一冊の本から始まる物語
                 飛鳥ロマン旅        「第壱話」

 

数年前に作品社発行の「覇王不比等」という長編ロマン小説を読んだ。
藤原鎌足の次男、不比等の物語だが、これが痛快に面白い小説だった。

東京の仲間に話したら読みたいという。
口コミがきっかけになり次々とひろがる。読んだよー、面白かった。
と感想が返って来た。
知らぬ間に物語りの中に引きずり込まれ、自分が千数百年前にワープしてしまう。


小説の舞台は飛鳥時代の飛鳥京から始まる。                   


「覇王・不比等」の文中より
「山城の国から大和へ。不比等は笠置山系の山麓を縫いながら、山ノ辺道を伝って、多武峰を目指した。
多武峰には、父鎌足と兄貞慧が奉られている。何はともあれ、まず最初にここに詣でようと決めていた」

「ある朝、山中で目を覚ました不比等は、「あっ」と驚きの声をあげた。林立する木々の向こうに三山があった。 耳成山、畝傍山,天香具山は、朝の陽炎を浴びて、輝いていた。七歳まで、いつも目にした山であった。 −飛鳥だー
「不比等の足が軽くなった。三輪山を過ぎ、桜井を過ぎて、いよいよ前方に多武峰が見えてきた。
その名のごとく、多くの小高い山々が連なっている。 」

    山辺の道                           

談山神社・東大門

談山神社・十三重塔

不比等、多武峰・談山神社に・・・

三輪神社

「覇王・不比等」文中より
父上様,兄様,不比等です。
不比等が逢いに参りました。
歩きながら、不比等はお題目のように、この言葉を繰り返していた。
不比等は目を先に向けた。桧皮葺の屋根の間から高い塔が見えた。
「十三重塔」不比等は低く頷いた
ここが妙楽寺(談山神社)

第弐話に続く