新聞やTVで北朝鮮亡命希望者に対する外務省の対応に非難が集中しました。(2002.5)
確かに弱腰、事なかれ主義など全世界にみっともない姿をさらしてしまったわけで、外務省の体質を追求する意見にはうなずけるものがあります。 ただ、気になることは、この事実がTVを通じて生々しく報道されたわけですが、何故かあまり意外な感じがしなかったということです。 又その後の対応は、中国側の先手先手と繰り出してくる発表に後手後手といった対応振りで、外交という交渉のプロフェッショナルとは到底思えない、まるで小学生レベルのお粗末さです。 え? なぜ? というよりも、やりそうなことだなあという印象が強いのです。 こういったやっかいなことを、避けようとするのは、外務省というより日本人のもつDNAがなせる業ではないのかという気もするからです。 そして、あの場に立てば、日本人の多くは同じ行動をとってしまうのではないかという感じがしたからです。 おかつ婆ちゃんはある人物に話を聞いてくれました。 その方は、今は一線を退いて悠悠の人生を送っておられるのですが、現役時代は、トップセールスとして、常に大変優秀な成績を残してこられたという経歴の持ち主です。 要するに「したたかさ」というテクニックを身につけていない結果だとおっしゃるのです。 したたかさという概念が無いから弱腰だと非難されたり相手のペースにすぐ引き込まれてしまうといわれるのです。 どういうことなのかセールス経験の例をあげて説明してくださったので、それを取材ノートにそって報告します。
例1 ある日用雑貨の新商品が発売されることになり、全国のセールスに対し、新商品拡販キャンペーンの営業開始指令が出ました。 営業に当たっては、ポスター、展示用商品レプリカ、展示台が準備されています。 尚、この商品のキャンペーン期間中TVでもCMが流されることになっています。 なんの販促物も無く、まして、TVCMも流れない無名の商品を小売店に売り込まなくてはならない過酷なセールスから比べれば天国のようなめぐまれた条件がついていますので大半のセールスは良い成績を上げられるはずと思われたのですが、実は、みんな苦戦していました。 お店側の反応として、「ただでさえ、あちこちからいろんな商品の売り込みがあるので、いちいちそれに応じていられない。本当に売れるなら、そのときに仕入れする」というものでした。 文句無く扱ってくれるお店は、非常に少数に限られています。 みんながいまいちの成績しかあげられない中で、この方は、すいすいと売上をあげていかれたそうです(開拓率1/2以上)。 どういう方法で開拓していかれたのかがテーマです。 苦戦しているセールスのトークは どうお感じでしょうか? きっとお店の反応は「わかった。検討しておく」という返事だと思われます。 TVCMが流れる前になんとしても店頭に商品が並んでいる必要があるのです。 さて、あなたなら、ここで、したたかさをどう発揮しますか? 一応あなたなりに考えをまとめてから次にお進みください。
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