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あれやこれや・・・ま、どうでもいいようなことですが・・・
(釈迦ガ岳に登るまで)

うわっ!時代が・・・
(多分、釈迦ガ岳の山頂)


まるで昨日のことのようなのに・・・
指折り数えてみると、釈迦ガ岳に登ったのは29年前の5月初めだった。
若く、元気だった頃。

天川村河合から頂仙岳を経て弥山、そして、奥駈道を延々と歩き釈迦ガ岳、前鬼への2泊3日の縦走。今では考えられない。
おまけに貧乏学生の身。少しでも安上がりにしようと、小屋泊まりながら自炊。キスリングにシュラフ、自炊用具、食料など、テント以外の山歩きの必需品を詰め込んで、雨に濡れながら歩き続けた。

しんどかった、という記憶はあるのだが、山そのものの記憶がほとんどない。

その頃は、大峰に全くと言っていいほど関心がなかった。
修験道の山、何だか暗い印象。
ホームグラウンドの京都北山、比良山系は別にして、心は常に信州へ向いていた。

友人から大峰縦走を持ちかけられた時も「ま、一度ぐらい登っておいてもいいか。故郷の山やし・・・。」ぐらいの気持ちで、しぶしぶ同行した次第。(何と、故郷の山なのです!)

出発の朝は雷を伴う大雨に見舞われ、当時住んでいた京都市内は土砂降り。市電に落雷したとかで、東山七条で乗っていた市電がストップ。タクシーで京都駅まで走り、近鉄特急に間に合った。
なんか、さい先いいことないな〜、の予感は的中。3日間雨にたたられた。

河合から頂仙岳への永遠とも思える登り。
山を歩きながら、「下山したら、二度と山には登らんとこ・・・」と思うことは何度かあったけれど、この時もそうだった。

弥山から前鬼までは、雨の中を登っては下り、下りては登り、の繰り返しだったことしか覚えていない。
前鬼の宿坊ではホエーブスが点火せず。携帯燃料でお湯を沸かすのに延々と時間がかかった。

それと、前鬼口のバス停までの長い林道歩き。道がダム湖に沿っているものだから、橋があれば一っとびで行けるすぐそこに見えている場所まで、延々と歩いた。

そのくらいか、覚えているのは。

昔の山歩きのことは、その時に食べた物の匂いがふっと浮かんでくるぐらい鮮明に記憶している。なんて、偉そうなことを言っていたこともあるけれど、当てにならない。覚えているのは、自分にとって都合のいい断片だけである。


え?そんなに手軽に行けるの?
ともあれ、一昨年山歩きを再開した時から、再び釈迦ガ岳を訪ねてみたいと思っていた。けれど、前鬼からピストンするにしてもかなりの距離。この膝では到底実現するとは思っていなかった。

ところが、ネットで十津川旭口からのコースを知り、決行の機会を窺っていた。
リンクさせていただいている「我が道を行く!」のwlofgangさん主催の山行計画も何度か持ち上がったが、いろいろな事情で流れてしまっていた。

一人で行くには登山口までが遠すぎる。ネットで道の情報を見ても、不安。愛車はおんぼろアルト。万が一パンクでもしようものなら全くお手上げ。(それにしては結構ウロウロどこへでも車を走らせているが・・・)
どういうわけか、運転歴23年、ただの一度もパンクを経験していない。したがって当然のことながら、タイヤ交換などできるわけがない。

それに、やはり大峰奥深くの山となると、女一人の単独行は控えた方がよさそうだ。

いざ決行!・・・が、難関が待ち構えていた!・・・と言うほどのものでもありませんが・・・
5月末の行者還岳、一週間後の大普賢岳。
えっちらおっちらながら、夫と二人で何とか歩けた。
次はやっぱり釈迦ガ岳を目指したい。
歩く距離も短く、標高差も500mほどだ。夫の新しい登山靴を試すにはちょうど良さそう。
念願の釈迦ガ岳登山決行!
決めたのが前夜のことだった。

しかし、問題は登山口までの林道の状況。
ネットで釈迦ガ岳の登山記録をチェック。
今年5月に登られた方の記録では、下の登山口から峠の登山口までの林道が落石により通行不能。道の半分ぐらいまで、一抱えもある石で埋まっている写真が載っている。(夫には見せないでおこう・・・)
旭口から下の登山口までへの道でもこぶし大ぐらいの落石がかなりある。

やばいかも・・・。

ところが、6月になってから登られた方の記録は峠の登山口からのもの。林道の落石についての記述は全くない。

これはとにかく、行ってみるより仕方ない。
でも、このことは夫にはかなり控えめに言っておいた方が良さそう・・・。
人一倍マイカーを大切にしている夫。先日の和佐又スキー場への道でさえ、かなり文句を言っていた。

「・・・こんな傾斜、ほんまに車、上るんか・・・?」
(落石注意の標識を見て)「・・・どうせえ、っちゅうねん・・・」
「・・・タイヤ、かなり傷みそうや・・・」

和佐又にしてこの調子やったから、こんな写真見せたら絶対行ってくれない。
でも、一応、言っとかないと・・・。

「あのな、林道、ちょっと石が落ちてるところもあるかもしれへん・・・。
あ、けど、最近登った人の記録には、そんなこと何にも書いてへんから・・・。
まあ、心配ないとは思うけど・・・。
もしかしたら峠までは登られへんかもしれへんけど・・・ぶつぶつ・・・なんやらかやら・・・」

寝転がってテレビを観ている夫。
・・・ほとんど聞いていない。

良かった・・。
一応、伝えた。

よくぞここまでお付き合いくださいました!
以下の画像は、ほんの感謝の気持ちです。
え?要りませんか?・・・やっぱり・・・。

「22歳の別れ」の頃、ですかって?
いいえ、もっと後です!(きっぱり!)


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