『アダムス・ファミリー2』:1993、アメリカ

お化けのアダムス一家のゴメスとモーティシア夫婦に赤ん坊が産まれた。ピューバートと名付けられた男の子は、その存在を疎ましく思う長女ウェンズデーや長男パグズリーに殺されかけるが、そこはアダムス・ファミリー、死ぬわけはない。
ベビーシッターを雇うことにしたゴメスとモーティシアの元に、現れたのはセクシーな女性デビー。だが、彼女はこれまで3人のリッチな独身男性を誘惑して結婚し、殺害して遺産を手に入れてきた殺人犯だった。そして、次の狙いはゴメスの兄フェスターだ。
ウェンズデーはデビーが普通のベビーシッターではないと気付く。だが、デビーの策略でサマーキャンプに送られてしまった。その間にデビーはフェスターを誘惑し、結婚にこぎつけた。いよいよデビーはフェスターを殺害しようと動き出す…。

監督はバリー・ソネンフェルド、キャラクター創作はチャールズ・アダムス、脚本はポール・ラドニック、製作はスコット・ルーディン、製作協力はスーザン・リンゴ、製作総指揮はデヴィッド・ニックセイ、撮影はドナルド・ピーターマン、編集はジム・ミラー&アーサー・シュミット、美術はケン・アダム、衣装はテオーニ・V・アルドリッジ&アリーナ・パノヴァ、音楽はマーク・シャイマン。
出演はラウル・ジュリア、アンジェリカ・ヒューストン、クリストファー・ロイド、ジョーン・キューザック、クリスティーナ・リッチ、キャロル・ケイン、ジミー・ワークマン、ケイトリン・フーパー、クリスティン・フーパー、カレル・ストライケン、デヴィッド・クラムホルツ、クリストファー・ハート、デイナ・アイヴィー、ピーター・マクニコル、クリスティン・バランスキー他。


お化けのアダムス一家が騒動を繰り広げるコメディ映画の第2弾。ゴメスをラウル・ジュリア、モーティシアをアンジェリカ・ヒューストン、フェスターをクリストファー・ロイド、デビーをジョーン・キューザック、ウェンズデーをクリスティーナ・リッチが演じている。また、バリー・ソネンフェルド監督とネイサン・レインがカメオ出演している。

パート1との大きな違いは、赤ん坊が産まれたことだ。だから赤ん坊を中心に話が進むのかと思ったら、違っていた。赤ん坊は、ほとんど脇に追いやられたままである。ハッキリ言って、登場させた意味がほとんど無いような気もしてしまう。

「ファミリーの行動や言動は暗いが、見せ方が明るい」というのが今作品の“コメディ”としての大きなポイントだと思うのだが、今回はややファミリーの行動に明るさが見えすぎる。ファミリーがハシャギ過ぎると、この作品の面白さは減少してしまう。

最大の失敗は、ウェンズデーの笑顔を見せてしまったことだろう。彼女は最後まで、“クール&ダーク”であるべきだった。彼女が(例えポーズであろうとも)笑顔を見せた瞬間に、この映画は完全に失敗したと感じてしまったのだ。


第14回ゴールデン・ラズベリー賞

受賞:オリジナル歌曲賞「Addams Family (Whoomp!)」

 

*ポンコツ映画愛護協会