デルフィ行き長距離バス
行き先ごとにバスの停まるレーンが決まっていて、各レーンの上に行き先を書いたプレートがあります。デルフィ行きは、待合室から一番離れたレーンでした。私達がそこへ行ったときには、もう既に何人かの人達が待っていました。他のレーンにバスが到着したり出発したりするのを見ながら、バスを待ちました。新しいバスも古いバスもあります。クーラー付きもクーラー無しもあります。私達が乗るバスはクーラー付きかクーラー無しか・・・。
しばらくして、私達のレーンにバスが到着しました。バスの形はクーラー付きです。でも、窓が全部開いています。クーラー付きなのにクーラー無しです。ちょっとがっかりです。
運転手さんと荷物を積み込む係の人がいます。このバスがデルフィ行きなのか聞こうとするのですが、忙しそうにしていて伝わりません。何か行き先を叫んでは乗る人の荷物を荷物入れに放り込んで行きます。そのうち、デルフィと言ったような気がしたので、夫に確認してもらって、このバスで間違いないと確信して、荷物を預けて中に乗り込みました。
椅子は布張りで、ましなほうですが、中にはカッターで切られたのか裂けていたり、剥がれていたり・・・。なんとか座席を確保して座りました。ほぼ満員状態です。後から乗ってきた人で、しきりに座席番号を気にしてうろうろしている人がいて、私達にも声を掛けてきました。その時、私達は偶然私達のチケットのSIT
NUMBERの席(前の椅子の背中に書いてある番号が私の持っている番号と同じ)に座っていたのですが、その声を掛けてきた人が言うには、椅子の背中の番号がその席の番号なので、一つずつ前に移動して欲しいということでした。
SITNUMBERの数字に関係ない席に座っている人もいるようでしたし、椅子の背中の番号がその椅子の番号なのかも定かではありませんでしたが、私達にとって特に不都合というわけでもなかったので、言われた通り移動しました。
クーラー無しでとても暑いのではないかと心配しましたが、走り出すと風邪がビュンビュン入ってきて、ちっとも暑いことはありませんでした。締め切られたよどんだ空気に比べると数段快適でした。
道路もちゃんと舗装されていて、道路の行き先表示も英語が併記されていて、聞いた話(道路の整備状態は悪いし、道路標識は全部ギリシア語)と全然違っていました。長距離バスのドライブは快適でした。途中の町で2ヵ所ほど停まり、車掌さんみたいな人が乗ってきて、乗車券を持ってない人に乗車券を売って、検札もします。検札といってもパンチを入れるのではなく、手で半分ぐらい破られました。