室の中だ。建設者の指示書を見つけた」と述べた。
歌声集会の日、リーナはバートンに「市長が大量の食料品を隠し持っています。運搬係のルーパーが協力しています」と訴えた。しかし彼 も市長の仲間で、リーナは捕まってしまう。市長はリーナの持っている箱を奪おうとする。リーナは停電の隙に、市長の持っていた板を 奪って逃走した。リーナとドゥーンは反逆罪でお尋ね者になる。ハロー家には警官が来るが、ロリスが時間を稼いでドゥーンを逃がす。 リーナとドゥーンは温室で落ち合うが、バートンと警官隊がやって来た。2人はロリスが作ったトンネル掘削用の乗り物を発見し、それに 乗って地下を進む…。

監督はギル・キーナン、原作はジェニー・デュープロ、脚本はキャロライン・トンプソン、製作はトム・ハンクス&ゲイリー・ゴーツマン &スティーヴン・シェアシアン、製作総指揮はジョン・D・スコフィールド&ダイアナ・チョイ・サックス、撮影はハビエル・ペレス・ グロベット 編集はザック・ステーンバーグ&アダム・P・スコット、美術はマーティン・ラング、衣装はルース・マイヤーズ、 視覚効果監修はエリック・ダースト、音楽はアンドリュー・ロッキングトン、音楽監修はリンゼイ・フェローズ。
出演はシアーシャ・ローナン、ハリー・トレッダウェイ、ビル・マーレイ、ティム・ロビンス、マーティン・ランドー、メアリー・ケイ・ プレイス、トビー・ジョーンズ、マリアンヌ・ジャン=バプティスト、マッケンジー・クルック、 リズ・スミス、ルシンダ・ドライゼク、ヒースコート・ウィリアムズ、エイミー・クイン、キャサリン・クイン、B.J.ホッグ、マット ・ジェサップ、サイモン・クンツ、アン・クイーンズベリー、ブリッジ・ニー・チオナオラ、モーリーン・ドウ、ヴァレリー・オコナー、 フランキー・マッカファーティー他。


ジェニー・デュープロの同名小説を基にした作品。
監督は『モンスター・ハウス』のギル・キーナン。
アメリカで大コケしただけでなく、世界市場での興行収入でも大赤字だった。日本では劇場未公開。
リーナをシアーシャ・ローナン、ドゥーンをハリー・トレッダウェイ、 コールをビル・マーレイ、ロリスをティム・ロビンス、スルをマーティン・ランドー、マードをメアリー・ケイ・プレイス、バートンを トビー・ジョーンズ、クラリーをマリアンヌ・ジャン=バプティスト、ルーパーをマッケンジー・クルックが演じている。

早く物語に入りたいということなのか、なぜ人類が地上で暮らせなくなったのか、なぜ箱の継承が途絶えたのかという説明は無い。箱は 大事な物なんだし、「大事な物」として受け継がれていたはずなんだし、その継承が途絶えるって不可解なんだけど、説明は無い。
あと、なぜ人類が地上で暮らせなくなったのかってのを説明せずにすっ飛ばしてしまうのなら、中途半端に「これまでの経緯」から入る よりも、いきなり「現在の地下都市」から開始した方が、むしろスムーズなんじゃないか。で、物語を進めていく中で、登場人物に 「エンバーが建設された事情や今までの経緯」を語らせてしまえばいいんじゃないの。
そういう形なら、なぜ地上に暮らせなくなったのかという説明が無くても、それほど気にならないんじゃないか。
だって、そこに住む人々はその事情を知らなくて当然なんだから。

箱にしても、それをリーナが見つけた時点では、観客も「それが何か分からない」ということにしておけばいいんじゃないの。
どのみち、それが建設者によって残された箱ってことは分かるけど、エンバーに200年の耐用年数が来た時にどのように役立つのかは、 イマイチ良く分からないんだし。
だからってマクガフィンってわけじゃなくて、後半に入ると、どういう役割なのかという説明はあるわけで。
だったら中途半端に箱を紹介してしまうより、「謎の箱」にしておいてもいいのではないかと。

エンバーが建設された事情や、箱の継承について最初に説明したのは、子供向け映画としての分かりやすさを意識したのかもしれないけど 、そこが中途半端に感じる。
分かりやすさを意識するなら、もっと徹底して序盤で説明した方がいい。
っていうか、箱が何なのかを最初に明かさなくても、その程度のことで子供たちが混乱するとは思えないが。
それに、まず最初にファンタジー空間である地下都市を見せてしまった方が、子供であれ大人であれ、惹き付ける力を持っているんじゃ ないかなあと。

人物紹介や設定の説明を、バッサリと削ぎ落としている。
だから、いきなり「割り当て日」とか言われても、そりゃ見ていりゃ何となくは分かるけど、どういうシステムなのかは良く分からない。
もう少し丁寧に説明した方がいいんじゃないか。
それに、なぜ割り当てられた仕事をリジーやリーナが嫌がるのか、それも良く分からないし。
リーナが何の仕事を狙っていたのかも分からない。ドゥーンからの提案を喜んでいるってことは、メッセンジャーを狙っていたのか。
だったら、それを先に描けよ。

リーナのキャラ紹介を全くやっておらず、「遅刻して学校に到着し、配管工の仕事を嫌がって、ドゥーンと仕事を交換して喜んで」という のを、いきなり見せられる。
ホントに主人公なのかと思ってしまうぐらいの、登場シーンの描写だ。
先にドゥーンを登場させていて、彼は父と喋らせているのに、リーナは家族とも話さず、家も外見しか見せないし。
両親が死んでいるとか、ボケた祖母と幼い妹のポピーの3人で暮らしているとか、そういうのを先に示した方がいいんじゃないの。

世界観の紹介も全くやらず、どんどん話を進めていく。話を進めていく中で少しずつ世界観が見えてくるという形なんだけど、それって 上手いやり方とは思えない。
割り当てで仕事が決まった後で、ドゥーンの家にロボットがあるのを見せたり、巨大な虫が傷付いているのをドゥーンが見つけて手当て したり、リーナがポピーに足踏み式の電話機で父の留守電メッセージを聞かせたりと、世界観の紹介になるような描写が幾つか続くが、 それを先にやった方がいいでしょ。
現代の現実社会を舞台にしている場合、最初からどんどん物語を進めても全く問題は無いんだけど、架空の世界を舞台にしている場合は、 まず「どういう世界なのか」という紹介を先にやって、その世界に観客を馴染ませるという作業を先にやった方がいいと思うんだよな。
ひょっとして、「原作が有名だから、わざわざ世界観を説明しなくても皆さんご存知でしょ」というスタンスだったりするのか。

停電がしばしば起きているということに関してドゥーンは「発電機が壊れたらエンバーは終わり」と言っているけど、それは軽いノリだ。
多くの人々がどう思っているのか、その辺りも良く分からない。
また、市長が市民に対し、停電の多発をどのように説明しているのかも分からない。
そこは市長が「何の問題も無い」と嘘をつき、大多数の国民は停電の多さは気になっているけど特に大きな危機感は抱いていないってこと を描いておいて、そんな中でドゥーンが配管工の仕事を通じて初めて「この都市はヤバいんじゃないか」と気付き、独自に調べるという 流れにした方がいいんじゃないの。
演説シーンで、市長が人々から尊敬されていることや、彼が市民を騙していることが表現されているけど、それじゃあ遅いんだよな。

この映画、そもそも冒頭で200年の耐用年数ってのを説明しちゃってることもあって、最初から「エンバーは危機に瀕している」という 雰囲気がビンビンに漂っているんだよね。
停電がしばしば起きているという説明の段階で、それが「単なる停電」ではなく、崩壊の予兆であることが分かってしまうってのは、得策 とは思えないんだよな。
それよりも、最初はもう少し明るい雰囲気で入って、それから少しずつ危機感を煽っていく流れの方がいいのではと。
ぶっちゃけ、最初からずっと陰気で暗いんだよな。
リーナを「明るく元気で活発な女の子」にしておいて、彼女をもっと序盤から多く使えば、そこで雰囲気が明るくなったかもしれんけど。

「発電機が壊れて停電になる」→「エンバーの出口を探す」という筋道が、頭の中でスムーズに結び付いてくれないんだよな。
「発電機が壊れたらエンバーという都市は崩壊する」というところがピンと来ないのよ。
だってさ、発電機が壊れても、例えば「都市がウイルスに汚染されて人間が住めない場所になる」とか、「核ミサイルを撃ち込まれて都市 が破壊された」とか、そういうことじゃないでしょ。
「発電機が壊れたら、修理すればいいでしょ」と思ってしまうのよ。

劇中で「もう修理は不可能だ」というセリフがあるけど、なぜ発電機の修理が不可能なのか、それがサッパリ分からない。
新しい配管が無いとも言っているが、なぜ無いままで今まで放置して来たのか。無いのであれば、新しい物を作ればいいじゃないか。
発電機にしても、新しい物を作ればいいじゃないか。
それを作る技術が無いってことなのか。
技術が無いにしても、リーナとドゥーンの行動目的は、まずは「発電機を修理する方法を見つけ出す」とか、「電気を起こす別の方法を 見つけ出す」というところに行くべきじゃないのか。
「発電機が故障した」という危機において、なぜ第一に「エンバーの出口を探す」という行動になるのかと。
そりゃあ、「指示書を見つけたから」ということではあるんだけど、そこは上手く筋道が繋がっていない。

「エンバーの耐用年数が200年しかない」ということをリーナたちが知らないままで行動しているってのがネックなんじゃないのかな。
ホントは、停電の多発は、ただ発電機が壊れたってだけじゃなくて、エンバーの耐用年数が限界に来ている状況なんだけど、それをリーナ とドゥーンは理解していないまま、円形の紙が出口の指示書だと気付き、トンネルに入るのよね。
耐用年数が200年しかないことを理解した上で「だから出口を探さなきゃ」ってことなら、こっちも納得できるんだけどさ。

しかも、トンネルを探るから、そこからは冒険が続くのかと思ったら、そうじゃないんだよね。
そこは巨大動物からの逃走だけで終わって、また「冒険しない時間帯」に戻ってしまうのだ。
ちゃんと「脱出のための行動」に入るのは、残り30分ぐらいになってから。で、いざ都市の外に出るための行動を開始すると、そこには 市長の手下たちが全く来ないので、何の邪魔も入らない。
で、「水車が故障する」という以外のピンチが無くて、サクサクと進んでしまうのよね。
そこは「次々に襲い掛かるピンチ」を用意して、ハラハラドキドキ感を煽るべきなんじゃないのかなあ。

(観賞日:2012年8月3日)

 

*ポンコツ映画愛護協会