フォルクスワーゲン タイプⅠ(ビートル)
初年度登録 1973(昭和48年)年 登録 1985年抹消
グレード
仕様
車名:フォルクスワーゲン タイプⅠ
型式:VW1300
ガソリン 1600cc 4気筒水平対向空冷エンジン
トランスミッション:4MT
右ハンドル
時代背景 日本ではオイルショックの時期で日本車は一様に排ガス規制で「EFI」などのコンピューター制御で規制を乗切る中、この73ビートルは輸入のタイムラグにより旧規制の適用となる。つまり74ビートル以降”排ガス規制”が適用されるため、吸排気チューンをすると車検に通らない。
そういう意味では、”エンジンチューン出来る最後のビートル”(勝手に命名)である。
また、この年よりリアランプの大型化、リアウインドゥの大型化等より安全への配慮もはかられた。が、シートベルトは付いてなかった・・・・

■ ビートルの思い出 ■
子供の時、ビートルの色占いが流行っていた。
私も類に漏れず遊んだ一人だ。
あれから十数年、私がそのビートルに乗るとは・・・・・

■ ビートルとの出会い ■
前の車が廃車になる少し前この車を、当時勤めていた事務所の所長からもらいました。
所長が以前乗っていた車らしく、実家に放ったらかし。
廃車にするのももったいないため、私に声をかけてくださったのです。
しかし、その時の状態は、
・5年以上エンジンはかけていない。
・検査は切れているが、税金は納めている。
・洗車はしていない。
・部品もキチッと付いてるかどうかわからない。
・ところどころサビが出てきている。
という状態。
それでよければ・・・・ということでした。

■ ビートルの復活 ■
いつもの自動車屋にキャリーで引き取りに来てもらい、先に自宅へ運んでもらいました。
帰って実家の道の前、サビサビのワーゲンがあり、回りに近所の人・・・・
「大きなトラックが来て、放して行かれたわ」、「警察に電話しましょうか」と、井戸端会議。
しまった!家に言っとくの忘れてた。とりあえず、平謝りと説明をしてサッサとガレージに隠して・・・・
しかし、もらってきたのはいいが、どうする?
とりあえず、車検を受けられる状態にしようと言うことで・・・
  • バッテリー接続
  • エンジンクランキング準備
  • 簡単に掃除
バッテリーは前車カローラのを拝借して仮付け。
クランキング準備は・・・・
・プラグのギャップ調整、まだまだ使えそうなので端子清掃
・シリンダー内直接ガソリンを入れ、少々放置。その間に・・・・
・タイミングベルトの確認。ハリはOK、まだまだ使えそう。
・キャブレター取外し、可動部確認。ジェット清掃。全体にキャブクリーナーを吹付けて放置。
 泡が消えた頃に、エンジンクリーナーで仕上げ。後、エアーでシュ~(^^)
・オイル交換。多い目にオイル充填。

元通り組立てた後、プラグのみ、未装着状態でクランクを素早く手回し。回転が楽になったら・・・
プラグを装着し、キャブレターに直接ガソリンを垂らして・・・・
エンジン始動!
2~3回失敗の後、「バタバタバタ・・・」とともにガレージ内が真っ白け・・・
感動です。
併せてこんなものもいただきました。
正規輸入の証 ロードレコード

取扱い説明書 ヤナセ出荷分に配布された取説

その後、このビートルにも自己主張(改造)が施されました。(当然といえば当然です^^;)
■ 主な自己主張(改造)箇所 ■
足回り
タイヤ ミシュラン フロント135-15(2CV用のタイヤ),リア165-15。
135を6jホイールにはめると、扁平が50ぐらいになり、よりローダウンになります。
ホイール ノーマル ノーマルの鉄製ホイールに「WV」ロゴ入りホイールカバー。
アルミ等も販売されていましたが、ホイールカバーがビートルらしいと思い換えませんでした。
ショック KONI ローダウンさせるには最大縮み側での長さがカギになります。ダンパーストッパーがウレタン製のKONIは切って長さを調整できました。
トーションサス - 「アジャスタートーションキット」のような名前のモノをトーションバーの真ん中に接合して2インチローダウン。
ドロップスピンドル 輸入モノ
メーカー不明
当時、まだ「ドロップスピンドル」は日本にはありませんでした。フランスで買ったVW専門雑誌に特集されていたものを帰国後「FLAT4 of京都」で問い合わせて輸入してもらいました。これで1インチ下がり、計3インチダウン。
スタビライザー - 取外し。もし付けたら道路に当たってます(^^;)で、仕方なく取外しです。
駆動系
エンジン 1600cc ヘッド周りのみオーバーホール
吸気 ウェーバー40φ
ダウンドラフト
やはり、キャブの音は心地良いもの。一度味わうと耳から離れません。
特にウェーバーは上品な音です。ソレックスは”タンが絡んでる”みたいなのでイマイチです。
ファンネル - 今回は、付属のエアクリーナーを付けてました。
インマニ - ビートル用ウェーバーキットを購入したため付属。
とりあえず、内部ペーパー掛けでツルツルです。
キャブの性能を100パーセント引出すには必要な作業です。
マフラー
その1
クワイエット ビートルでは超メジャーな「クワイエットマフラー」のシングルメッキタイプ。
マフラー
その2
スティンガー ドラッグレース用の直管マフラー。カブトムシの羽がちょっと出ている感じになるマフラーで、後側に40cmほど飛び出すため、停車時に当たると熱い!直管のため大爆音。
ディストリュビューター ボッシュ 電機系強化のひとつ。接点が白化しており、思い切って購入。
コイル - その名も「ブルーコイル」青色のコイルでした。効果の程は・・・・わかりません。
プラグコード ボッシュ その名も「イエローコード」黄色のコードでした。効果の程は・・・・わかりません。
燃料ポンプ 不明 電磁式燃料ポンプ。キャブ仕様の場合、ノーマルポンプでは高回転域で供給が追いつかなくなります。前車からの流用です。
オイル注入口 - メッキ仕様。でもキャップが耐熱プラだったので、高速道路走行中に燃えて室内真っ白になりました。
その他、細かいところもありますが、主にはこれくらいです。

標準形はフロント3インチ、リア2インチのローダウン。
最低地上高5cm以下でした。空き缶があればラッセル状態ではねのけて、工事中の道路は避けて通り、踏切は細心の注意で通過。国道も気を抜いて走れませんトラックのワダチには片足のせて・・・と、なかなか楽しい車でした。

HOME CAR History TOP BACK