神 に 報 い る 道   P3

 

惟神会委員長 川    村    二    郎

 

今日は三月一日、氏之祖ノ神奉斎記念日で昭和三年に初めて氏神さまをご奉斎してから四十六年になるめでたい日であります。

 氏神さまのご奉斎を申し込まれますと、惟神会本部では特別の月を除き毎月二十五日に奉斎式を執行いたします。そのとき氏神さまは八意思兼大神から

 『これが神の氏子である今日より氏神として氏子を守護せよ福禄を与えよ。」

と命ぜられて、お鎮まりになるのであります。

 ですから私達会員は決してご神徳、ご利益なんかを目的に会員になったのではありませんが、会員になって氏神さま、祖霊さまの鎮座祭が終り、正しい毎日のご奉仕が始まりますと、日時に早い遅いの差はあっても、必らず何かお仕事の上とか、金銭上の利得とか、健康上の守護指導とか、気持ちの変化とか、何か変ったよいことがあるのであります。

これは真神霊の氏神を奉斎したことによって、家中が氏神のご神威によって清められるご神徳で、これを間接の神人感合と申します。

 初めから何のご守護もご神徳もない人があるとすれば、その人は真の信仰をしていないか、邪神邪霊との縁を切ろうと思わぬ人であります。

 惟神会は四魂具足の行ないに励むことが信条でありまして、この信条を素直に実行し、ご神示をはじめ神から教えられたとおりを謙虚に実行してこそ初めて神さまは

氏之祖ノ神として氏子である信者を守護して下さるのであります。

すなわち、神の御心に叶うならば、神は人が求めなくとも神人感合して、いわゆるご神徳を下さるのであります。

このように氏子達が真の信仰に目覚め、四魂の信条を実行することによって頂く神人感合を直接の感合と教えられています。

会員である者は間接の神人感合で満足しては駄目で、必らず神の教えを、素直に毎日の

生活の上で実行し、工夫、研究、努力、反省、感謝を繰返して、信仰の向上を計り、神の御心に叶うようになって、直接の神人感合を受けるようにならねばなりません。

 人間が正しい心を持たず、真剣に実行もせず、怠けているから神さまの方ではどうすることもできないのであります。つまり氏神は大神の命によって、ご守護、ご神徳を与えようとされても、その人の霊がこれを受け取ろうとしないのであります。まことに恐れ多い次第です。

 氏之祖ノ神に報い奉る道は、一月から連続お話し申し上げていますとおり、「信仰は実行にあり」とのご神示を信じ、神掟である四魂の信条を素直に実行するのみです。

 「四魂の反省なき者には真神霊は感合せず。」

 「四魂の実行なき者は会員と思わぬ。」

との鋭い神のお諭しを、いいかげんな受取りかたをしてはなりません。

 毎日々々、四魂に叶うように努力して行く以外に道はないのであります。平田先生のご訓示にもありますように、毎日々々を四魂に叶うように励み、自己のことばかりを考えないで、四魂具足の惟神の道を万民に宣べ伝えるよう努力せねばなりません。

 信仰向上の点検表、十二項目の完全実行は味わえば味うほど、実行すれば実行するほど四魂円満具足への渡らねばならない大切な橋であることが理解できるのであります。

 今日のめでたい氏之祖ノ神奉斎記念日に、氏神さまにお報いするよう

百の説法より一つの実行― 一段と心をひきしめましょう。        以 上

 

(昭和四十九年三月一日 氏之祖ノ神奉斎記念祭における講演要旨)

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