第三十二夜    Alpha-Base を使うの巻               2006.1.9   


 2006年1月9日。本日が新年の初競馬ということになりました。

 前々日にもAlpha-Baseのお試し版が来ていたようですが、昨日までぜんぜん知りませんでした。

 木下組の法則に、師匠が独り言に書いたことや、掲示板に話題になったこと、あるいはオフ会でのなに
げない話題とか、イレギュラーなことがあった場合は、素直にそれをやると、とてもいいことが起こります。

 というわけで、前回Alpha-Baseの2レース分送ってもらったときも、気持ちよく勝たしてもらいましたので、今年の初競馬にうってつけというか、何が何でも勝って始まらないといけない初日ですので、しっかり使わせていただくことにしました。

 前回送っていただいて、初めてAlpha-Baseを見たわけですが、一目見て「細かいなぁ」というのが第一印象でした。

 あ、その前に、お断りしておかないといけません。今回のコラムは木下健さんの新出馬表Alpha-Baseのお試し版について書いています。当然、世間にも出廻っていませんし、会員さんにサービスで送っていただいたものですので、ここで公開するわけにはいきません。

 ですから、話しの内容は会員専用みたいなことになりますし、参考にしていただくのは各自お持ちのお試し版を見ていただかないといけません。

 で、その後、立朗さんが掲示板にアップしてくれた説明を見て、思っていた以上にいろいろな部分が指数化されているので、これはめちゃめちゃ面白そうやなと思いました。早く始まったらええのになぁと思てましたが、今回使える機会ができてとてもワクワクしました。

 競馬にはいろいろなファクターがありますが、それぞれがそれぞれに進化したり、あたらしい発見があったりと変化してきています。
 ひと昔前の競馬を思い出して見ると、天地の開きがあるように思いますが、道具が進化しても使い手が自分を見失うと、何を持っても役に立たないのは昔も今も同じです。

 どうしても、緻密になると、枝葉末節のことに目が行ってしまいがちになるので、そのあたりを臨機応変に、「やわらか頭」で見せていただくことにしました。

 
スピード指数ができて、競走馬の能力比較が格段にアップしました。そこに、単純に計算式では補えない分をアナログ補正した、より進化した木下式のスピード指数を現在使っているわけです。

 血統も劇的に変化したと思います。今までは、ステイヤー血統だから、何々と配合したらこういう適性の競走馬ができるだろうというような、生産者の側からみた配合理論しかなかったわけです。

 そこへ、亀谷くん(君づけでいいのか?でも本でも亀谷くんやからええか)が生み出したブラッドバイアスという考え方が出てきました。はじめに血統ありきではなく、そのコース、条件でよく走っている血統は何かというデーターから逆算した理論です。

 これは目からウロコでした。ほんとにあんなに走っているサンデー産駒がまったく苦手としているコースがあったり、同じコースでも道悪になって重くなるといっぺんに系統が変わってしまったりと、おどろくような事例が実際ノートをつけているとよく分かります。

 長くなるので本題に戻りますが、こういう風にいろいろなファクターの比較検証が進化しているなかで、唯一手付かずで残っているのが、脚質です。

 脚質をあらわす表現も、昔は、逃げ、差し、追い込み、マクリぐらいしかありませんでした。好位差しというようなある程度先行して差すというのは、岡部以前はあまりありませんでしたし、それ以上に驚くのは、競走馬の脚質ではなく、騎手の得意技が逃げだから、その騎手が乗ると、なんでもかんでも逃げていたなんていうびっくりすような話しもあります。

 師匠が、立朗さんのラップ理論を最強で紹介して、その記事を読み進むうちに、ああ、これは脚質の進化だなと思いました。
 「馬には固有のラップがある」というのは、例えば同じ逃げ馬でも、逃げ馬という大きな脚質のくくりだけでなく、もっと細分化されていいんだということに思えたんです。

 ただ、それをどういう形で分類するのか? 最強誌上でも簡易的にタイプ別に分けられていましたが、実際にはそう簡単ではないという但し書がありました。

 ラップ理論の趣旨と内容は理解できましたが、実際に手の内に入れて使いこなすには相当な作業量と自身の目で見たタイプ分けをしなければならないと感じました。

 そんな中で、前回と今回のAlpha-Baseを見ながらの競馬で、ちょうど通過順位の下の6マスがマトリックスのように見えてきました。

 1番右上のマスの説明だけがないのですが、配置からクラス基準で見た場合の前3Fかなとも思いましたが、数字のつじつまが合わないようなところもあり、まだバグが出る可能性があるから説明がないのかなとも思い、そのままにしてあります。

 通過順位と成績を見ながら、この指数を見ていると、だいたいのペースが見えてきますね。特に師匠のレースコメントも合わせて見ると、ほんとによく分かります。

 それと、わたしだけかも知れませんが、差し馬を買うというのは勇気がいります。調子がよくて波に乗ってるときは買えますが、ちょっとメンタル面にかげりが出てくると、なかなか差し馬よりは先行してと安心を買いに行ってしまいがちです。

 でも、このLHPとFH3Fの関係を見ると、もちろんトラックバイアスもありますが、けっこう強気で買えます。事実、何にも知りませんでしたが、前回中京分で、「差して来れるかの目安」という説明だけを信じて、イエスを買いました。
 いままでは、届くのか届かないのか? もちろん展開予想、トラックバイアスもありますが、なかなか分からないというか判断しづらいところでした。

 でも、過去走の通過順位やメンバー見ながら見てると、ああなるほどなと、それこそ脚質が見えてくるような感じがしました。


 ここからは、きょう、わたしが実際にどう利用したかを書いてみます。もちろん、Alpha-Baseだけではなく、ほかのファクターもいれてのことです。京都だけです。

 京都1R。
今年初めての競馬です。前3日の結果に目を通して、血統ノートだけは付けてあります。
 
 普段は、この配牌というか、こういう指数の並びだと見送ります。初戦で65くらい出してるとか、なんか見所がないと買えません。

 Alpha-Baseを見て、立朗さんの説明にあった、FHPとFH3Fをチェックしました。そうすると、ワンダープロとブラックカイザーしかいません。ペプチドジャスパーもFH3Fはプラスですが、FHPはぎりぎり-1なので、おまけでピックアップ。

 ワンダープロ以外は指数が足らないので却下。ワンダープロはよく見ると、過去4走のFHPとFH3Fが安定しています。指数的には40から60とばらつきがあるんですが、これをどう解釈するか? 
 ペースに左右されず先行して行ききれるんじゃないかと考えました。これはあってるかどうかわかりません。

 最初なんで負けたくないんですが、試しということで、金額を落としてワンダープロの複勝に行きました。 結果は、まぁまぁ思ったよう形で3着に来てくれました。Alpha-Base見たなかでは、1走だけなので何ともいえませんが、グリューエントは人気しすぎなんかな、1走でも見るべきとこがなかったと思いました。

 1・2着は芝からのダート変わりなので、こればっかりはなんとも言えません。

京都2R

 結果から言うと見送りました。やはり指数的に買えるパターンじゃなかったからです。でも先ほどと同じように検討しました。

 残ったのはアグネスラックとクリスタルハート。そしてLHPが25とダントツのヒカリネオジューム。結果は2・3・4着で1着は先ほどと同じで芝からダート変わりのマンノレーシングでした。
 これだけ見ても、単に指数的なものから別の切り口がAlpha-Baseにはあると思います。

京都3R

 ここも見送り。やはりいままで指数中心に見てきていますので、なかなか踏み切れません。買うとしたトーホウヒミコやったので、助かったとまではいいませんが、やはり見送って正解でした。
 ここでも芝からのハナイチリンが1着でした。このあたりの見分け方が分かればいいんですが、最初から分からないものは分からんとあきらめています。

京都7R

 ここは人気通りの3頭、マイネカレッシュ、ローズカクテル、シルクホームランをピックアップ。シルクホームランは届かないと判断。マイネカレッシュは、右の6マスを見ていても、可もなく不可もなくというか、ぬけている所がありません。

 なんかイメージが湧かないというか、こういう馬が勝ちきれない馬かもと思いました。もうひとつ、馬体重が−22kgでした。あまり場体重は重視しません。見た目でガレてなかったらOKですが、なかなか見る目もないので、20kg以上なら無条件で切る事にしています。

 消去法に近い形でローズカクテルが残りましたが、前走を見てみると、スローで負けたのが手にとる
ように分かりますね。すごいです。通過順位から赤木が大事に行き過ぎたのかも知れません。

 モンテリという騎手は全然しりませんが、ここは今日の勝負レースにしました。結果はハナ差でマイネに先着されましたが、騎手の分かなとも思います。

京都8R

 エイシンボーダンが人気で、買い方が見つかりませんでした。見送りです。

京都9R

 ここもスカーレットベルが1本かぶりですが、先ほどと違って、届かないんじゃないかと判断しました。言うても、1着になるかならないかということです。

 で、目に付いたのがパープルイーグル。昇級になりますが、前走の500万のAlpha-Baseの指数がすばらしく見えました。でも、これは500万のやつですから、どうなんかはわかりませんが、先行して終いもしっかりというのが見えます。(まちがってるかも)

 ちょっと勇気いりましたが、昇級戦でこういうパターンで予想したらどういう結果になるかというのも気になったので、パープルで行っときました。
 実は、ターントゥ系が多く来てたので、バブルガムフェロー産駒という後押しもありました。

ここで本日は終了です。気持ちよく勝って終わります。

 ちなみに最終はどこから見てもウインセイヴァーでした。もちろん人気してるのでオッズはあいませ
んが、Alpha-Baseの指数の並びが、なるほどなぁという感じでした。

 でも、やっぱり競馬の恐いところは、検討段階では誰が見ても軸はウインセイヴァーになるようなレ
ースでも、展開ひとつで勝てないんですからねぇ。
 哲三と安勝にしっかりブロックされてました。


 いろいろ間違ってるところもあるかもしれませんが、お試し版続けてほしいですね。

 きょうはオチないよ。今年もがんばりましょ!