シンタグマのアメリカンエクスプレスへ

 

ターミナルBに着くと、乗客は先を争うように荷物を荷物入れから出してもらいます。混雑しているので夫がそばまで行って4人のリュックを取り出してはこちらにパスします。やっぱりリュックは土ぼこりで白くなっていました。リュックを背負うと他の人についてバス停へ行こうと思っていたのに、夫はターミナルの建物の中へ行こうとします。ちょっと休憩してから・・・などと言うのですが、みんなと一緒に付いて行かないとバス停とかもわからないし、早くシンタグマまで戻ってアメリカンエクスプレスで両替もしたいし・・・と、休憩無しにしました。

ブルーバスのバス停はすぐ分かりましたが、デルフィからのバスから降りた大勢の人達はもういませんでした。ただ一組のフランス人らしいカップルがいただけです。バス停のそばには、バスの乗車券を売ってそうな所がありません。今思うと、ターミナルBの建物の中で売っていたのかもしれませんが、長距離バスとブルーバスは経営が違うと思うので、売ってないような気もします。

シンタグマへ行くのは何番のバスに乗れば良いかわからなくて不安でしたが、しばらくすると、024番のバスが来ました。行きも帰りも024番なんだぁとほっとしました。乗車券は無いけど取りあえずバスに乗り込み、私と子ども達は席を確保しました。夫は運転手に、乗車券を持っていないんだけど、ここで買えるかとか、現金で払えるかとか尋ねようとしましたが、運転手は英語が分かるのか分からないのか、手を振るだけで、相手になりません。

私は、隣りに坐った先程のフランス人らしいカップルに乗車券を持っているか聞いたら、彼らも持っていなくて、乗車券がいるのは知っているけど…などと言います。

と、その時、40代ぐらいの女性が声を掛けてくれました。ギリシア語と身振り手振りで乗車券を余分に持っているから譲ってくれると言ってるらしいのです。私達は彼女の好意に甘えて、4人分彼女から買って急いで刻印を押しました。それを見たフランス人らしいカップルも彼女から乗車券を買っていました。これで、検札が来ても大丈夫です。無賃乗車が見つかると高額の罰金がかせられるそうですから・・・。

シンタグマに着くと急いでアメリカンエクスプレスをさがしました。地図で見るとマクドナルドの並び、エルムー通りの角にあるはずなんだけど、中々見つかりません。看板を見つけてそれには1階と書いてあるのにそれらしくありません、でも取りあえず建物の中に入ったら、エレベーターがあって・・・。そうなんです、ギリシアの1階は日本風に数えると2階のことだったんです。

オフィスの中に入ると、外の雑踏から一転、そこはアメリカの様でした。実際はアメリカの銀行よりは日本の銀行の窓口カウンターに近かったのですが、なぜか、そこはアメリカの空気の香りがしました。

窓口で、トラベラーズチェック100USドル10枚を両替してもらったら、29万9000ドラクマスほどになりました。レートは日に日に変るので一概には言えませんが、アメリカンエクスプレスのトラベラーズチェックの場合、ここで両替すると手数料がかからないのでお勧めです。

ここでは5000ドラクマスの新札を沢山と1000ドラクマス札や200ドラクマス札などを適当に混ぜてくれました。5000ドラクマスの新札は旧札とほとんど同じ図柄ですが、サイズは一回り小さくなっています。

 

 

 

 

ピレウスへ

 

日本から持ってきたガイドブック(このガイドブックはとっても役に立ったので、個人旅行でギリシアへ行かれる方へはお勧めです。詳しいことはメールを下さればお知らせします。)を見ると、ピレウスへ行くにはオモニアからだと、地下鉄で20分ぐらいで行け、シンタグマからだと49番のバスで40分ぐらいとありました。49番のバス停はマクドナルドから150から200メートルほど南へ歩いた所にあり、すぐ見つかりました。

乗る前に、バスの乗車券をチケットブースで買おうとしたら、係のおじさんはボックスの外にいて窓口のプレートを指差して何か言っています。どうも、今は休憩時間だからチケットは売れないなどと言っているようです。しかたなく、チケットを扱っているキオスクを探して買う羽目になりました。それで、夫は100ドラクマスの乗車券を12枚買いました。

49番のバスは次ぎから次にやってきて、乗客を乗せいっぱいになると出発し、すぐ次のバスが来ると言った状態で、時間を気にせずに乗ることが出来ました。

バスが進むに連れ、過去の世界からだんだん現代の街へと旅しているような気分になります。だんだん道路沿いの家々が日本でも見られるような普通の建物になり、スーパーやコンビニのようなお店があったり・・・、バスの乗客も観光客と言うより、そこで生活している人々らしかったり・・・。

私は49番はピレウス行きなので終点で降りればいいんだろうと思っていたのですが、夫は運転手にピレウス港へ行くので、降りる場所を教えてくれるように頼んでいました。それで、大きな交差点の近くで私達は降ろされました。この道を真っ直ぐ行けばピレウス港に行くからと言う風に運転手は道を指差して教えてくれました。

 

 

つづき


ギリシア旅日記

 

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