『百羽のつる』(花岡大学)
2006年7月3日 TOSS金魚
【1】100発問
1. 題名は何ですか。(百羽のつる)
2. 「つる」を漢字にしなさい。(鶴)
3. 作者は誰ですか。(花岡大学)
4. 花岡大学について調べなさい。
5. 季節はいつですか。(冬)
6. 冬だとわかるところはどこですか。(「百羽のつる」が「来たのはてのさびしい氷の国から」「とびつづけてきた」というところ。「雪をかむった高いみね」というところ。「しびれるほどつめたい夜の空気」というところ。)
7. 1日のいつごろですか。(夜ふけ)
8. 「つめたい」を漢字にしなさい。(冷たい)
9. つめたいものは何ですか。(月の光,夜の空気。)
10. 常体ですか,敬体ですか。(敬体)
11. 口語ですか,文語ですか。(口語)
12. 歴史的かなづかいですか,現代かなづかいですか。(現代かなづかい)
13. 長編ですか,短編ですか。(短編)
14. 一人称ですか,三人称ですか。(三人称)
15. 「こうこうと」を漢字にしなさい。(煌々と)
16. 「夜ふけ」を漢字にしなさい。(夜更け)
17. 「そこへ」の「そこ」は何を指していますか。(夜ふけの広い空)
18. 百羽のつるはどちらの方から飛んできましたか。(北のほうから。)
19. つるの羽はどんな色ですか。(真っ白)
20. 「ひわひわ」は力強い感じがしますか,弱い感じがしますか。(弱い感じ。)
21. 百羽のつるは,速く飛んでいますか,ゆっくり飛んでいますか。(ゆっくり飛んでいる。)
22. 百羽のつるがゆっくり飛んでいるのはなぜですか。(つかれているから。)
23. 百羽のつるはなぜつかれているのですか。(北のはてのさびしい氷の国から,昼も夜も休みなしに,とびつづけてきたから。)
24. 「ここまで来れば」の「ここ」とは何を指していますか。(夜ふけの広い空)
25. 本当に百羽ちょうどなのですか。(はい。)
26. 76ページの中からオノマトペを探しなさい。(こうこう,ひわひわ)
27. 「なにせ」を使って短文を作りなさい。(なにせ年なので,ちょっと歩いただけで疲れてしまう。)
28. 「北のはてのさびしい氷の国」とはどこでしょう。(シベリア?)
29. 百羽のつるの行き先はどこですか。(きれいな湖のほとり。)
30. 「ほとり」を漢字にしなさい。(辺・畔)
31. 「下をごらん,山脈だよ。」と言ったのは誰ですか。(先頭の大きなつる。)
32. 先頭のつるは「下をごらん,山脈だよ。」をどんなようすで言いましたか。(うれしそうに言った。)
33. 「いっせい」を漢字にしなさい。(一斉)
34. なぜ大森林は黒々としているのですか。(夜だから。)
35. 「かむる」は普通何といいますか。(かぶる)
36. 「みね」を漢字にしなさい。(峰)
37. 78ページから比喩を抜き出しなさい。(はがねのように,しびれるほど)
38. 「はがね」を漢字にしなさい。(鋼)
39. 「もう,あとひと息だ。みんな,がんばれよ。」と言ったのは誰ですか。(先頭のつる)
40. 子どものつるがみんなにないしょにしていたことは何ですか。(自分が病気だということ。)
41. なぜないしょにしていたのですか。(湖に着くのが遅れてしまうといけないから。)
42. 「少しばかり」と同じ意味で使われている言葉を探しなさい。(少しだけ)
43. 79ページから比喩を抜き出しなさい。(すいこまれるように)
44. 「ないしょ」を漢字にしなさい。(内緒)
45. 「いっせいに」を使って短文を作りなさい。(学級全員でいっせいに音読する。)
46. 「もう,あとひと息だ。みんな,がんばれよ。」と言ったのは誰ですか。(先頭の大きなつる。)
47. とび方が少しだけ速くなったのはなぜですか。(もう,後が知れているから。)
48. 「のこり」を漢字にしなさい。(残り)
49. 「ちょっと」を漢字にしなさい。(一寸)
50. 「すると,その時」の「その時」は何を指していますか。(百羽のつるのとび方が今までよりも少しだけ速くなった時。)
51. 「ないしょ」を漢字にしなさい。(内緒)
52. なぜ子どものつるは落ち始めたのですか。(病気だったから。)
53. なぜ子どものつるは,みんなに助けを求めなかったのですか。(もうすぐだとよろこんでいるみんなのよろこびを,こわしたくなかったから。)
54. 「それがいけなかったのです。」の「それ」は何を指していますか。(死にものぐるいでとんだこと。)
55. 「すいこまれる」を漢字にしなさい。(吸い込まれる)
56. 「もとめる」を漢字にしなさい。(求める)
57. 「よろこび」を漢字にしなさい。(喜び)
58. 「こわす」を漢字にしなさい。(壊す)
59. 「だまる」を漢字にしなさい。(黙る)
60. なぜ子どものつるのすぐ後ではなくて「すぐ前をとんでいたつるが」子どものつるの落ちるのを見つけたのですか。(子どものつるの後には誰もいなかったから。)
61. 「そのすぐ前を」の「その」は何を指していますか。(子どものつるの)
62. 「たちまち」を漢字にしなさい。(忽ち)
63. 「たちまち」を使って短文を作りなさい。(火事はたちまち燃え広がった。)
64. 80・81ページから比喩を抜き出しなさい。(月の光をつらぬいてとぶ銀色の矢のように,一まいの白いあみ)
65. 「大変なこと」とは何ですか。(前をとんでいた九十九羽のつるが,いっせいに,さっと,下へ下へと落ち始めたこと。)
66. 「つらぬく」を漢字にしなさい。(貫く)
67. 落ちていく子どものつるの絵をかきなさい。(羽を広げたままのようすを描く。)
68. 落ちていく九十九羽のつるの絵をかきなさい。(矢のように細く描く。)
69. 80ページのイラストはどの瞬間を描いたものですか。A・九十九羽のつるが落ちている瞬間,B・九十九羽のつるが白いあみになった瞬間,C・その他。
70. 九十九羽のつるをほめたたえる言葉が3つあります。探しなさい。(すばらしい,曲芸,みごと)
71. 78ページの中からオノマトペを探しなさい。(きろきろ)
72. 79ページの中からオノマトペを探しなさい。(ぐいぐい)
73. 80ページの中からオノマトペを探しなさい。(さっと)
74. 81ページの中からオノマトペを探しなさい。(さっと,こうこう,ひわひわ)
75. 最初に何がどうしましたか。(百羽のつるがとんできた。)
76. 次に何がどうしましたか。(先頭のつるが「下をごらん,山脈だよ。」と言った。)
77. 次に何がどうしましたか。(百羽のつるが一斉に下を見た。)
78. 次に何がどうしましたか。(先頭のつるが「もう,あとひと息だ。みんな,がんばれよ。」と言った。)
79. 次に何がどうしましたか。(百羽のつるのとび方が速くなった。)
80. 次に何がどうしましたか。(子どものつるが落ち始めた。)
81. 次に何がどうしましたか。(子どものつるが気をうしなった。)
82. 次に何がどうしましたか。(子どものつるのすぐ前のつるがするどく鳴いた。)
83. 次に何がどうしましたか。(九十九羽のつるが下へ落ち始めた。)
84. 次に何がどうしましたか。(九十九羽のつるが,子どものつるを追い抜いた。)
85. 次に何がどうしましたか。(九十九羽のつるが網になった。)
86. 次に何がどうしましたか。(九十九羽のつるが子どものつるを受け止めた。)
87. 次に何がどうしましたか。(先頭のつるが「さあ,元のようにならんで,とんでいこう。もうすぐだ。がんばれよ。」と言った。)
88. 「すばらしい」を漢字にしなさい。(素晴らしい)
89. 「みごと」を漢字にしなさい。(見事)
90. 「あみ」を漢字にしなさい。(網)
91. 「うしなう」を漢字にしなさい。(失う)
92. 気をうしなった子どものつるは,その後どのようにしてとんでいたのですか。(先頭のつるに抱えられてとんでいた。)
93. なぜ先頭のつるは,「何事もなかったよう」だったのですか。(落ちた子どものつるを助けるのは当然のことだから?)
94. 「しだい」を漢字にしなさい。(次第)
95. 次に何がどうしましたか。(百羽のつるがとんでいった。)
96. いちばん大きな事件は何ですか。(子どものつるが落ちたこと。)
97. このお話は絵本になっています。その絵本について調べなさい。(『百羽のツル』花岡大学作,戸田幸四郎画,戸田デザイン研究室,1985年)
98. 百羽のつるの中で,きわだっているつるが3羽います。誰と誰ですか。(「先頭のつる」と「子どものつる」と「(子どものつるの)すぐ前をとんでいたつる」。)
99. 登場人物の中でいちばん強いのは誰ですか。(先頭のつる)
100.登場人物の中でいちばん弱いのは誰ですか。(子どものつる)
101.つるが落ちるというできごとは初めてのことでしょうか。(初めてではないと考えるのが自然である。)
102.このお話を2つに分けなさい。
103.このお話を3つに分けなさい。
104.このお話を20字以内にまとめなさい。(落ちた子どもの鶴を助けた九十九羽の鶴。[19字])
105.このお話の主題をひとことで書きなさい。
【2】事件
(1)細かく分けると…
1 百羽のつるがとんできた。(最初〜77ページ4行目)
2 先頭の大きなつるが「下をごらん,山脈だよ。」と言う。(77ページ5行目〜78ページ2行目)
3 先頭の大きなつるが「もう,あとひと息だ。みんな,がんばれよ。」と言う。(78ページ3行目〜78ページ2行目)
4 百羽のつるのとび方が,今までよりも少しだけ速くなる。
5 子どものつるがおちはじめる。
6 子どものつるが気をうしなう。
7 すぐまえのつるがするどくなく。
8 九十九羽のつるがいっせいに下へ下へと落ちる。
9 九十九羽が白いあみになる。
10 九十九羽が子どものつるをうけとめる。
11 百羽のつるがもとのようにならんでとぶ。
(2)大きく分けると
@百羽のつるがとんできた。
A子どものつるが落ちた。
B九十九羽のつるが子どものつるを助けた。
【3】対比
北 ⇔ 南
さびしい氷の国 ⇔ きれいな湖のほとり
上 ⇔ 下
先頭 ⇔ いちばん後ろ
先頭の大きなつる ⇔ いちばん後ろからとんでいた,小さな子どものつる
黒々とつづく大森林 ⇔ 白いあみ
黒々とつづく大森林 ⇔ 銀色の矢
ゆっくりゆっくり ⇔ 矢のように速く
【4】主発問と指導案
つるが落ちるというのは初めての出来事だったのでしょうか。 A・初めてである。B・初めてではない。
初めてではないと考えるのが自然だ。
「先頭のつるは,何事もなかったよう」な態度だったのだ。これは,つるが落ちるということがさほど珍しいことではないことの証拠だ。誰かが落ちるのを見つけたら,「するどく鳴」く。そのときは全員で助ける。これがつるたちのルールになっていたのだ。
また,九十九羽のつるがとっさに「一まいの白いあみとな」ったことも,初めてではないことの証拠である。
先頭のつるもかつては子どもだった。そのとき,ひょっとすると落ちたことがあって,仲間に助けられたかもしれない。
今回助けられた子どものつるは,きっといつの日か仲間を助けることだろう。
子どものつるは,なかまは助けなければならないということ,助けをもとめることは悪いことではないということを学んだのだ。
「君たちも,なかまが落ちていくのを見つけることがあるでしょう。助けてあげなさい。また,君自身が落ちることもあるでしょう。そのときは,助けを求めなさい。人は1人では生きていくことができない。1人はみんなのために,みんなは1人のために。このクラスも,きれいな湖のほとりを目指して,進んでいきましょう。1人も落ちてはならない。落としてはならないのです。」
と語る。(道徳になってしまった。)