4 ケーススタディ
ケーススタディというほど大げさではありませんが、私のHP「おかつ婆ちゃん達の高齢社会探検隊」のアンケート結果の中に、例えばお年寄りに喜ばれることといえば、の設問がありました。
「声をかけてあげる」「話を聞いてあげる」「いたわってあげる」などがありました。
この中で、「いたわってあげる」はくせものです。
なにせ24タイプの生活感度の集合体です。
いたわってもらうことに反発するお年寄りもいらっしゃるわけです。
この人を、がんこでいこじな老人と周囲は思っています。
確かにその面はあるにしても、いたわってもらってうれしいと感じる方もいらっしゃれば、老いを感じていない方で、経済的にも自立している高齢者にとっては、年寄り扱いは不愉快だと感じる人もいそうですね。
ですから、一概に、お年寄りとはこんなものという感じで、お年寄りにアプローチしても、なかなかうまくいかないというわけです。
お年寄りとは65歳以上という前提で例えば、衣料品のファッション関係でもデザイン的にも色彩的にも、なにか、くすんだカラーの商品って多いと思われませんか?
くすんだ色を好まれる方もいらっしゃればそうでない方も当然多くいらっしゃるわけです。
なにせ、24マーケットの集合体ですから。
旅行は好きだが、体の老い自覚するようになると、例えば尿が近いということが、そのお年よりの行動のブレーキ作用となってしまいますが、旅行用パッドが開発されたことにより、ずいぶん多くの方が、旅行に参加されるようになりましたね。
このケースなども、老いを感じているものの、自分で楽しみなどを設計でき、しかも経済的に自立方しておられる方々の属するマーケットに、ピタリと照準があったわけです。
無趣味な父親を心配した娘さんからパソコンをプレゼントされ、娘さんから届くメールをただ読むだけであった75歳のお父様が、そのうちに返事を出したい一心で、少しずつパソコンを学ばれ、いまでは、スキャナを駆使して、いろいろご自宅周辺の風景などをメールに貼付たり、と、この場合は、当初は、楽しみを自分でデザインできなかったが、娘さんというきっかけから喜びや、楽しみを知っていったケースです。
このケースの場合、同居でなかったことが、条件でした。
などなどマーケットを具体的に細分化してみれば、お年寄りが必要とされる商品やサービスがまだまだあると思っています。
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