植治の庭見学で平安神宮に行く予定が、京都の3大祭りのひとつ「時代祭り」の日のなっていた。前日の雨で順延されたためだが 、そのことで平安神宮は多数の行列参加者の控え場所でもあり閉鎖されていた。前まで行ってガードマンから注意されて判ったらしい。

  他にも、碧雲荘庭園(野村別邸)、何有荘庭園(旧和楽庵)を初め一般のお屋敷で多くを手掛けているが、通常では拝見できないのだ。今回は、少ししか拝観できずに残念だった。

  その代わりに上手い具合に庭園散策の途中の三条通りの角で、時代祭り行列に出会い、しばし眺める機会ができた。しかし、 行列も後ろの方だったのでどこかも判らず、警備の人から注意されていい撮影ポイントも取れず、他のものが入ってしまい写真は よくない。

  時代祭りは平安神宮の例祭で、祭行列は、正午に京都御所建礼門前を出発、烏丸通、御池通、河原町通、三条通から平安神 宮まで4.5キロ間に一大時代絵巻を展開する。明治維新時代・江戸時代・安土・桃山時代・室町時代・吉野時代・鎌倉時代・藤原
時代・延暦時代と8つの時代20の行列に分けて約2000人が参加する。

  京都三大祭りの葵祭や祇園祭に比べると歴史は浅い。明治28年(1895)に平安神宮が創建されたのち、神宮の管理と保存のための市民組織として平安講社が作られ、その記念事業として「祭り」が始められた。祭りを盛大にするため、東京奠都以前の京 都の風俗を遡る時代行列が提案され、「時代祭り」と呼ばれるようになった。
 ③ 円山公園
 京都東山の円山公園は有名な公園だが、この庭園も植治の作庭ということは意外と知られていないし、あまり庭の様式に気にする人もいないだろう。少し奥へ入ると訪れる人も少ないがいい雰囲気の庭になっている。

  元は明治政府の神仏希釈で取り壊された八坂神社の坊舎跡や円山安養寺の境内を官有地として、京都府は円山公園として命名した。圓山公園とも表記される。「祇園枝垂桜」に代表される桜の名所である。無鄰菴と同様に琵琶湖疏水を利用した公園で、植 治により、西洋思想に基づき和の巧みと感性を飾った庭園である。

 円山公園全体の敷地面積は、約8600㎡もあり、国の名勝に指定されている。
京都日本庭園拝観     (4回目)  下