コインランドリー

 

アパートには、洗濯機がないので、洗濯は近くのコインランドリーでしました。日本ではコインランドリーに行った事がなかったので、初めて言った時は使い方が分かりませんでした。説明が書いてあるのですが、辞書無しでは私にはちっとも分かりません。頼みの夫も今ひとつはっきり分からないようです。それで、誰かに聞いてみようという事になりました。

椅子に座って、洗濯が済むのを雑誌を見ながら待っている若い女性が居たので、彼女に使い方を聞く事にしました。夫が話し掛けて、初めてなので使い方を教えて欲しいと頼むと快く教えてくれました。

先ず、洗濯物の量によってどの洗濯機を使うか選びます。大・中・小それに特大もあります。小は日本で使っているのと同じ形で上から入れるタイプです。他は、ドラム式で、横にある扉を開けて入れます。私はドラム式のを使う事にしました。洗濯物を入れて扉をしっかり閉めます。上に洗剤を入れるところがあって、そこに洗剤を量っていれます。コース温度を設定して、コインを入れるスリットに25セント硬貨をスリットの数だけ入れて、そのバーを押し込むとスタートします。

温度は、HOT、WARM、COLDとあって、衣類の素材によって選べるようになっています。

洗濯が終わると、そこにある籠に入れて、乾燥機のところまで運んで行き、乾燥機の中に入れます。温度設定をして、25セントコインを入れると、ドラムが回りはじめます。木綿はHOT、化繊はWARM…と説明書きに書いてあるようだったので、WARMにしました。10分か15分ぐらいすると、止まったので、乾いたかチェックすると、まだ全然乾いていませんでした。

先程の女性が来て、HOTにした方が良いと言います。化繊のものもあるんだけど…と思ったけど、HOTにしてもう一度コインを入れました。WARMでもHOTでもドラムが回っている時間は同じようでした。今度はほっかほかに乾きました。

彼女は、掛け布団の洗濯に来たのだと言ってました。彼女の家には洗濯機も乾燥機もあるので普段の洗濯は家でするけれども、掛け布団は大きすぎて洗えないので、ひと月に一回、家族全員の掛け布団を持って、ここに洗濯に来ると言うのです。

日本でも布団の丸洗いなんていう広告を見た事があるけど、布団は干しても洗濯した事がなかった私は、掛け布団を毎月洗うというのには驚いてしまいました。でも、カバーを掛けておいてそれを外して洗うだけよりもずっと気持ちが良さそうです。

 

 

 

 

日本に居る時は、毎日のように洗濯をし、洗濯物は外に干していました。太陽にて当てた洗濯物は、お日様の香りがして好きでした。それで、コインランドリーで乾燥するのには、最初少し抵抗があったのです。ところが、ほっかほっかに乾くので、ほっかほっかのうちにそれをたたむと言うのもなかなか良いものだと、思うようになりました。

コインランドリーで洗濯すると、乾燥が済むまでの1時間半近く、そばに居なくてはなりません。でも、そこにはたくさんの洗濯機と乾燥機があるので一度に沢山洗濯する事が出来ます。それで、1週間に1回、家中の洗濯物を持ってコインランドリーに行く事にしました。シーツ、枕カバー、バスマット、バスタオル、色物も白い物も全部まとめて持っていきます。

洗濯機に入れる時に、色物、白いもの、ごついもの…など分け、2〜3台の洗濯機で同時に洗います。乾燥機はHOTにすると早く乾くので、化繊のものも一緒にHOTにしました。でも、日本に帰ってきて他のものと比べた時、日本から持っていった衣類は、かなり縮んで小さくなっていました。よく見ると、日本から持っていった衣類のほとんどのものに乾燥機を使わないで下さいと言う注意書きがありました。縮んでも文句を言えないようにかもしれません。

アメリカで、子ども用のセーターを買いました。日本で買うとたいてい手洗いの表示があるものですが、それには洗濯機も乾燥機もOKのマークが付いていました。それで他のものと一緒に洗っていたのですが、型くずれもなく、あまり縮む事もなく、良かったです。普段着はアメリカで買う方が安くて洗濯に強くて経済的かもしれません。

 

 

 

 

洗濯が終わるのを椅子に座って待っていると、色々な人が色々な洗濯物を持ってやってきます。絨毯のようなものを無理やり洗濯機の中に押し込む人、履いていた靴も一緒に放り込む人…。洗濯機で靴が綺麗に洗えるのかしら、と興味があったので、見ていたら、薄汚れていた靴が真っ白になって出てきました。

洗濯物をたたむための台もいくつかあります。でもその上に平気で上がる人がいるし、そこに座ってポテトチップスなどのスナック菓子を食べたり、ジュースを飲んでその上に置いたりするので、そこで洗濯物をたたむ気にはなれません。

アイロンもあって、アイロンがけをしている人を見た事もあります。ハンガーをたくさん持ってきていて、乾燥機から出したものをはしからハンガーに掛けて持って帰る人もいます。

私は、コインランドリーのすぐ隣のアパートに住んでいたので、乾いたものをそのまま袋に入れて持って帰り、家でゆっくりたたんだりハンガーに掛けたりしていました。他の人から見たら、変な人のひとりだったかもしれません。

 

 

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アメリカで暮らして