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12月25日更新
老猫22歳要介護2



【2006年12月のある1日】

【04:00】 起床。トイレ。猫の朝は早い、というより朝昼晩の概念があるのかないのか・・・・・猫用トイレがあるのに約40cm×27cmのトイレの的を高い確率で外すため、オムツをはかせたままオシッコをさせる。不思議なことにトイレの場所はよく覚えていて、よろつきながらもトイレまではたどり着ける(毎回ではないが)。家を建て替えてから17年になるので、さすがに忘れないようだ・・・・・単に下手になっただけだ。

 排泄後、オムツを取り替える。説明書きには「3回までのオシッコは大丈夫」と記載されているが、オムツにオシッコを染み込ませたまま布団に入らせるわけにもいかず、1回の排泄で取り替える。1枚70円程度。一日何度取り替えるかわからない。排泄後、オムツの周りを舐めまわしている。不快なのかもしれない。

【05:00】 トイレ後、一旦は布団に入るがご飯を要求する。元気な頃は飛びついてドアノブまで回す芸当も見せた柔軟な肉体も今ではすっかり衰え、襖1枚開けるのも一苦労。最近は自分で開ける努力もせずに主人を起こす。とにかく泣き叫ぶ(アォヲゥォ〜〜〜ン、アッォヲゥ〜〜〜ン・・・どこからこんな大きな声が出せるのだろう)から他の者まで起きてしまう。

 餌は水分を多量に含んだ固形食だが、表面の美味しいところだけをペロペロ舐めるだけなので、すり潰す必要がある。20g程度食べて寝床に戻るが5分と経たないうちにまた食べたいと泣き叫ぶ。この鳴き声がまた大きい。毎度のことだが、何故、1回で食べたい分だけ食べきらないのか不思議である。

【06:00】 主人が起きると猫も起きる。そして二度寝するために快適な場所を求め探す。晴れた日なら予め用意されたカーペット、マット、座椅子、ローボード、ソファーと段々になった坂を登りきり、植物と写真立てをなぎ倒しながら目的地である日光の当たる東側の出窓にたどり着く。

 だが、大概は温度が上がらず寒くなるか、日差しが強すぎて暑くなりすぎるかのどちらかで、結局は茶の間に敷いたホットカーペットの上にある二つ折りにした猫専用の(といっても人間のと同じ)布団の中に潜り込む。カーペットの温度は一般的なもので「弱」。室温がエアコン、ストーブなどである程度高くなっていれば、猫の体温で布団の中の温度が上がった時にカーペットの電源を切る。

【09:00】「特等席」で寝静まる。だが、布団に潜り込んでしまうと、人間に踏まれる危険性があり、初めのうちは「猫注意!危険!」の張り紙が欠かせなかった。今、踏まれたら即死である。

【16:00】 09:00頃から16:00くらいまではお休みタイムであるが、1回(といっても2〜3回)の食事と1回のトイレタイムがある。
 悲しいことにオシッコがなかなか出ない。元気な頃は少々離れていても勢い良くオシッコが出るジャーっという音が聞こえたものだが、今では少しずつチビる上、勢いも無いことからオムツの中にさせてもオムツを外しても出たか出なかったかわからない程に少ない。

 ひどい時には「オシッコポーズ」で1時間以上もトイレに座っていることがあり、大変に気の毒である。ウンチの時はもっと苦しむ。その姿を見る度、先はそれほど長くないと思わされる。

 この後、起きたり寝たりの繰り返し、その間、数回の食事、オシッコ。
 外には怖くて出せない。出ても庭まで。要監視。ちなみにここ1週間は外に出ていない。猫が外に出て行かないなど考えられないと疑問に思うかもしれないが、そのくらい体力は落ちているのである。

【23:00】 家族がゾロゾロ帰ってくる。可愛がられる。しかし、元気な頃のように脇の下から持ち上げたりお腹から抱えると呼吸困難に陥る。絶対に抱えてはならない。

 色々試した。残酷なように見えるが、意外と尻尾を持ち逆さに吊り下げるように持つと嫌がらない。(うちの猫だけなのかもしれないので要注意)

【24:00】 主人の寝床に入るが毎日のように日中爆睡しているせいか、眠りの浅いのは明らか。翌日04:00起床ではあるが、それまで4時間もおとなしく眠っているはずはなく、ゴソゴソしたり、ご飯を無心することとなる。


 今のところ、放っておいても部屋の温度調整と食事さえ与えてやれば丸一日不在でも死ぬことはなさそうである。
 ただ、本当に不在であれば、あの泣き声だと近所迷惑は必至で結局は誰か居ないといけないことになる。

 こんな生活をしていては仕事をしながら介護をすることなど不可能なのだが、現状は幸運なことに、家族に1人毎晩徹夜で仕事している者がおり、夜中の世話はその者がするため何とかなっている。ただし、昼間に他の者が全員出払うと夜中に面倒を見た者は昼間安心して眠ることが出来ない。結局誰かにしわ寄せが来る。「しわ寄せ」と言っては失礼だが・・・・・

 以上。




 最近は晩婚化の影響?で一人暮らしのOL、サラリーマンなどが犬や猫を飼うことが多いようです。しかし22歳になったうちの猫は1人では絶対と言ってもいいほど飼えません。

 普段の1日はおよそ上記のようなものですが、日常生活をもう少し詳しく書いていく予定です。

 いずれ衰えるのは人間も動物も同じです。

 心構え、環境、医療費(生活費)どれか一つでも欠けていては飼育は難しいでしょう。
 猫一匹ですら人間と変わらないエネルギーが必要なのです。意思が伝わりにくい分、人間より大変なのかもしれません。

  
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