U-4.合成樹脂塗料の種類について
 
特      徴 含 有 物 質
1)油性塗料 空気中の酸素により徐々に硬化する 天然植物油(乾性油)系が多い
塗料シンナー系
2)フタル酸樹脂系塗料 ペンキ フタル酸と植物油を反応
塗料シンナー系
3)硝化綿ラッカー 速乾性で作業性に優れる 硝化綿,アルキド樹脂
ラッカーシンナー系
芳香族系,アルコール系,エステル系
ケトン系
4)酒精塗料 いわゆるニス
概して耐候性,耐水性に劣る
天然樹脂
セラック,コーパル,ダンマル樹脂等
アルコール系シンナー
5)アクリル樹脂塗料
1液系
2液系
耐候性

ラッカータイプ
主剤がアクリルポリオール,
硬化剤がイソシアネート

アクリル樹脂
溶剤
芳香族系,エステル系,
ケトン系
6)ウレタン樹脂塗料
2液系
1液系
◎湿気硬化型
◎油性系  
耐薬品性に優れる
木工塗料の主流
主 剤:ポリオール
硬化剤:ポリイソシアネート
ウレタンシンナー系
湿硬型:ポリイソシアネート
ウレタンシンナー系
油性系:油変性ウレタン樹脂
塗料シンナー系
7)ポリエステル樹脂塗料
2液
3液
不揮発分が高いので、
高膜厚塗装が可能
主 剤:不飽和ポリエステル樹脂
触 媒:過酸化物
促進剤:金属塩
溶 剤:スチレン
8)アミノ樹脂塗料 作業性が非常に良く、安価
ホルムアルデヒドが発生するので
現在は使用量が大幅に減少
主剤:アミノアルキド樹脂
硬化剤:酸,メラミン樹脂
9)UV樹脂塗料
(紫外線硬化樹脂塗料)
紫外線を照射すると、瞬時に
硬化するので,作業性に優れる
フローリングは大部分UV樹脂塗料
に変わってきている
無溶剤系も可能
アクリル樹脂系が多い
下塗り:ウレタン系
中塗り:ポリエステル系
上塗り:アクリルウレタン系
無溶剤系もある
10)エポキシ樹脂塗料
1液
2液
金属用防錆塗料に多い
無溶剤系もある
エポキシ樹脂
主剤:エポキシ樹脂,
硬化剤:ポリアミン樹脂,
ポリアミド樹脂
強溶剤:アルコール,芳香族系,
ケトン系
11)シリコン樹脂塗料
1液
2液
耐候性、価格はフッ素系より安価
シラノール基により反応
シラノール又は水酸基との反応
水酸基とイソシアネート基との反応では、ウレタンと同じ
木工ではあまり使われない
シリコン樹脂
主剤:シリコン樹脂,
硬化剤:ポリイソシアネート樹脂
12)フッ素樹脂塗料
1液
2液
耐候性,耐久性、高価
1液系はラッカータイプ
水酸基とイソシアネート基との反応
なので、ウレタンと同じ
木工ではあまり使われない
フッ素含有樹脂ラッカー
主剤:ポリオール基含有フッ素樹脂
硬化剤:ポリイソシアネート樹脂
13)無機系塗料 耐候性,耐熱性
木工ではあまり使われない
シリコン樹脂系が多い
14)水系塗料
水溶性
エマルション系
電着
建築外装用
家庭用
自動車用
アクリル樹脂系が多い
造膜助剤として有機溶剤を含む場合が多い

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