確率の逆算法
このような推論をもう少し展開するとどうなるだろうか?取り出した玉を壺に戻して、同じように無作為にまた一つ取り出してみる。それがまた白い玉だったとしよう。とすると、二回の結果は「白、白」となったわけである。これをe' として、再び逆算法を適用してみよう。このとき、
P(e', h1) = 1/25
P(e', h2) = 4/25
P(e', h3) = 9/25
となるので、情報e' のもとでのそれぞれの仮説の逆確率は、
P(h1, e') = 1/14
P(h2, e') = 4/14
P(h3, e') = 9/14
と なって、一個だけの情報の場合よりも、確からしさの違いが大きくなってきたことがわかるだろう。このようにして、データが増えるにしたがって、もっとも確 からしい仮説が際だってくるわけである。簡単な計算なので、後は自分で適当な結果を想定して、逆算法の適用結果を確認していただきたい。
Last modified Jan. 26, 2018. (c) Soshichi Uchii