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ブルックリー・センターの オーク・ツリー・ロッジにて

 

モービルに引っ越してきて、最初の10日余りを過ごすことになった、オーク・ツリー・ロッジは、大学の所有ですが、日本で言う保養所みたいな所に当たるのかもしれません。海のそばらしく、潮騒が聞こえます。9月に入って、夏休みシーズンが終わったせいか、今、ここに泊まっている人は少ないようです。はじめの、2・3日は、あわただしく出かけて、日が暮れてから帰ってきていたので、分からなかったのですが、まわりの芝生の所は、ゴルフ場かゴルフの練習場ではないかと、今日、散歩している時に、気が付きました。

緑の芝がとてもきれいなので、4人で、うろうろと散歩していました。子ども達が、ちょっと、小高くなっているところを、「草の上に足あとが付く。」と言って、とことこ歩いています。周りに、柵も囲いもなく、そばに、行ってみると、芝がきれいに整えられているせいか、踏んだ所の芝の向きが変わって足あとが残るのです。しばらく、そこで遊んでいるうちに、中ほどに、少し、窪みがあるのに気づいたのです、ちょうど、ボールが入るような…。

その後、少し年輩の方々が、あちこちで、ゴルフのクラブを、振り回しているのを、見かけました。その節は、足あとをたくさん付けて、ごめんなさい…。誰も、文句を言いに来なかったけれど、あんな小さな足跡を付けたのは、うちの子ども達だと、ばればれだったことでしょう。

ロッジの管理事務所の隣に、プールがあります。ロッジに泊まっている人は、自由に使えます。一度、家族で泳ぎに行きました。このところ慌ただしくて、あまり構ってやれなかったのですが、プールで遊ぶと、子ども達も、ストレス解消になりました。それから、数日後のことです。夫は、車で大学に行ったので、私と子ども達は、出かけることも出来ず退屈していました。9月と言っても、とても暑いし、「3人でプールに行こう。」と、いうことになりました。

着替えて、プールに行ってみると、鍵がかかっています。しかたなく、事務室に行って、たどたどしい英語で、「プールで泳ぎたいのだけれど…。」と言うと、係りの人は、ちょっと気の毒そうに、「 Labour Dayの日が、プール納めだったのよ。」というのです。そういえば、2・3日前、プールの所から、歓声が聞こえていました。たくさんの人がプールにはいって、遊んでいます。普段は静かなのにちょっとしたパーティみたいに、にぎやかです。その中のひとりが、出かけようとしていた私達に、プールに入らないか、と声を掛けてくれたのです。「あれが、プール納めの日だったんだあ。」と、思い当たりました。子供たちは、プールに入ろうと喜んできたのに、がっかりしょげてしまいました。

アメリカは、なんとなく、自由でもっと融通が利くと思っていたけど、規則は規則なんだなあ、と思い知らされました。

 

 

 

 

 

私達が泊まった部屋には、リビングルームと2つの寝室がある、結構ゆったりした所でした。リビングルームにはソファーとコーヒーテーブル、テレビと電話までありました。電話は、管理事務所とつながっていて、外にかけた場合は、後で精算するようになっています。テレビは室内アンテナだけなので、映るのは2つのチャンネルだけで、映りも今一つです。

キッチンはないので、煮炊きはできませんが、小さな冷蔵庫があって、飲み物が冷やせるので助かります。

朝は、買って置いた、パンと飲み物で簡単に済ませますが、昼食と夕食は全部外食です。初めのうちは、マクドナルドに行ったり、レストランで食べたりするのを、子供たちも喜びました。でも10日余り、毎日毎日外食というのは飽きてしまったのか、えりはるなは食欲が無くなってしまいました。車であちこち連れまわされ、遊ぶ時間があまりなくて、運動不足と、ストレスのせいかも知れません。

廊下に、大きなごみ箱が置いてあります。それには、大きく「USA」と、書いてあります。「ごみ箱にまで、アメリカって書いているわ。」と、夫とも話していたのです。でも後になって、USAは、アメリカのことではなくて、ユニバーシティ・オブ・サウス・アラバマ(University of South Alabama)のことだと、わかったので、わらってしまいました。

部屋には、もう一つ、備品がありました。掃除機です。2日に1回、バスタオル等を2日分づつ持って交換に来てくれるのですが、「お掃除は、自分達でしなさい。」ということのようでした。

はじめは、快適だろうと思われた、ロッジでしたが、やはり仮の住まい。「早くアパートに引っ越したいよう。」と思ってしまいます。

それで、明日は、待ちに待った引越しです。

 

 

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ディープサウス・オブ・USA