デルフィの博物館

ホテルの部屋に荷物を置き、一息つくとすぐ、水とカメラを持って、博物館の方へ向かいました。バスで来る途中、大勢の人が歩いているのが見えたので、多分そこだろうと思い、そちらを目指します。道も大通り1本道なので道に沿って歩いていると、博物館の矢印が見え、そこからちょっと登って歩行者専用の道に入りました。

博物館はすぐ分かりました。おとなひとり1200ドラクマスです。子どもの割引を尋ねると、年令を聞かれ13才と15才だというと、パスポートを見せるように言われました。夫がパスポートを出すのに手間取っていたら、チケットもぎりの係の人が、いいよという合図を送ったので、パスポートを見せる前に、FREEと書かれたチケットをくれました。それは、アテネの考古学博物館で貰ったものと同じだったので、娘は少し不服そうでした。

階段を上って最初にあるのが、臍の石とよばれるものです。なぜ、これが臍の石と呼ばれるのかはわかりませんが、そこで記念写真をとりました。(本当は展示物と人物の記念写真は禁止らしいのですが、入場者が多いと展示物の写真を撮ったら近くにいる人も一緒に写ってしまうので・・・)

いくつかの部屋に別れて展示されていますが、ここにも女身柱がありました。そして、一番奥の突き当たりの部屋に、凛々しい青銅の御者像がありました。私は、臍の石とこの御者像を見に来たようなものですが、夫は、クッキーモンスターに似ている頭像を見つけて写真に収めていました。

 

 

 

 

アポロンの神域

博物館を出て、もう少し進むと、アポロンの神域の入り口です。ここも、おとなひとり1200ドラクマスで、子どもは無料でした。ここでは、パスポートを出してなどとも言われず、年令を言ったらすぐFREEのチケットをくれました。

ここは、風化が激しく、入り口近くの方はほとんど何か分かりません。斜面にあるので、どんどん坂を登らなくては行けませんが、日差しが強いのに日陰もないし、さして興味深いものもないしで、疲れます。少し登ると、アテナイ人の宝庫が復元されてあります。この辺りには、○○人の宝庫というのが幾つかあるのですが、みんなこんな感じだったのかなあと思います。

そこで、ちょっと一息いれていたら、日本人の団体に出会いました。日傘をさしている人が何人かいて、パンプスを履いている人もいて、「下りは滑りやすい。」とか、「雨上がりでなくて良かったねえ、滑って歩けなかったかも・・・。」なんて話しているのが聞えました。

そういえば、ガイドブックにデルフィの遺跡見学は歩きやすい運動靴で・・・などと書いてありました。でも、デルフィのアポロンの神域は歩くところが土ですが、アテネのアクロポリスは大理石を敷き詰めてあるし、その上を大勢の人が歩くことによってつるつるに磨かれているので、アクロポリスの方が比較にならないほど滑りやすかったです。

どんどん坂を登って行くと、大きな柱が幾つか残っているアポロンの神殿に来ます。そして、その上方に、劇場があります。でも劇場のだんだんになった観客席の中にはは入れないようにロープが貼ってあります。それで周りを回って劇場の最上段の上に行くと、アポロンの神域全体が見渡せました。

そこからは、ちょっと離れた所にあるアテナの神域の円堂の残った3本の円柱も見えました。実はこの時、ここからは遠いので後で近くまで行こうと思ったのです。でも、結局アテナの神域には入ることが出来ず、下の道路からはよく見えないので、ここからがアテナの神域が一番良く見えたのでした。

もう少し登って、陸上競技場まで行きました。私は登るだけで疲れていて、そこで走ってみる元気はありませんでした。

 

 

つづき


ギリシア旅日記