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     デルタ!(彩)
作者:鏡裏さん

「俺は彩を選ぶよ」
「え!?なんで!」
「あんな事初めてで、すごく恥ずかしかったと思う。
 それでも彩は一生懸命してくれた。
 俺はその気持ちに応えたい」
「そんな…」
「香織、俺はいつまでもおまえの言うことを聞いてやるわけにはいかないんだ」
「お兄ちゃんのバカー!」
 走り去る香織。

 誠は彩に近づく。
「彩、ごめん。
 こんな事をしてしまって…」
 誠はティッシュで彩の顔にかかったものを拭いてやった。
 彩の目は虚ろで、いったいどこを見ているのか判らない。

「……お兄ちゃん…」
「なんだ?」
「…して…」
「え…」
「私を抱いて…」
「ええっ!」
「…私とするの嫌?」
「いや、そ、そんなことないよ!」
「……お願い…」
「……わかった…」
ちゃんと会話ができるということは我を失っているわけではないようだ。

 誠は彩の唇に、唇を押しつけ、舌を押し込んだ。
 すぐに止めるつもりだった。
 しかし、彩は誠の首の後ろに手をまわすと、より強く誠の顔を引きつけた。
 二人の唇がピタリと密着する。
 意識的にしているのか…無意識にしているのか…

 誠は彩を後ろから抱くと、柔らかな膨らみを自分の手のひらに収める。
 手のひらの中で柔らかく揉んだ。
「あ、ああ……」
 彩は掠れた悦びの声を漏らす。

 中指と人差し指の間に先端を挟んだ。
 そこは明らかに固さを持ち始めている。
 彩は乳房への初めての愛撫を甘受していた。
 彩の息は既に乱れている。

 手を下におろして、彩の女の部分に触れた。
 ビクッ
 彩の身体が脈打つ。
 その部分は湿り気を帯びていて、誠が指で少し開くと中から液体が溢れてきた。

 誠は秘裂をなぞり続ける。
 誠の指の動きに合わせて彩の腰が蠢く。
「ああぁ…」
 彩が感じているという事実に誠は興奮していた。

 誠の指が包皮に包まれた肉芽に触れる。
「あんっ」
「ここがいいの?」
「……」
 相変わらずどこを見ているのか判らない…
 しかし、指がそこに触れる度、中から液体が溢れてくる。

 誠は体勢を入れ替え、彩の股間に顔を埋めた。
「やっ…」
 彩は声を上げるが、誠はそれを無視して舌を這わせる。
 誠の頭をどかそうとしいた手も、急速に力を失っていった。

「ああぁ……はぁ…はぁ…ああっ!……」
 誠は舌を強引に中に差し入れようとする。
 しかし強い抵抗感があったため、肉芽を中心に舌を動かす事しかできなかった。

 中から溢れた液体は既に太腿をも濡らしていた。
「お兄ちゃん…来て……」
「ああ」
 誠は体を起こして膣口にみずからの先端を当てる。

「彩、そっとするからね。力を抜いて」
 生暖かい感触を感じると誠はゆっくり押した。
「あっ……」
 彩は小さく声を漏らして上に逃げる。

「彩、やめてもいいんだよ」
(「やめて」って言われて止められるのか?
 無理だろうな…)
「大丈夫、きて…」
今や彩の目ははっきりと誠の目を見ていた。
< br> 「ごめん」
 誠は押した。
 今度は彩が誠の首の後ろに手をまわし、逃げるのを堪えた。
 また押す。
 先端が肉襞の中に沈んだ。

 彩の目から涙がこぼれる。
 これ以上長い苦痛を与えないために誠は一気に奥まで押し込んだ。
 入った……
 夢中でしがみついてくる彩が愛おしい。

 誠はそのまま動かずに彩を抱きしめていた。
 彩は目を閉じて痛みに耐えている。
 彩の涙の跡にキスをし、そのまま唇を重ねた。
 誠は唇を貪り吸う。
 唇を離した後も彩を抱きしめていた。
 これで少しでも痛みが和らぐなら…少しでも安心できるなら…

 少しずつ痛みが和らいでくると彩は大好きな兄と一つになった
 という充足感に酔った。
 快感とは程遠かったが、大きな満足感が得られた。

「お兄ちゃん…動いてもいいよ…」
 痛みがひいたわけではなかったが、兄にも満足感を得て欲しかった。
 誠は腰を動かし始める。
 堪えられないほどの痛みではなかった。

「彩、俺…もう……」
「いいよ…出して…」
 何度かの抽送の後、肉棒が胎内で激しく打ち震えた。
 彩の奥深いところで白濁が何度も放たれる。
 彩と誠は至福に包まれていた。




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