北山 廃村八丁

廃村という言葉の持つ、もの哀しい響きに魅せられて訪れた。
北山のかなり奥だ。

当時は今のようにマイカーで登山口まで直行、というわけにはいかなかったから、登山口までたどり着くだけでも2時間以上バスに乗ったと記憶している。
そこから延々と林道を歩き、やっと山道へ。
峠を越えて辿りついた八丁は、静寂に包まれていた。

訪れたのは紅葉も終わりの晩秋だったけれど、「廃村八丁」という言葉を耳にすると、しんしんと雪が降り積もる冬の夕暮れが思い浮かぶ。






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