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高橋隊員:当初のリリースがGS430とSC430。ソアラなんかは、今までもハードカバーカタログだった訳で、これがどんな豪華なカタログになるんだろうって、コレクターはみんな期待していました。
滝本隊員:ところが蓋を開けてみると、ソフトカバーカタログ。といっても、サイズは変形大判で表紙なんかはエンボス加工に金の特色と、目立たなくコストはかかっていて高級感はあるんだけどね。だけどコレクターには物足りない。
高橋隊員:これだったら、欧州版レクサスのハードカバーカタログの方がずっと良い。
滝本隊員:がっかりといえば、昨年の東京モーターショーも期待はずれが多かった。
高橋隊員:年々プレスキットもしょぼくなってきていますね。CDやDVDロムが増えてきているのは仕方ないとしても、ジャガーのように渡すものは何も無い、サイトからダウンロードしてください、というのはいただけない。
滝本隊員:前回2003年の東京モーターショーで、BMWとMINIがプレスキット無し、サイトからダウンロードしてください、というのをやって、プレス関係者からすごく評判が悪かった。それで今回またプレスキット有りに 復活したいきさつがある。
高橋隊員:そりゃそうでしょう。コレクターでなくても何も無い、というのは人を馬鹿にしているのか!って言いたくなります。ところで今回はメルセデス・ベンツのプレスキットも実にしょぼくなりましたなぁ。(写 真参照)
滝本隊員:世界中のモーターショーで、ずっと同じスタイルのプレスキットを配布しているのがメルセデス。ハードカバーのバインダータイプにCD-ROMとカラープリントが収められている豪華プレスキットが売り物。それがどうしたのか、今回の東京モーターショーでは、いつもの布袋に入っているものの、中味は薄物キット。日本でもベンツは良く売れているんだから、プレスキットの材質くらいケチるなと言いたい。
高橋隊員:最新情報では、デトロイト・モーターショーのメルセデス・ベンツのプレスキットも薄物になったようです。メルセデスも、省資源に向けて簡素化になっていくのかも。意外にも東京モーターショーで最も豪華だったのが、アウディのプレスキットでしたね。(写 真参照)
 

滝本隊員:いやほんとに今回の東京モーターショーで最もボリュームがあったのがアウディで、他のメーカーも見習ってもらいたい。ブースでは配布前から紙袋が用意されているのが見えていて、その数がどう見ても200袋くらいしか無い。これは何としてもゲットしなければならないが、何とアウディのブリーフィング(注:各ブースで広報による説明が行われ、それが終わった後プレスキットが配布される)とフェラーリのブリーフィングの時間がブッキングしていた。そこでわれわれコレクターは、どうしたのか、というのはACCジャーナル最新号の鳥居会員のレポートを読んでいただきたい。
高橋隊員:スーパーカーマニアには、東モで世界初デビューのブガッティ・ベイロン16.4が話題になりました。(写 真参照・東京モーターショーの展示車とプレスキット)

 
滝本隊員:ブガッティは、前回の東京モーターショーで、白い箱入りの超豪華なプレスキットを配布した。それが今回は、ついに市販される16.4ということでコレクターならずとも期待と緊張が高まった。今回のプレスキットは前回ほど豪華なものではなかったけどね。
高橋隊員:ベイロン16.4の車両価格は消費税込み1億6300万円で、世界限定300台、日本への割り当ては15台。輸入元はニコル・レーシング・ジャパン株式会社となっています。
滝本隊員:クルマの値段としては想像を絶するけれども、若者がちょっと株価を操作して20億とか儲けることのできる国だから、15台くらいすぐに売れてしまうんだろう。
高橋隊員:はぁ〜(ため息)それで、こんなクルマのカタログなんて無いだろうと思っていたら、昨年末にベイロン16.4本カタログが存在することが判明しました。
滝本隊員:そのカタログの値段も20万円くらいするんだろうねぇ。さて、趣を変えて次はF-1グランプリの話題に。
高橋隊員:昨年のF-1シーンは、過去最低、最悪のグランプリと言われています。
滝本隊員:連勝が続くフェラーリチームに、レースが面白くないというファンの声も多く、2005年はFIAが大幅なレギュレーション変更を行った。その結果 、フェラーリやBARホンダなど昨年までの上位チームが不振に終わり、史上最年少のアロンソ(ルノー)がチャンピオンになるなど、大波乱の年になった。
高橋隊員:観ている方は変化があって面白いけれど、同じエンジンを2レース使用するとか、レース中のタイヤ交換禁止とか、マシンとドライバーには、大変苛酷なレースとなりました。そしてついに起こった事件は、第9戦のアメリカGP。ミシュランタイヤがこのコースをレース中無交換で走るのは危険があるとし、シケイン設置等をFIAに申し入れたが、FIAは、頑として聞き入れない。そこでミシュランユーザーの7チーム・14台がレースをボイコットした。結局レースをしたのは、ブリヂストンユーザーのフェラーリ、ジョーダン、ミナルディの3チーム・6台のみ。もちろんそんなレースが面 白い訳がなく、観客は金返せ、と大ブーイング。レース場のインディアナポリスもカンカンに怒った。
滝本隊員:ミシュラン側もFIA側も互いに言い分があるんだろうけど、まずはファンのことを一番に考えてほしいね。こんなつまらいことでF-1ファンが減っては、誰の得にもならない。このミシュランとFIAの溝は埋まることなく、06年シーズンはミシュラン撤退が決定。それから昨シーズンは、われらが佐藤琢磨選手にとっても悪夢のような1年だった。
高橋隊員:第4戦サンマリノGPでBARホンダが重量違反を問われ、その後の2レース出場停止のペナルティ。琢磨は思うようなレースができない焦りからスピンや他車への追突など、さんざんなレースが続き、あげくのはてに僚友のジェンソン・バトンが06年BMW入りの契約を反故、来期もBAR残留を決め込んだため、必然的に来期のF-1シートを失うはめに。(もうひとりのBARドライバーは、フェラーリから移籍のR・バリチェロ)
滝本隊員:06年のF-1に琢磨の姿は観られないのか、とあきらめていたところに、11月1日、突然鈴木亜久里オーナーによるF-1プロジェクト「スーパー・アグリ・フォーミュラー1」が発表される。(写 真参照)エンジンはホンダから供給、ドライバーは琢磨を起用し、F-1史上初のオール日本チームで挑む。これはおおいに期待したいね。
 
高橋隊員:しかし、F-1の他チームはフェラーリ、メルセデス、BMW、ルノー、ホンダ、トヨタといった潤沢に資金のあるワークスチームのようなもの。対しスーパー・アグリ・F1は唯一プライベートチームみたいなもんですから、マシンの開発ひとつとっても既存チームに比べて不利な条件は否めません。
滝本隊員:第2次世界大戦末期の武器も弾薬も豊富な米軍に対して、竹槍で突っ込む日本兵みたいなもんかね。
高橋隊員:その例えは極端としても、実際近いものがあるかも。唯一、スーパー・アグリ・F1に有利な点は、06年も大幅なレギュレーション変更が行われ 、エンジンが今までのV10エンジンからV8に変わります。ということは、全チームイコールコンディションで一から開発を強いられることです。昨シーズン不調に終わったフェラーリのM・シューマッハは今シーズンもあまり自信が無いとみえて、結果 が出なければ今期途中にも引退するようなコメントを発表しています。
滝本隊員:なるほど。スーパー・アグリも1年目からそんなに結果は出ないと思うけど、日本中のF-1ファンが応援しているんだから、やるからには1年や2年で終わるチームにしてほしくないね。
高橋隊員:鈴木亜久里は強運の持ち主なんです。なんてったって、日本人で唯一、鈴鹿GPで表彰台に上がった経験があるドライバーですから。スーパー・アグリ・F1も、おそらく他チームからマークされないでしょうから、伏兵的にチャンスを伺う戦術もアリでしょう。運を味方につけてがんばってほしいもんです。
滝本隊員:ついついF-1の話が長くなってしまったが、今年も「スーパーカーカタログ探検隊」では、積極的にカタログ発掘と紹介をしていきますので、どうぞよろしくお願いします。
 
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